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あだち康史
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衆議院議員
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衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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議事録 Transcripts

2013年12月3日 衆議院 東日本大震災復興特別委員会 一般質疑 除染費用の扱い、全員帰還の方針、土木分野の役員

足立 康史

185-衆-東日本大震災復興特別委…-2号 平成25年12月03日

○秋葉委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 この第一委員会室に立ちますと、三月に、私にとっては昨年十二月の初当選から最初に質問に立たせていただいたのが、この第一委員会室でのNHKのテレビ入りの予算委員会でありました。その場で、根本大臣、そして安倍総理も含めて、復興についての集中審議をさせていただいたのをきのうのように思い起こします。
 その間、私も、原子力特委、復興特委、あるいは経産委等でも御討議をさせていただいてきましたが、久しぶりの復興特委ということで、懸案の事項を二、三、限られた時間でございますが、お聞きをしてまいりたいと存じます。
 私は、一貫して二つのことをお訴えしてきたつもりでございます。
 一つは、先ほどの玄葉委員の方からも再三あったように、何人かの委員が、全員帰還ということに対して、やはり一定の地域については帰還しないことも含めて検討すべきだという議論を、私も三月十三日のこの場で総理に申し上げ、一定の御答弁をいただいたわけでございますが、いまだにそのあたりのスタンスは、少なくともしっかりと転換をされたということになっているとは承知をしておりません。それが一つ。
 もう一つは予算でございまして、三月の予算委員会でも申し上げたように、この復興予算というのは必ずしもわかりやすい形になっていないし、特に復興庁が前面に立っている復興予算についてはいろいろ問題があった。
 この二点を御討議させていただいてきたところでございます。
 きょうは、まず、その予算について二、三お伺いをしたいと思うんです。
 除染の費用について伺うわけですが、その前に、汚染水に係る予算。これは、私、原子力特委でも経産委でも何度もお聞きをしていますが、これまで政府が福島第一の廃炉対策、汚染水対策に投じてきた四百七十億円の一部、あるいは、その四百七十億円に積み増しする形で二百億円規模の予算が補正で組まれると、これは報道で私は伺っているわけでございますが、この汚染水対策に係る二百億円規模の予算の追加、これは報じられているとおりかどうか。もしそうであれば、検討状況について教えてください。簡潔で結構です。

○糟谷政府参考人 本年度の一般会計の予備費二百六億円を投じまして、凍土方式の遮水壁と高性能の多核種除去装置の整備を図るべく、事業を進めているところであります。事業費全体は四百七十億でありますので、この差分の二百六十億余りを措置する必要があるというふうに考えております。
 そもそも、この廃炉・汚染水対応、世界にも前例のない困難な事業でありまして、技術的難易度が高く、国が前面に立って取り組む必要があるものについて予算措置を講じるということにしているところでございます。
 内外の英知を集めて技術公募を行いました。現在、汚染水処理対策委員会で、予防的かつ重層的な対策の全体像について議論を行っているところでございます。まだ最終的な結論は得られておりませんけれども、こういう検討の中で、技術的難易度が高く、国として行うべき取り組みがあれば、先ほどの予備費を投じたものの残額に加えて、必要なものについてしっかり取り組んでまいりたいということで、現在検討を進めているところでございます。

○足立委員 今御答弁いただきましたように、技術的難易度が高くということであります。
 補正予算で追加の予算を講じることに仮になった場合も、これは、経産省の要求は、今おっしゃったように、いわゆる研究開発費ということでよろしいですね。

○糟谷政府参考人 予備費で措置をいたしましたのは、技術的難易度が高く、国が前面に立って取り組む必要があるものということで、これを対象に、二つの事業を対象に予算措置を講じたところであります。
 現在検討を行っておりますが、同様に、技術的難易度が高く、国として行うべき取り組みがあれば、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○足立委員 汚染水の問題は、この委員会に限らず取り上げてきているわけでありますが、十一月の十三日に東京電力が、福島第一の一号機の建屋の地下二カ所で汚染水が漏れ出している様子を初めて確認したというふうに報じられてもいますし、また、この点については、一昨日かな、NHK等でも集中的に報じられているところでございます。
 大変厳しい状況に今この汚染水の問題はあると思いますが、汚染水の話自体に入る前に、私は、この予算、従前から申し上げていることは、やはり東電がこの汚染水対策に取り組む限りは、これはどうしても、誰が何と言おうと経営バイアスがかかる。また、経済産業省がさまざまな予算的な面で支援をするといっても、今御答弁があったように、研究開発という枠内にとどまる限り、それは経営バイアスとともに研究開発バイアスがかかり続けているのではないかということを申し上げてまいりました。
 依然としてそこは変わらないようですので、ここではもうこれ以上繰り返しませんが、実は、その予算の問題というのは、汚染水対策を含む福島第一の廃炉のみならず、今、除染の費用についてもさまざまに取り沙汰をされております。
 先般、与党が出された「復興加速化に向けて」という十一月八日の文書においても、除染における国の役割として次のように書かれています。「現在計画されている除染を実施した後の更なる取組については、国は、復興のインフラ整備・生活環境整備という公共事業的観点から、帰還者・移住者の定住環境の整備等、地域再生に向けた取組みとして検討する」、こうあります。
 これはもちろん与党の提言であると承知していますが、政府としてどうこれを受けとめているか。これは除染費用ですから、まず環境省からお願いします。

○井上副大臣 除染に係る費用につきましては、放射性物質汚染対処特措法の規定に基づいて、東京電力に支払い義務があります。環境省としては、特措法に基づいて、引き続き東京電力に求償をしていこうと考えております。
 与党提言で除染費用の負担についての指摘があることは承知しておりますので、この除染実施後のさらなる取り組みについては、復興庁など関係機関とよく連携をして取り組んでいきたいと考えております。

○足立委員 今、井上副大臣から御答弁をいただいたわけですが、きょうは古川財務副大臣にもお越しをいただいています。報道では、この与党の提言についてはいろいろあった、こう書いてあるわけですが、財務省は、古川副大臣は、この与党の提言をどう読まれているか。特に、「現在計画されている除染を実施した後の更なる取組」に除染が入るかどうかを含めて、古川副大臣の読み方を教えてください。

○古川副大臣 お答えいたします。
 除染を実施した後のさらなる対策の中に除染が含まれるか。いや、それはもう除染が終わった後のことですから、除染の後に除染ということにはならないというふうに読んでおります。

○足立委員 井上副大臣も同じですか。

○井上副大臣 同じと考えております。

○足立委員 きょうは、本当にお忙しいところでございますが、復興庁に加えて、今の井上副大臣、古川副大臣、さらには経済産業省から赤羽副大臣にもおいでをいただいています。除染については御担当ではないかと思いますが、この点、経産省、赤羽副大臣はどうお考えですか。

○赤羽副大臣 除染費用の負担についての考え方は、今、両副大臣の御答弁にもありましたように、現在計画されている除染については、環境省が東電に対して適切に支払いを求めていくこととなっていると承知をしております。
 今回、与党から出された提言は、私の受けとめ方は、発災後もう二年九カ月たっている、さまざまなことが予定をされて進んできたけれども、予定したことが終わったとしても、現実に住民の皆さんがいざ帰れるかどうかということは、それはなかなか、そんな簡単じゃなかろうと。与党の立場で、責任ある立場で、これから変わり行くフェーズに対しての御提言があった。
 そのことについて、総理からも、担当の閣僚がそれぞれ政府・与党一体となって検討していくようにという指示があったので、ですから、それに除染が入るか入らないかということはまだこれから検討することであって、現状では井上副大臣からあったとおりの話だと思いますが、今後、ふるさと帰還に向けてどう進捗していくのかということで、やはり検討を進めていかなければいけないと私は思っております。

○足立委員 赤羽副大臣から、将来的には含み得ると私は今お聞きをしたつもりでございますが、復興庁もここは御見識ございますか。

○浜田副大臣 今まで、環境省、また経産省、財務省から御答弁されたとおりでございますけれども、除染そのものについては、放射性物質汚染対処特措法の規定に基づいて東京電力に求償する。今回の与党提言では、それが終わった後のさらなる取り組みというものについては、インフラ整備や生活環境整備という公共事業的観点から、帰還者、移住者の定住環境の整備等、地域再生に向けた取り組みとして検討するということで、この観点から、今、関係省庁で検討しているところでございます。

○足立委員 私、いわゆる福島第一の汚染水対策を含む廃炉対策については、研究開発費にとどまらず、一定の線引きは要ると思いますが、やはりこの事態を受けて、まさに次々と明らかになっているこの汚染水問題の深刻さに鑑み、ぜひ政府には、これまでのスタンスからさらに一歩踏み込んで財政投入をお願いしたいと考えている立場から質問申し上げています。
 除染についてはそれとはまた性格が違うと思いますし、また、除染のあり方自体についてもさまざまに議論がされていることと思いますが、実際にきょうもるる、地元の先生方、例えば民主党の玄葉委員、あるいは我が党は、きょうは立っておりませんが小熊委員、地元の議員の先生方といろいろ議論すると、やはり地元の実態はとてもまだまだ帰還できるような実態にはないので、除染に係る費用はこれからもどんどん積み上がっていく、一体この費用を東電に任せておけるのかという感覚は皆さんお持ちであるようであります。
 そういった意味では、きょう四副大臣にお答えをいただいたわけでありますが、私は、そういう福島の実態を踏まえれば、役所間のそういう仕切りというものは横へ置いておいて、まさに実態に即してこの自公の提言を、私は自公ではありませんが、読んでいくべきではないかなと。特に、先ほど私が読み上げた除染に係る国の役割というのは、まさにこれは「除染における国の役割」というパラグラフに書いてあるわけです。
 仮に、現在計画されている除染に加えてさらなる除染、費用的にも積み上がっていったときに、ここに書いてあるような公共事業的観点から政府が国費を投じる余地があるかないか、古川さん、もう一回。今申し上げたような現場の、福島の実態に即して考えれば、ここは柔軟に国費を投じることも検討すべきだと私は思いますけれども、古川副大臣、いかがでしょう。

○古川副大臣 お答えいたします。
 現在計画されている除染を実施した後につきましては、この与党の提言、そして、原子力規制委員会が十一月二十一日に策定しております帰還に向けた安全・安心対策に関する基本的考え方等を踏まえまして、福島への帰還促進等に向けた必要な施策について関係省庁で検討を進めていくということでございます。

○足立委員 環境省、井上副大臣にちょっともう一度確認したいんです。この与党の提言の読み方ですけれども、与党から出ていらっしゃるわけですから、ぜひお答えをいただきたいんですけれども、現在計画されている除染が終わると除染は終わりですか。

○井上副大臣 除染につきましては、まずは一通りの除染をやるということが最優先だというふうに考えております。除染が終わったところに関しましては、その後、事後のフォローアップということでモニタリングをやっていく、それによって、必要があればいわゆるフォローアップの除染をやっていく、このように整理をしております。

○足立委員 繰り返しになりますが、そのフォローアップの除染というのは、この後のさらなる取り組みに該当しますね。

○井上副大臣 除染は、先ほど私が冒頭申し上げたとおり、法律において、この国会で、しかも議員立法で制定をしていただいた特措法に基づいて、環境省が実施をし、それを東電に求償しております。そういう意味では、私ども、その法律にのっとってしっかり執行していくということに尽きると考えております。

○足立委員 時間が限られていますのでこれぐらいにしておきますが、ぜひ、国費の投入のあり方については、それぞれのお立場があるかと思いますが、大きな枠組みで、特に復興庁が中心になってということだと思いますが、御検討いただきたいと思います。
 時間が限られていますから、あと、ちょっと先のテーマに移ります。
 先ほど冒頭私が申し上げた全員帰還方針、これは復興大臣にぜひ、全員帰還方針の政府方針の転換ということが今報道で取り沙汰をされていますので、その点について改めて御見解をお聞きしたいわけですが、その前に、今、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が追加賠償の内容について御審議をされている、ここで住宅の取り扱いについて議論をしています。この内容について、まだ決定を見ていないと思いますが、今、審査会のテーブルにのっている原案の内容について、特に住宅部分について、簡潔で結構です、状況を教えてください。

○冨岡大臣政務官 足立委員の質問にお答えいたします。
 委員大変御心配のように、住宅問題については財物賠償でこれまで考えておりました。したがいまして、築年数の経過した住宅の場合、減価償却により、低い評価とならざるを得なかったわけです。
 これを、生活再建を図る上で、新たな住宅の取得のためには十分でないという住民の声を酌みまして、こういう状況を踏まえまして、これまでの財物損害とは別に、長期間の避難等のために別の土地で住宅を取得する場合に、必要かつ合理的な追加費用は賠償するべき損害であるという認識に立って検討をしております。

○足立委員 今御紹介あったように、避難先を含めて、新しく住宅を建てて、そこに移住してしまうということを前提とした賠償の枠組みが今テーブルにのっているということであります。
 こういう状況も含めて、あるいは、復興庁で復興に関するいろいろな報告を既に出していただいていますが、報道にあるように、政府は方針を転換した、これはそのとおりでよろしいでしょうか、大臣。

○根本国務大臣 全員帰還の方針を転換したとの一部報道がありますが、そうした方針を政府として示したことはありません。
 帰還を希望される方々に対して、政府としては、平成二十四年七月十三日閣議決定した福島復興再生特別措置法の基本方針、こういう基本方針が政府の方針としてあります。この中で、「帰還を望む者が皆帰還し、地域の将来を担う若い世代が帰還する意欲を持てるよう、責任を持って対応する。」としているところであって、この方針に変更はありません。
 一方、被災者の方々の中には、帰還困難区域のように、事故後六年が経過しても放射線量の関係で帰還が難しい地域、この地域では、戻りたいと考えている方々、戻らないと考えている方々、判断に迷っている方々、さまざまな方々がいらっしゃるものと承知をしております。
 政府としては、このような被災者の方々それぞれの判断に応じて、それぞれに丁寧に支援を進めてまいりたいと思います。

○足立委員 今、根本大臣がおっしゃったことが基本的な方針だと思いますが、先ほど冨岡政務官の方から御紹介をいただいたような、要すれば、もう移住してしまうんだ、もちろん今でも御本人の希望で移住をされている方もいらっしゃるかと思いますが、政府として政策でそれを支援するということになると、冨岡政務官が御紹介くださった原子力損害賠償紛争審査会のテーブルにのっているテーマはそういうことだと私は思っていますが、それが成案を得れば、これは初めてです、初めて政府が移住を支援するという形になります。
 これが成案を得れば、おのずとそれは、今、根本大臣がおっしゃった方針は転換をされた、こう理解してよろしいでしょうか、根本大臣。

○根本国務大臣 私が申し上げたとおり、戻りたいと考えている方々、戻らないと考えている方々、判断に迷っている方々、さまざまな方々がおられる。このような被災者の方々それぞれの判断に応じて、それぞれ丁寧に支援を進めていく、この方針に変わりはありません。

○足立委員 冨岡政務官も同じお考えですか。
 あえてこういうことをお聞きしているのは、繰り返しになりますが、私は、そこは移住の支援もするべきだという立場から申し上げているわけであります。
 きょう、地元の玄葉さんが、いやいや、もう私は泥をかぶるつもりで二月から、三月からそう言ってきたんだ、こうおっしゃっていました。我が党も、私あるいは小熊委員あるいは中田宏委員が、この場で同じ趣旨のお訴えを三月からずっとし続けてきたわけでございます。やっと今、文部科学省の審査会のテーブルに、その趣旨に合った住宅支援が初めてテーブルにのろうとしているこの局面において、私は、政府としてしっかりそういう方針転換をすべきだという立場から根本大臣にお伺いしたわけでございますが、それは相ならぬということでございます。
 私どもが繰り返しこういうふうに申し上げるのは、もちろん町を再建するということも大事であるが、個々の生活をしていらっしゃる、仕事をしていらっしゃる方の現実を見れば、そこの大きなテーゼ、希望者全員帰還という大きなテーゼが、実は、生活再建、もう一回やり直す、そういう移住を希望されている方々の生活をなかなか支援し切れていない、そういう現実を生んでしまっているんだという立場から、ずっとこの三月から訴え続けてきたわけでございます。
 根本大臣からも、きょうは特に具体的なその点についての明言はいただけないわけでありますが、この希望者全員帰還というテーゼの見直しを改めて求めておきたいと存じます。
 最後、残る五分ほどでございますが、あと一点、先ほど冒頭申し上げた汚染水の問題、ここに少し戻りたいと思うんです。
 私は、従来から、一進一退する汚染水の状況については、特に四号機の使用済み燃料の取り出しが順調に始まったということで、希望も持ちつつあったわけでございますが、先ほど御紹介した、東電が一号機の状況を初めて確認したという報道に触れて、やはり私が外から思っていた以上に原子炉の内部は深刻な状況が続いている、これからの二十年、三十年にわたって高濃度の汚染水が海に流れ続けるおそれが高いと私は見ています。
 これは、本当は東京電力にここにお越しをいただいてお聞きをしたかったんですが、理事会で認められなかったということですので、そのかわりと言ってはなんですが、経済産業省、赤羽副大臣でしょうか、汚染水の制御、大丈夫でしょうか。

○赤羽副大臣 委員よく御承知だと思いますが、九月三日の原子力災害対策本部で、汚染水問題については国が前面に出て取り組むという基本方針が示され、また、同十日の廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議で、この問題についての対応方針と具体的なアクションプランというものを発表したところでございます。
 その中で私が所掌していることでいえば、現地に経産省のみならず関係各省から常駐の省員を配置して、東電からの報告を受けるということではなくて、現地で起こったことを同時に事実として共有をする、そして徹底した議論を行う、徹底した対策を行って、具体的なことをしっかり一つ一つ積み上げていくという体制をとっております。
 そうした汚染水対策現地調整会議とともに、連携する形で、専門家の皆さんによって汚染水処理対策委員会の検討も集中的に行っていただいておりますし、現実に現場にも足を運んでいただいております。
 それに加えまして、国土交通省関係の、土木関係の専門家にも寄っていただいて、二つのサブグループをつくって、一つは地下水の挙動把握、もう一つはリスク評価についても徹底した討議を行っていただいているところでございます。
 この中で、より広域な地下水流動解析モデルの構築、また二つ目には、汚染水に関するリスク評価、そして三つ目には、IRIDを通じた汚染水処理対策に関する技術情報公募の実施等々、具体的な対策の検討を進めております。
 特に、地下水の制御につきましては、先ほど申し上げましたように、地質や地下水の専門家にも参画をいただいて、定量的な地下水流動のシミュレーションを実施し、建屋への地下水流入抑制のための施策についても議論しております。
 本日、汚染水処理対策委員会を開催しておりまして、この場で、地下水バイパス、サブドレーン、そして凍土方式の陸側遮水壁に加えまして、防水舗装、フェーシング等、その周辺の遮水等の必要性についても検討を行っているところでございますし、加えて、IAEAの廃炉レビューミッションのメンバーにもきょうは参加をいただいておりまして、議論を進めているところでございます。
 いずれにしても、この懸念を払拭できるように、また一つ一つしっかりとした体制がとれるように進めていきたい、こう考えております。

○足立委員 今、副大臣の方から、土木面でもという話がありました。
 今、東電で、土木分野の見識のある方の最上位はどなたになりますか。糟谷さん、お願いします。

○糟谷政府参考人 本店につきましては建設部長であるというふうに承知をしております。

○足立委員 もう時間が来ましたので終わりますが、最後にこういう御質問をしましたのは、関西電力が大飯原発の再稼働に向けて大変困難な調整を進めてこられた。その中心には、橋本徳昭さんという常務、土木分野の見識を持った常務が、プレーイングマネジャーとしてそれを取り仕切られたと報道等でも伺っております。
 私は、関電と東電を比べるわけではありませんが、やはり東京電力の福島第一原発の対処については、そういういわゆるマネジメントクラスに、地下水の問題、土の問題、これをわかっている人間がいないんじゃないかという疑念を持っていますので、こういう質問をしました。
 きょうは東電がおりませんので詮がありませんが、きょう申し上げたこの汚染水の問題、それから政府の取り組みとしては予算措置、さらには希望者全員の帰還方針の見直し、これをぜひお願いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

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