○松本委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 本日は、尊敬する田村大臣に広く質問をさせていただける貴重な機会でございますので、雇用、年金、そして医療にわたって御質問を申し上げたいと思います。大臣所信に対する質疑ということですので、できるだけ大臣から御答弁をいただければ幸いでございます。
 まず最初に、雇用から始めたいと思います。
 今、規制改革会議で、四分野、四つのワーキンググループができておって、その一つが雇用分野ということでございます。
 雇用の規制改革を議論するときには、必ず、格差、あるいは、最近でいうと若年者雇用の話が出てきます、派遣労働等ですね。昨年のある新聞でも、竹中平蔵慶応大学教授、今、政府の委員にも入られていますが、規制緩和が非正規をふやしたと考えるかという質問を記者から受けて、いや違う、こういうやりとりがいろいろございます。
 こういういわゆる労働分野の規制緩和と格差との関係についての大臣の御所見を伺いたいと思います。

○田村国務大臣 労働分野の規制緩和が格差を生じさせたかどうかというような御質問であろうというふうに思います。
 非正規、特に、今もおっしゃられました、労働者派遣法等々の改正で派遣労働の幅が広がったというのが格差を生んだ、そういう一つの大きな条件であるといいますか要件であるというような御意見があるのは承知をいたしております。
 やはり、それぞれの制度、光と影の部分があるのは事実でございまして、確かに、今の非正規で働く方々の待遇、処遇がいいとは我々も思っておりません。なるべく正規に近づくように、同一価値労働同一賃金とよく言われますけれども、そのような形にどう持っていくかというのは大変大きな課題であるというふうに思っております。
 一方、当時、バブルが崩壊してから何年かたって、正直申し上げて、産業の空洞化で雇用がなくなるというような話がございました。そのときに、やはり多様な働き方を求められた方々もおられましたし、それを求めた企業側もあった。
 この規制改革に関して申し上げれば、必ず政労使、それぞれ話をしながら決めていくわけでございまして、労使側それぞれの議論をしっかりとしていただく中で、それぞれの制度改革が行われたわけであります。
 ちなみに、平成十四年から、製造業への労働者派遣の解禁が行われた後の失業率を見ますと、十四年の六月、八月が失業率五・五%、この後、十五年に労働者派遣法の改正で製造業がオーケーになったわけでありますが、十七年には四・四%、そして十八年には四・一%、十九年には三・九%と、実は失業率は下がってきております。
 ただ、その後、リーマン・ショックという不幸なことが起こりまして、その中においては、確かに、一部、派遣業等々でお勤めになられている方々がいろいろな形で仕事を奪われて大きな問題になったということも事実でございますけれども、そういう意味では、決して労働者派遣法の改正が全て悪かったわけではないわけでありまして、一定の役割というものは果たしたというふうに思います。
 重ねて申し上げれば、だからといって、我々は安住しておるわけではございませんでして、非正規で働く方々の待遇を向上していくという不断の努力をしていかなければならない、このように思っております。

○足立委員 ありがとうございます。
 私の大臣の御答弁への期待は、もう少し前向きなものでお願いしたかったんですが。
 小泉改革、私も当時経産省におりまして、ずっと横で労働規制改革も拝見をしておりましたが、当時の規制改革は、今大臣もおっしゃられたように、雇用情勢自体は、金融政策を初めとするマクロ経済に相当依存をするわけでありまして、一方で、働き方という意味では、いろいろな働き方を希望される方がいらっしゃる。
 したがって、派遣等の働き方については、大臣おっしゃったように、もちろん環境整備も必要でございますが、大きな社会経済のトレンドに合わせて規制がしかるべき形で改革をされていくことは必要であって、当時の労働規制改革は、事態を悪化させたのではなくて、事態をむしろ緩和をした、その結果として、今おっしゃったような失業率の改善があった、そういうふうに私は理解をしております。
 ちょっと今、大臣の御発言というか御答弁で気になったのが、派遣等の非正規について、でき得れば正規に近づけていく方向でと。非正規を正規に近づけていくというお言葉がちょっと一部まざっておったんですけれども。
 今、規制改革会議で上がっております論点、この紙がどのバージョンかわかりませんが、公表されている「雇用分野」一から八。
 この中の八番目に、「労使双方が納得する解雇規制の在り方」。労使双方、公労使で雇用労働制度をつくっていくということについては全く私も異論はございませんが、解雇規制について課題があって、金銭解決等、やはり何か制度的な見直しが必要ではないかという論点が一つ。
 さらに、一番上の一つ目には、「勤務地や職務が限定された労働者の雇用に係るルールを整備することにより、」云々。
 これは、私は裏表だと思っていて、いわゆる正社員とか正規雇用と言われているものの形が、それ自体がもうちょっと多様化して、正規と非正規が二つに分断されたものではなくて、もっとなだらかに、多様な労使双方のニーズに応えられるような雇用制度、労働法制が必要だと考えておりますが、大臣のお考えを伺います。

○田村国務大臣 まず、先ほどのお話でございますけれども、決して派遣労働者が必ず正規になれなどと言っているわけではございませんでして、派遣という働き方を選ぶ方は、当然、派遣という働き方を選ばれればいいわけでございますし、派遣の中においても、派遣元と継続して無期で雇用されている方もおられるわけでございますから、いろいろな形態があると思います。
 一方で、本当は正規雇用、正規労働を目指しているのに派遣で安住されている方々というのは、やはりなりたいわけでありますから、正規になるようなルートをしっかりと考えていかなきゃならぬという思いの中で、それは紹介予定派遣等々を派遣業の中にも導入するということも含めて、いろいろな議論はありますねという話を今しておる最中でございます。
 一方で、今のお話でございますが、非正規と正規という、日本の正規というのは、非常にある意味、経営者側から見ると、労働者に対してかなりの権利性を持っている、そういう働き方でございまして、どこかに転勤しろと言えば転勤せざるを得ない部分もあるわけでありますし、それから、残業を強いられた場合には、もちろん三六協定等々はありますけれども、残業をしてもらうことが前提みたいなところもあるわけであります。言うなれば、欧米のジョブ型のような働き方、朝の九時から夜の五時までみたいな働き方で、職種はこれですよ、勤務地はここですよというものとは違う。
 そういう意味では、権利性が違うものでありますから、そこが大きく解雇法制に影響しているところもあるのであろうなと、これは私が個人的にそのように分析をさせていただいておるわけであります。
 そんな中において、そういう二元論ではなくて、やはり働く方々にもいろいろなニーズがあるわけでありますから、今言われたような、中間的なところで働くような働き方があってもいいのではないかという議論は、実際問題これからでありますけれども、議論の中の俎上に上がってくるのであろうなというふうには思っております。

○足立委員 大臣、ありがとうございます。
 今まさにおっしゃられましたように、労働法制については、特に働き方については、解雇とそれから配転、以前、私たちが子供のころの父親は、みんな単身赴任で、配転をされて、どこでも行ったわけですね。それに対して、解雇からは守られていた。これからは、さっきの働く勤務地の限定というのは、配転はないけれども、当該地域で工場が閉鎖される場合には、場合によっては解雇もやむなしというような多様性がこれからの解雇法制には必要だということだと私は承知しております。
 これから規制改革会議で本格的に議論があるということでございますが、いずれにせよ、この労働法制については、そういう空中戦だけでは何ともしがたいところがあって、公労使のしっかりと地に足のついた議論、そして厚生労働省の皆様の作業なくしてしっかりとした労働法制を築けませんので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 では、次に、大きくテーマをかえまして、年金でございます。
 きょうも限られた時間でございますので、年金の詳細に入るつもりはございませんが、今、国会の方でも、国民会議の国会版とか、さまざまな場で年金改革について議論がなされておりますが、大体、年金改革を議論する場に出ていって思うのは、とにかく誰もデータを持っていない。
 厚生労働省だけが、こういう、年金制度における世代間の給付と負担の関係についてのさまざまなモデルケースであったり、公的年金のいろいろな資料が山のようにございますが、全てモデルケースで、それは拝見することがあっても、分解してまた一からこっちで組み立てるということは一切できないデータになっております。
 さまざまな経済学者等々もいろいろな提言をしておりますが、特に、世代間の給付と負担の関係についての合意形成なくして日本の年金の未来はないわけでありますから、ぜひ、さまざまな主体がしっかりと分析をし、地に足のついた提言を各所からできるようなデータベースの公開というか、そういったことをお願いできないかなということで、一応、通告でいろいろお願いしたときに、そういう合意形成を図るためには徹底した情報開示とそれに基づく議論が不可欠だと思うがどうかという質問を投げさせていただいていますので、御回答をお願いします。

○桝屋副大臣 大臣からお話があるかもしれませんが、暫時、副大臣から。
 極めて大事な御提言をいただきました。今、国会において社会保障改革国民会議の議論が進んでおります中で、多くの国民が、委員おっしゃるように、年金の特に世代間の給付と負担、この関係については本当に大きなテーマであります。
 したがって、恐らく、財政検証ごとに詳細なデータは出しておるのでありますが、きょう、今の委員の御発言を聞いて、本当に多くの国民がきちっとした議論ができるデータベースを我々がちゃんと御提供できているかというと、これがなかなか。
 したがって、多くの国民が、とりわけ若い方が、もう年金は将来だめなんだ、私はもう年金をもらえないんでしょうと。それが未納につながっているみたいなこともあったりするわけでありますから、委員御指摘のとおり、積極的にわかりやすい情報開示、しかも議論のしやすい情報開示にしっかり努めていかなきゃいかぬ、このように感じている次第でございまして、大臣とともにしっかり努力したいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

○足立委員 ありがとうございます。大変前向きな御回答をいただけたと存じます。
 年金は、申し上げるまでもなく、お金の、財政とその給付でありますので、足し算、引き算でございます。医療の世界は、あるいは医療、介護の世界は、私は、掛け算、割り算もできるし、微分積分もできる、何でもできる世界だと思っていまして、やることが山ほどある、こう思っています。
 ただ、医療も医療財政がございますので、まず一点、医療財政について。
 実は、私も役所をやめてから二年ほどどぶ板をやっていまして、その間、霞が関のデータからはちょっと離れておりました。改めていろいろ勉強させていただくと、いかに足元の医療財政に係る、大臣も所信で協会けんぽの話に言及していただきましたが、市町村国保を含めて、もう綱渡りの年々を暮らしている。
 国民会議に丸投げというか、丸投げというのは言葉が悪いんですが、国民会議での合意形成を待つというのも一つでございますが、そこも大変心もとない状況にございます。我々維新の会としては、しっかりとこの合意形成を前に進めるための活動に取り組んでまいりたいと思います。
 まず、ぜひ大臣に、今、TPPでも皆保険ということで議論になっていますが、この医療の皆保険制度における国費の投入の経緯と今後の見通しについて、御説明をいただければと思います。

○田村国務大臣 その前に、ちょっと誤解を招くといけませんので、改めて発言させていただきます。
 先ほどの中間的な就労というものが、解雇につながりやすいという意味ではございません。あくまでも、日本の国は労働契約は自由なもとにおいて行われるわけでありまして、それを濫用することを制限するというような法理になっておりますので、ここは、司法がどう判断されるか。それぞれの働き方と、それから解雇というものに対してどう司法が判断されるかでございますから、こういう働き方をつくったからといって、解雇がしやすくなるという話ではないわけであります。それは司法がどう判断するかということであることは御理解をいただきたいというふうに思います。
 といたしまして、今のお話でございますけれども、国費をどう考えるかという話でありますが、そもそも国民健康保険というものは、基本的に事業主負担もないわけでございますから、そういう意味では、公費というものを二分の一見ているわけであります。
 一方で、協会けんぽに対しましても、今、一六・四%ということで法案を出させていただく準備をいたしておりますけれども、そういうものに対しても国費を入れようという話でありますが、そもそも保険だから公費、国費を入れる必要はないんじゃないかという御意見もあるんだと思います。
 そういうような御意見があることも存じ上げながら、あえて申し上げれば、今、二分の一入れておりますのがもう一つございまして、それは、長寿医療保険制度、後期高齢者医療制度というものでございます。介護もそうであります。これは、国費は四分の一でありますけれども、公費が二分の一、約でありますけれども。
 これは、やはり、高齢化というリスクは保険というものの中ではなかなかのみ込めないねという流れの中において、社会的に高齢化という一つのリスクがあるわけでありますから、これは税という世界の中において全体のリスクを負担しようよ、ヘッジしようよというような考え方であろうというふうに思うわけでありまして、これからさらに高齢化が進んでいったときに、では、この公費負担をどうするんだという議論は当然どこかでなされるものというふうには考えております。

○足立委員 今の大臣の御答弁、よく理解はできます。
 しかしながら、足元の保険料率の推移とか、あるいは特別の措置として、特別の措置でもないかな、暫時苦しい財政を国費で埋めてきている実態も足元であるわけですので、またそれを延長していくという中で今やりくりしているわけですので、少子高齢化の流れの中で社会保障を支えるときに、それは保険料なのか国費なのか、その辺の議論は、おっしゃるように大変な大議論でございますが、これをしっかりこれからまた、私ども、御議論をさせていただきたいと思います。
 それから、一点、先ほど追加で御答弁いただいた、中間的な働き方が解雇しやすくなるという意味ではないぞということです。
 その御趣旨もわかるんですが、結局、イメージが今の正社員にあると、それはそういう言い方になるんですが、労使双方ともが何を期待しているかということが大事で、ある勤務地に限定されて雇用されているということで、そこに限定された期待しか持っていない労働者が将来生まれれば、その方が当該同じ会社にあっても、その地域の事業所が閉鎖されたときに、退職をすることをもって、今大臣がおっしゃったいわゆる整理解雇に当たるかどうかとか、その辺は解雇法理の話ですが。
 私が申し上げたのは、要すれば、これまでよりは多様な雇用のイメージがあっていいだろうということでありますので、大臣、では、一言お願いします。

○田村国務大臣 それも含めて、実態が非常に重要なふうになるんだと思います。
 例えば、そういう働き方であっても、例えば、Aというスーパーで働いていた方が、Aが閉鎖になったときに、果たしてそれで解雇できるかどうかというのは、近くにBというスーパーがあって、そこに何人かのうち数人が移転して働くということになれば、残りの方々も合理的な期待を持つわけであります。
 そうなったときには、果たして本当に整理解雇というものが認められるかどうかということも含めて、裁判所が、司法がどう判断するかということであるということを含めて、御答弁をさせていただいたということであります。

○足立委員 ありがとうございます。おっしゃっていることはわかります。
 加えて、今、大臣から再三、司法という話がございました。
 この分野は若干司法が先に走っている分野かもしれませんが、私は、判例法理が前に走るのがいいのか、あるいは、しかるべき形で、公労使で法律でその枠組みを決めていくのがいいのか、そういうことも含めて、また御議論をさせていただきたいと存じます。でも、丁寧な御回答をありがとうございます。
 もう時間も限られていますが、最後に、今、医療の入り口をしましたので、医療制度改革について質問を申し上げます。
 私、ちょうど今、政治を志して間もないんですが、まだ役人であった時代に、小泉郵政解散のときに政治にぐらっときたことがございましたが、そういう意味でも、小泉改革には若干思い入れがあります。当時の小泉政権時代の、例えば年金のマクロスライドとか、すばらしい改革がなされてきた。医療についても、平成十八年の医療構造改革、医療制度改革大綱にさまざまなテーマが書いてございます。
 実は、質問として、その進捗状況はどうですかという質問もありますが、ちょっと時間がないので飛ばします。
 これは、いろいろできたこともあるし、できていないこともあるということでございますが、その中で一つだけ、具体例をもって現状について御紹介をしたいと思うんです。
 当時、医療法人の枠組みをいろいろ変えようということで、社会医療法人というのを新設する、公募債で資金調達をすることもできるとなっていたやに記憶をしておりますが、そういう背景もあって、医療法人会計基準をちゃんと整備した方がいいということで、医療制度改革大綱の中にも「会計の在り方について検討する。」ということを、閣議決定をした文書の中に、会計基準について検討すると。
 実は、皆様御承知でしょうか、今、さまざまな法人がある中で、会計基準がない法人は医療法人だけ。当時、私は、これはおかしいぞということで、厚労省にやんややんやと隣から言って嫌われたんですが、しかし、閣議決定で医療法人会計基準について検討するとなった。
 その後、どうも動いていないようにしか見えないので、その後の検討状況を教えてください。

○とかしき大臣政務官 質問にお答えさせていただきます。
 現在、四病院団体協議会が中心となって検討を行っておりまして、先ほど委員もお話しになりましたけれども、公募債を発行する医療法人については会計基準を策定いたしました。それ以外の医療法人については、慎重な意見が多数ございまして、まだ成案を得られていない状況であります。
 現在は、その四病院団体協議会を中心に検討を再開しており、厚労省といたしましては、この取り組みを注視しているという状況でございます。

○足立委員 今、公募債を発行する法人については策定をされたとおっしゃいましたが、すると、医療法人会計基準はあるということでしょうか。私は、ないと理解しているんですけれども。

○とかしき大臣政務官 お答えいたします。
 公募債である社会医療法人債を発行する社会医療法人については、その状況を明らかにできるようということで、平成十九年の三月に会計基準を制定いたしたということでございます。
 以上です。

○足立委員 おっしゃるのは、ごめんなさい、事前の勉強でも出てきていなかった話で、ちょっと戸惑っておりますが。
 当時、そういう閣議決定をされて、その後、四病協で医療法人会計基準検討委員会というものが設置をされて、それでずっと検討してきたが、内部で反対があって頓挫をして終わっている。
 恐らく今おっしゃっているのは、何だろうな、事務方も含めてそうですか、ごめんなさい、医療法人会計基準がもうあると。再度確認させてください。ちょっと、私の認識と余りに違うんだけれども。

○とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。
 一般の医療法人に関しては成案は得られていないというのが状況でございます。(足立委員「それは見られるということですか」と呼ぶ)はい、公募債を発行している社会医療法人については会計基準を策定しているということで、一般に関しては成案は得られていないということでございます。(足立委員「その公募債を……」と呼ぶ)

○松本委員長 政務官が発言が終わりました。着席するまで待ってください。

○足立委員 大変失礼しました。
 すると、公募債を発行されている医療法人については、当該医療法人会計基準に基づいて外部監査を受けているという理解でよろしいでしょうか。

○とかしき大臣政務官 監査を受けているところでございます。

○足立委員 この医療法人会計基準については、実は大変、当時、医療界の中でも、いろいろ反対意見もあった。
 しかし、なぜ私が、きょう、この所信質疑において、こういう若干個別の話を一つ事例として申し上げているかということだけ御紹介したいんですが、私は経産省におりました。経産省では、いろいろな税制とか、あるいは、法務省と連携して、会社法制をずっと整備してきた。倒産法制も整備してきた。合併、分割、MアンドA法制も整備をしてきた。
 ところが、医療を初めとする非営利法人の世界は、何にもないんですね、合併規定もない、関連の税制も当然ない。これから医療が効率化をし、さまざまな国民のニーズに応えていくためには、非営利の世界にあっても、そうした制度的イノベーションというものは取り入れていく必要がある、これが一つでございます。
 それからもう一つは、なぜ営利法人の世界で会計基準が重要視されるかといえば、投資家保護の観点ですね。多くのお金を投資する、特に一般投資家が関与する場合については、一般投資家保護の観点から、さまざまな規制が加えられている。
 医療についてはどうでしょうか。保険料、もちろん、保険者機能がしっかり働けば、保険者がチェックをする。でも、融資も行われている、いわゆる持ち分の出資も行われている。さらに言えば、先ほど冒頭、大臣といろいろ御議論させていただいた、大きな国費が投入をされている。国民に対する説明責任という観点から、私は、この医療の世界において会計基準もまだないというのは、異常な世界だと思っております。
 これからさまざまな医療制度改革、社会保障改革を御議論させていただくに当たって、まず、こういった基礎的なことだけはぜひ早急に整備をしていただいて、本格的な制度改正に向けて議論を深めていただければと存じます。
 本日は、大変ありがとうございました。