○後藤委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。  きょうは、一般質疑ということで貴重なお時間を頂戴しましたので、実は、きのう、きょう何を御質問するかなということで吟味をしておりまして、最初は、雇用制度をやりたいなと。何度かやらせていただいていますが、報道等でもいろいろな報道もありますので、かつ、従前から私の地元大阪でも、特区を含めて、雇用特区ということでさまざまな議論をさせていただいていますので、ぜひ、改めて、きょう四十五分いただいて、労働法制をやりたいなと思いました。  まず、ちょっと勉強レクをしてくれということで、厚生労働省の労働条件政策課の、名前を出したら迷惑かもしれませんが、角園太一さんという課長補佐の方に、御存じかもしれませんが、おいでをいただいて、別に悪いことを言うわけじゃありません、一時間を超すぐらい、お忙しかったと思うんですが、お時間を頂戴してお話をさせていただきまして、ほとんど納得をしてしまいました。  私も一年間、厚生労働委員会に所属をさせていただいていますけれども、多くの分野で、官僚の方、役人の方とお話をさせていただいたり、あるいはここで大臣初め皆様方と討論させていただいて、納得をする部分というか、価値観の違いというか、結局、今の政権はこっちを選ぶ、自分は本当はこっちを選ぶと思うんだけれども、理はこっちにもある、でも、政治の選択として我々はこっちをやはり選ぶぞというのは、いろいろあります。  ありますが、現政権がこっちを選んでいることについて理屈がそもそもわからないというケースは、さすがに日本の霞が関ですから、あるいは田村大臣率いる田村チームでありますから、それはないんだなということで、改めて、お名前を出したのは、雇用は非常に難しいテーマですので、本当によく走り回って勉強され、政策を立案されていることに敬意を表してのことでございます。  きょうは、だから、そういう意味では雇用はちょっとまたの機会にしまして、いただいたお時間で二つをやりたいと思いました。  一つは、十一月十五日の経済財政諮問会議で、麻生財務大臣と田村大臣が診療報酬をめぐってやりとりをされています。そういう診療報酬をめぐる諮問会議を舞台にしたさまざまな議論、これを、だから、きょうお配りしている資料も、基本的にはその場で配られた資料であります。諮問会議の話が一つ。  もう一つは、従前から取り上げていますが、ちょっと徳洲会も背景にあって、医療機関の経営というのは何なんだということで、きょうまた原医政局長にも、毎度恐縮でございます、ありがとうございます。  順番は、今、診療報酬というか諮問会議、医療機関の経営という順番になっていますが、諮問会議の話は、端的に言うと、ここでその議論をするということは、麻生大臣と田村大臣のやりとりを私が麻生大臣に成りかわってここでやるということになりますので、若干僣越だなという思いもありまして、ちょっと後に回します。だから、通告の問いでいいますと最後の三つ、こっちをまず先にやりますので、ちょっと心の準備をしておいていただきたいんです。  二十五年度、ことし公表されています医療経済実態調査、これをつぶさに拝見しております。非常に興味深いと思っているんですが、私は、田村大臣、これは本当に不思議だなと最近思っていて、何度か、さっき申し上げた官僚の方々に、これはどう思うと聞いても、実は答えが返ってきていないテーマがあるんですね。これが通告の九番目であります。  先ほども、政務官の方からマネジメントというお言葉をいただきました。診療報酬というのは公定価格ですね。だから、医療機関の入りは公定価格で決まっているわけです。ところが、日本の医療制度においては医療機関は民間ですから、経営力に差があるわけですね。当たり前ですね。その差は何で生まれるかというと、マネジメントで生まれるんですよ。まさに先ほどおっしゃったとおりであります。  すると、公定価格のマーケットにおいて、経営力のあるところと、ないところがあるわけですね。余りあるところに合わせると、ばたばたと倒れます、医療機関は。わかりますね。  例えば、私は経産省におりましたので、省エネ政策でトップランナー制度というのがあります。例えば、エアコン等の家電等でも性能に差があるけれども、イノベーションを起こすために、エネルギー庁はトップに合わせるんですね。何年以内にこのトップの性能にみんな追いつきなさいという制度で、省エネを推進しているわけです。  ところが、倒産をしちゃいかぬので、医療の公定価格というのは、多分そこそこのところに落ちつかせていると思うんですね。すると、マネジメント力のある、収益力のある医療機関は収益が上がります、必ず上がります。それは、内部留保され、再投資をされていくということが、多分、大臣のお答えなんですけれども、そういうことでしょうか。

○田村国務大臣 上がった収益は内部留保をされるわけであります、これは配当を禁じられておりますから。  そういう意味からいたしますと、これは例えば、病院の建てかえ、もしくは増築でありますとか、医療機器、MRIでありますとかPETでありますとか、いろいろなものを御購入いただいて、さらに医療の充実を果たしていただくということになろうと思います。

○足立委員 まさに今の枠組みというのはそうですね。  だからこそ、徳洲会はあれだけの勢いで病院をふやしていったわけだと私は思っています、勝手に思っています。  しかし、経営力のあるところは際限なく内部留保がふえていくと思うんですね。どこまで大きくなっていくんでしょうか、これは。

○田村国務大臣 医療法人は、営利目的ではないわけでありまして、一定の社会的な責任といいますか、使命においてやられるわけであります。  今、公定価格、もちろんこれは地域によって若干違うのはあるんですけれども、公定価格というもので決まっておる。当然のごとく、地域によっても、利益の出る地域もありますし、僻地、僻地という言い方がいいのかどうかわかりませんが、離島、こういうところでは、なかなか採算ベースに乗らないというような医療があるわけであります。  これを基本的には公定価格でやっておりますから、今言われるように、人が集まるところでやっていれば、それは利益を生みやすい、収益が上がりやすいという話。  それから、大きくなればなるほど、物品を購入するときに、たたけるという言い方はよくないですね、量のメリット、規模のメリットが働きますから安く仕入れられるということ、共同購入というようなグループでやる場合もあろうと思います。すると、その分だけ公定価格との間で収益が生まれやすい。  では、延々と大きくなるかといいますと、基本的に、先ほども言いましたとおり、一定の使命感を持って医療法人等々は医療を提供されておられますから、徳洲会もそのような思いがあられたかどうかというのは私は存じておりませんが、ただ、テレビ等々でいろいろと報道されているところにおいては、そのような中において離島等々に病院をつくって、そこで、医療を受けられない方々に対して一定の役割を果たしておられるというような報道がございました。  でありますから、今般のことはよろしくないことであろうというふうに思いますけれども、医療法人というのは、そのような一定の使命感を持って、もうかったところというか収益が上がるところで上がったら、一方で上がらないところにも医療を提供しながら役割を果たしていく、地域医療を担っていただくというようなことをやられておられるというところが、比較的、比較的という言い方がいいかどうかわかりませんけれども、そういう使命感に燃えておられるところがあるのではないのかなというふうに認識いたしております。

○足立委員 田村大臣のお考えは、多分一貫されていて、これまでも非営利であるとか、あるいはきょうも使命感ということでおっしゃっていただいているのは、私は一つの御見識だと思うんです。しかし、民間の、もともと営利事業体から始まったこの医療界が、そんなに使命感だけで貫かれている産業かというふうに私は疑念を持っています。  もちろん、私の周りにもさまざまな、お医者さんも含めて、党内にもいるし、地域にもいらっしゃるので、尊敬する名士の方々ばかりでありますが、しかし、徳洲会の例を挙げるまでもなく、その内部留保というものは、要は、本当に経営としてそこにがちっと枠があれば、内部留保がたまっていく、再投資をして、さらに余れば、先ほど従業員の話がありましたが、働いている方に回すこともできる。  しかし、先日も医政局長から伺ったように、例えば、徳洲会という医療法人の周りにどういう有限会社や株式会社が取り巻いているかということについて、やはり厚生省は管理していないんですね。すると、お医者さんの方はわかると思いますけれども、医療法人はいかようにもできるんです。  医療法人の仕事と、医療法人を取り巻く、いわゆる昔言うところのメディカルサービス法人との仕分けは、いかようにもできますね。これはどうですか。いかようにもできる、経営の裁量でできますね。

○田村国務大臣 今委員、MSのお話をされました。MS法人がどういうような形態をやっているか、十分に我々もそれを把握し切れていない部分があることも事実であります。  ただ、一般論で申し上げれば、医療法人が剰余金を出した。剰余金は使えません。それは、要するに、設備投資等々に使っていただくわけでありますが、その剰余金とは別に、MS法人を通してそこに利益を上げさせるということ。そこは、株式会社であれば、当然、利益は自由に処分ができるわけでありますよね。それが正当なものであるならば、それは当然、何ら問題がないんだと思います。  ただ、他のところと比べて、不当に、例えば高い価格でそこから物品等々を購入している、不当にそこに利益が上がるような価格で何らかの取引をしておるということになれば、これは先ほど言いました医療法五十四条違反になるわけでありまして、それ自体は、我々としては、実態としては許されない行為であるというような、そういう認識を持って対応するということになろうと思います。  ただ、そこまで全てのMS法人を詳しく我々も調べられていないという実態があるのは事実であります。

○足立委員 大臣、私が今ここで討論させていただいているのは、不当なケースについて、徳洲会の名前を出すからちょっと誤解を受けるかもしれませんが、何かよこしまなことをやっている人たちのことを取り上げたいわけじゃないんですね。極めて正当な営業行為として、事業行為としてやっている方々の規律あるいは規範、彼らを取り巻く厚生行政の規範について議論しているわけです。  すると、これは実は、先ほどのこの医療経済実態調査なんかも、非常にわかりやすく整理されているので拝見していますが、個人経営では非常に収益がばらつくんです、個人事業では。ところが、医療法人、法人成りした途端にばあっと張りつくんですね。だから、そこで利益の調整が、医療法人と医療法人以外の関連会社との間で、収益の調整ができるんです。これはできますね。

○原政府参考人 医療法人が関連のところと商業上の取引をされるということは、真っ当なことだと思います。  ただ、関連会社などで契約内容等の報告をいただくとか、あるいは、医療法人の事業規模や一般的な水準に照らして明らかに高額な契約があるとか、そういうようなことについては、医療法人に対する報告を求める、あるいは調査に入るという形ができますので、その中で適切な対応をしていただきたいと思っております。

○足立委員 医政局長、おわかりいただいた上で御答弁していただいていると思いますが、私、繰り返し申し上げます。  不当な話をしているんじゃないんです。不当なケースの話じゃないんです。不当を取り締まってくれと言っているんじゃないんです。正当に、そのマネジメント力の結果上がってきた収益を、医療法人の、要は、非営利法人の外に流出させることは正当にできますねと言っているんです。

○田村国務大臣 これは、正当な取引の中において、そちらの中で対応される中で、医療法人と取引されている法人が利益を上げられるということは、それは一般的にある話でありますので、それは、他のいろいろな企業等々との取引の中でも、同じように他の企業は利益を上げておるということでありますから、それと変わらない話であろうというふうに思います。

○足立委員 ぜひ、きょう委員の方々にも御理解をいただきたいのは、公定価格で支払われている収益が、非営利法人の中に閉じていないということを理解してほしいんですね。  厳密に申し上げると、例えば徳洲会も相当激しくそれをやっていました。別に悪いことじゃないんです。普通に経営を知っている人間からすれば、当たり前のことです。  例えば、徳洲会は、病院を流動化していました。流動化とはどういうことかというと、病院を人に譲っちゃうんです。要は、債券市場で売っちゃうんです。でも、それを改めてリースバックして使うわけですね。だから、外から見ていると何も変わりませんが、本来、医療法人が所有しているとみんなが思っている病院は、実は人様のもので、賃貸料を払っているわけですね。  そういうふうにして、医療というのは、医者が医業を営む、すなわち医療行為をする以外のことは、ほとんど外へ全部出せるんです。医政局長、そうですね。

○原政府参考人 例えば、建物をリースで借りるということは、それは当然あることだろうと思いますし、そのほか、例えばいろいろな物品を購入する、これも商業行為ですけれども、それも当然できるわけです。  御質問の点がちょっとよくわからないところもございましたけれども、そういう答弁でよろしゅうございますでしょうか。

○足立委員 そういうことで、細かいことはいいですよ。  申し上げたいことは、大変な巨額の保険料、自己負担もありますが、保険料と税で賄われているこの医療界において、特に大きな医療グループは、私もいろいろなところを見に行ったことがありますけれども、巨大な、地域全体が当該医療グループなんですね。医療法人のビルから眺めると、いや、あそこはうちの何とか何とかだ、あそこはうちの何とかだと。もう全てこの地域は、その医療コングロマリットが支配をして、支配という、いいことですよ。経営なんだから、僕はいいことだと思います。  しかし、そのほとんどは、平均すると八十数%は、公的なお金がそこに流れ込んでいる。  大臣は、よく私に、いやいや、株式会社というのはこういうもので、非営利法人というのはこういうもので、非営利法人というのは収益を目指すものではない、使命感でやっていることだからいいことだということなんだけれども、申し上げたように、今の医療制度は、幾らでも公費が、税金を初めとする公的なお金が、関係の会社に正当な行為として行って、それが関係者のポケットに幾らでも入る仕組みになっている。  これをまず、そうだと僕は確信をしているんですけれども、そうですねということで、お願いします。

○田村国務大臣 先ほど、私も、局長も申し上げましたが、不当に高い価格で購入したら、これはだめですよね。ですから、一般に取引しているような価格で購入していただくわけでありますよね。もしくは、安いというのはいいのかもわかりませんけれども。他のところと取引しておっても、同じ価格でこれは購入をされるわけですよね。  すると、他のところが得た利益、これは、例えば、何十、何百という企業があるでありましょう。これを病院の、医療法人の経営者に近い方が、みずから一手に引き受けて、自分で仮に会社をつくって、全部物品はうちでやるんだと。これが市場で一般にやられている価格でちゃんと取引するとするならば、その方は、それだけのリスクを抱えて、要は企業経営をなされるわけであります。あるときは利益が出るかもわかりませんし、あるときは利益が出なくて破綻をするかもわからない。そこはマネジメントもあるのでありましょう。  だから、そこは一般の商行為でありますから、不当に高い金額で、要するに診療報酬を食い物にすれば、それはだめでありますけれども、正当な商行為であるならば、それは、他の企業が得ておった利益を、リスクを抱えてその方がそれを売られて、利益を得るか、利益を得ないか、破綻するかわかりませんが、やられる行為でありますから、それはそれぞれの商行為としては成り立つのであろうというふうに思います。

○足立委員 日本の医療は、よく準市場と言われますけれども、公的なお金で民間の主体がサービスを提供している。こういう仕組みの中で、今大臣がおっしゃった、正当にやっていればいいじゃないかということですが、申し上げたいことは、経営力に差があるから、仮に公定価格をボトムの人たちに合わせているとすれば、そんなことはないかもしれませんが、その経営力の差の分だけが、わかりますね。  経営力の分布があります、こちらがいい、こちらが悪い。もし、公定価格をボトムに合わせていれば、この人たちは必ず収益が上がります。それは正当な収益です。しかし、申し上げたいことは、その大宗は公的なお金ですよね、それをポケットに入れることは正当ですねと言っているんです。  だから、私は、不当なことを管理してくれと言っているんじゃないんです。今の制度で正当にそうなっていますねということなんですよ。ちょっと大臣、お願いします。しっかりと答えてください。

○田村国務大臣 今の話は、多分、仮定を置いて、医療で本来上がるべき剰余金を、全く、地域等々に貢献するために利益の出ないようなところで医療経営等々をせずに、もうかるところだけでやられて、極端な話ですよ、自分がリスクを抱えて一手にその納入を自分のところでやって、適正価格でちゃんと利益を得た場合には、残ったお金はその人の懐に入るということはあるんですねという話でございますので、そういうこともあれば、そうならずに破綻することもあるという話だと思います。

○足立委員 私、そういう観点でこの医療経済実態調査を拝見しました。非常に興味深いんですね。端的に言うと、法人については、損益率がプラス少しのところに張りつくんです、少なくとも個人に比べれば。  申し上げたいことは、これはもちろん、日本の医療制度そのものをゼロからまた構想する、要は国によって違うわけですね。例えば、公的な主体がサービスをしている国も多い。日本はそれを民間でやっていただいているわけですから。それによるメリットもデメリットもあるわけです。  だから、私は、今の日本の制度はあかんと言っているのではなくて、日本の制度を正確に理解しましょうねと。正確に理解すると、徳洲会もなるほどと理解が深まりますよと言っているんですね。まあ、徳洲会の名前を出すのはもうやめますが。  医政局長、そういうことでいいですよね。よくわからない。大臣はもうおわかりですね。  では、徳洲会はやめましょう。徳洲会はやめるけれども、申し上げたいことは、経営力のある人が、使命感が余りない、僕は徳洲会は使命感の塊だったと思いますが。大臣がおっしゃる使命感が余り十分ではなく、その使命感に対して、実は経営力がむちゃくちゃある人が医療グループを率いれば、関連会社を通じてその利益がプライベートな、医療法人という枠の外へ、すなわち経営者の懐に入るということは、正当な行為として認められますねということなので、これは、大臣、もうイエスと言ってください。

○田村国務大臣 非常に面倒くさい仕組みをつくって、その中でリスクをとりながらやった場合には、うまくいけばそういう形が、まあ仮定、あるわけでありますけれども、逆に言えば、だからこそ、医療法人を株式会社化すると、もっと簡単にいろいろな方々が入ってこられるということでございますので、非営利ということにしておくという必要性があるのであろうというふうに思います。  あわせて申し上げれば、やはりそうはいいながらも、医療というリスクを抱えながら、リスクというのは訴えられるリスクでありますけれども、医療行為というものに従事をされる、そういう方々というのは、私はやはり使命感をお持ちだというふうに思いますので、決してもうかることばかり考えている人たちというのは、これは特異なのではないのかなというふうに思います。

○足立委員 こだわりますので、もうちょっとやらせてください。ほかの問いもあるので来ていただいている方、申しわけないんですけれども、これはここで引くわけにいかないですよね。  大臣、私は、だから、経営力の話をしているんですよ、経営力の話を。別に、その人がいい人か、悪い人かという話をしているんじゃないんです。経営力には差があるでしょう、民間なんだから。すると、その経営力の差の分はもうかるが、非営利法人ではそれの行き場がないから、普通は必ず隣に会社をつくってやらないと、だって、どうするんですか。経営力のある人はその利益をどこに持っていくんですか、行き場がないでしょうと言っているんですよ、大臣。

○田村国務大臣 ですから、医療法人の方々は、そういう剰余金が出てくれば、次はまた違うところに、地域医療のために病院をつくられたりでありますとか、病院以外にも、いろいろな医療行為をするような場をつくって、事業を広げられて、国民の医療に資する努力をされるんだと思います。ただ、一定程度そういうものがないとは私も言いませんから、そこは、正直言ってバランスみたいなものもあるのでありましょう。  ただ、おっしゃられるとおり、もうかったものを全部俺の懐に入れなきゃいけないんだというような、そんな方は、私は、やはり医療をされる中においては特異なのではないのかなということで申し上げておるわけであります。

○足立委員 大臣、申しわけないですが、これは私は本当に大きなテーマだと思っているんです、医療経営の。  だから、原局長にはもう何度も来ていただいていて、これまでもいろいろな角度からこの問題を取り上げましたが、実は、きのう、シャワーを浴びていまして、今までいろいろな質問をしたけれども、結局、この話はこの話に尽きるなということに行き着いてしまいました。それで、ちょっと何人かの人に、これはどう思うと言ったら、ええと言ってみんな口を濁すわけですね。だから、きっと、これはどうも本質的なテーマのようであると。  私も、自分の生活もありますし、後援会もありますので、丁寧にやらないかぬと思っていますが。  これは、少なくとも医療法人は見ている。それはどう見ているかというと、非営利だからそこは仕切られているということで見ている。  でも、医療機関、医療法人がどういうふうに経営組織を構築し、あるいはその周りに営利事業体を張りめぐらして、大臣は難しいこととおっしゃるけれども、そんなことは簡単にできます。誰でもできます。普通の会社の人はそれをみんなやっているんですから、普通にできます。普通にできることで、幾らでも公費が経営力の結果として流れ出しているという実態が、多分、医療界にあるんだろうな。その中で、ざっくざっくと、経営力のある人は。その経営力がゆえにもうかるわけですから、何千万、何億円という政治資金が生まれることも、徳洲会の場合にはあってもおかしくないよなと、ちょっと角が立ってきていますけれども、私は思うわけですね。どうですかと委員の方に聞いたらいけませんね。まあ、これはこれぐらいにしておいた方がいいですかね。  大臣、あるいは局長、私は、このテーマをちゃんとやってほしいんですよ、厚生省に。ちゃんと検討してくれますか。

○田村国務大臣 それ自体がだめだという話じゃありませんが、さっきから言っておりますとおり、本来の金額でないような形で収益を生ませておるというような形があれば、それはやはり我々としてはしっかりと対応していかなきゃならぬという案件だと思います。  もちろん、それぞれ、地方厚生局も含めて人数が限られておりますから、なかなか一斉に全てというわけにいかないのでありましょうけれども、そういう疑いのあるところに関しましては、しっかり調査しなきゃならぬと思います。  もとの話に戻しますと、つまり、そういうものがあるのは、事実あるんだと思います。そこで一定の利益を得られている方々はおられるんだと思います。  しかし、そこはやはり、それぞれ医療に従事される方々にとっては、医療というものにかかわるからには、それなりの使命感があるのは間違いがない。  例えば、では、委員がいつもおっしゃっておられるように、株式会社がやればいいじゃないかという話になったときに、外にMS法人をつくって、そこで仮に一定の収益を上げられて、それを生活の安定に使われておられるというような方と、株式会社にして、株式の配当として得られる利益というものをしっかりと継続して出していかなきゃならないために、利益を最大化するという言い方は、委員は、そんなことはない、株式会社だってそうではないんですよと言われるかもわかりません。  もちろん株式会社だって使命感はありますが、しかし、特に公開されている株式会社にしてみれば、それは株主の圧力というのは常に受ける。これは会社経営をされておられる方ならば確実にわかる話でありまして、そんな中において、やはり利益をどう上げるんだ、株主の声にどう応えるんだというような、それは株主もいろいろな株主がおられますから、それに応えていくという株式会社形態を医療経営に取り入れるのとは、若干、私は、やはりそこは違う観点があるのではないのかなというふうな感想を持たせていただきました。

○足立委員 大臣、私は、きょうは、株式会社に参入させてくれという質問じゃないんです。今の現状について、それをどう評価するかという議論だけをしているんですね。だから、そこは、まあ、かつてそういう質問を申し上げたこともあるので。  では、ちょっと局長にお聞きしたいんですが、これは大臣でもいいんですが、今あったMS法人の役員報酬等、これは何か規範、規律はあるんでしょうか。

○原政府参考人 お答えいたします。  医療法やその関係通知には、いわゆるMS法人の役員報酬に関する規定はございません。  ただ、先ほどからお話ししていますが、医療法人が当該MS法人に対して、例えば、取引価格が一般的な価格よりも非常に高額な形で取引をしているとか、あるいはそういうことになりますと、配当ではないけれども事実上の利益分配ということになりますので、この場合には五十四条に違反するとして、必要な改善措置をとるよう指導することになっております。

○足立委員 局長、今おっしゃった点、どういう監督体制にあって、結果はどうかと今お答えできますか。雰囲気で結構ですよ。

○原政府参考人 具体的に把握しているわけじゃございませんけれども、そのような疑いがあって、あるいは、例えばそういうような報道があった場合には、その当該法人に立ち入って調査をすることも可能だと思っております。

○足立委員 余り監督をされていないと思うんですが。今あったように、医療法人を取り巻く会社についての規範は多分ないんです、ないんでしょう。  だからこそ、また徳洲会に戻って申しわけないが、今般ああいうことに至って、彼らは何をしたかというと、関連会社の社長に親族を張りつけてやったわけでしょう。徳洲会だからマスコミがチェックしていますけれども、日本じゅうの医療界の現実について、いや、私は、大臣、私も周りの医療界の方を見たら立派な方ばかりです。  そうだけれども、システムとして、要は、性善説で考えてもいいですが、今の仕組みに、要すれば医療法人が非営利だということに安住をし、ところが、一方で、経営技術はどんどん上がっているわけです、先ほどあったように。それは、会社の経営技術が上がっているからなんですよ。流動化手法も発達をして、それを担うさまざまな支援サービスもふえています。それを医療機関に売り込みに来る人もたくさんいます。  だから、私は、この問題、すなわち、医療法人が非営利であるということに安住をするのではなくて、先般から申し上げている会計基準しかりです。会計基準をつくったらいいということではなくて、その周りにある会社についても、共同事業性があるようなグループについてはしっかりと管理をする。もしそれを管理しないんだったら、あほなことだと思われるかもしれませんが、究極的には、医療法人が外に発注するものは全部一般競争入札ですよ。そうでしょう、局長。  だから、私は、現在の厚生省の医療経営の管理はなっていない、改善の必要があると指摘しているんですが、どうですか。

○原政府参考人 御指摘の点も含めて、先ほどから御指摘ありました会計基準の話にしても、改善すべきは改善していきたいと考えております。

○足立委員 改善すべきは改善するじゃなくて、改善することがきょうはっきりしたんだから、きょう足立が指摘したことについては改善すると言ってくださいよ。

○原政府参考人 現在、医療法人についての検討会をやっております。その中で、先生からの御指摘については一度検討していただくように考えていきたいと思います。

○足立委員 私の周りにも、医療界の方もいらっしゃいますが、介護とか福祉の関係の方もいらっしゃいます。  これは出自が違うんですよ、釈迦に説法ですけれども。何度も申し上げていますが、医療はもともと民間産業なんです。介護とか福祉はもともと措置でやっていた公的な世界、そこをいかに効率化するかということで保険制度を導入し、社会化をしてきたという流れがあるわけでしょう。全く違う世界です。現時点だけを見ると介護保険と医療保険は同じ体裁をとっていますが、出自が違うんです。だから、私は徹底的に医療の議論をしているんです。  局長おっしゃったように、会計基準の検討は進んでいるということですが、私が会計基準の議論を持ち出している理由はこういう理由なんです。結局、税金と保険料で、今、日本は大変な事態に直面しようとしている。そういう中で、医療制度、医療サービスの効率的な、かつ、質の高いサービスを提供するための政策を厚生省は一生懸命やっている。それは理解をしています。その各論についても本当は議論しようと思って、きょうもあるわけですが。  でも、実は根本のところで、きょう申し上げたような、正当な経営力の差で生まれている収益は、厚生省が、非営利法人ということのテーゼというか、非営利だということに安住した結果、医療界、医療という世界は、きょう私が申し上げたような世界に今なっていますね。その収益が、大臣もおっしゃった、局長もおっしゃったように、例えば困難な離島の医療とかに投資をされたり、あるいは慈善事業に投資をされたり、そういうことであればいいですよ。でも、氷山の一角だと思うが、徳洲会という極めて経営力のある医療グループはこういうことになっているわけです。  検討すべきことがあるかないか、局長。きょう私が指摘したことは、おおむね、おおむねですよ、細かいことはいいですよ。きょう私が指摘したことを、ちょっと大臣、待ってください。局長、大体理解できましたね。

○原政府参考人 先日からもいろいろと、逆に、質問のたびに、私も勉強させていただいております。  きょう御指摘のこと、例えば、普通の医療法人が普通に薬を買う、いろいろな物品を買う。それは、普通の会社から買う場合もあれば、例えば、それがグループのMS法人という形で、そういう株式会社から買う。そうすると、そこに利益が当然たまってくる。そういうような仕組みがあるということは十分理解しておりますし、それをどのような形で規制していくか、そこはいろいろな検討課題があろうかと思いますので、十分理解させていただきました。

○田村国務大臣 話がちょっと錯綜しているんですね、私の頭の中で。いや、私の頭の中でですよ。  要は、適正な価格で商取引を行えば、それでも利益が出る場合は当然ありますよね、他の企業でもそれを売って利益を上げているわけですから。だから、そのときに、正当な商行為で何ら問題がない場合に関して、この医療法人会計の中において、それが悪いわけではないわけであります。  ただ、そこで、何らかの不当な値段で物が売られる、そこで利益が蓄積する、そういうことがやはり防げるように、どうそれをしていくかというのは一つの大きな課題であろうというふうに思いますので、その点に関しては今議論をいただいておるようでございますから、局長もまた課題として上げるという話でございますので、しっかりと御議論をいただいて、防げるような方策をお考えいただくようにしていきたいと思います。

○足立委員 前向きな御答弁をいただいたと思っておきます。  一つの示唆というか、繰り返し申し上げれば、個人経営と法人というのはやはり大変おもしろいんですね。  先日、医政局長とも、経産委だったかな、御討議させていただいたように、例えば、中小企業政策というのがあります。経産省がやっています。個人は何でもいいんですね。ところが、その個人が法人成りをします。途端に営利と非営利に分かれるわけですね。途端に経産省は手を引くわけです。これはもう、医療、介護については厚生労働省の世界になって、経産省は手も足も出ない世界になる。  でも、個人の場合はみんな一緒なんです、個人だから。だって、営利も非営利もない。全てポケットに入るわけです。だから、この統計を見ても、経営者の報酬と利益は峻別ができないわけです。だから、まぜこぜで統計をとっているんです。  でも、仮にそれを踏まえても、例えば、この統計を、後でゆっくり見てください。こういうグラフを見ると、個人の診療所は経営力がすごくばらつきます。その収益がすごくばらつきます。ところが、法人成りした途端に、低い利益のところにばあっと張りつきます。これを普通に考えれば、それは、きょう私が指摘したような仕組みの中で張りついているとしか思えないわけであります。  そういうことを含めて、先ほど申し上げた、労働基準局には角園太一さんという立派な課長補佐の方がいらっしゃって、私におつき合いをくださいました。ぜひ、医政局におかれましても、またこの質問の機会を通じて、あるいは通じても通じなくても結構なので、一体どれだけのそういう構造があるのかということについての例えば推計とか、規制という言葉がきついかもしれませんが、どうやってそれを規律づけしていくのか。それは規律づけしていくべきなのか、べきでないのか。  メリットとデメリットがあります。メリットの方が大きいんだったら今のままでいいし、でも、もし、メリットを維持したままデメリットを潰す政策の余地があるんだったら、それは講じるべきですね、この財政難の中で。  私、厚生労働委員会にいる限り、このテーマを追い続けてまいりたいと思っておりますので、ぜひ、御協力のほどお願いを申し上げます。  最後に、たくさんおいでいただいて、質問をはしょりましたところについては、本当に御迷惑をおかけした点、御容赦をいただきますようお願い申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

○後藤委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。