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あだち康史
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衆議院議員
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衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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議事録 Transcripts

2013年5月17日 衆議院 厚生労働委員会 法案審議 代行割れの責任、法改正に係る訴訟リスク、低年金対策

足立 康史

183-衆-厚生労働委員会-12号 平成25年05月17日

○松本委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 午前中から、各党、さまざまな観点から議論されておりますので、もう細かいところというか、今回の法案の細かいところについての質疑を繰り返すつもりはございませんが、私、そもそも、代行割れが生じて厚生年金が毀損している、この責任は、やはり長らく政権の座にあった自民党にある、こう思っています。
 この一連の制度に係る歴史を見ますと、ずっともう十数年来、議論があって、ただ、やはり景況というか株価というか、そういったものに翻弄されながら、またあるいは、制度設計についても判断ミスが幾つかあって、つくった制度が活用されない、そういったことを繰り返してきて今に至ったわけでございます。
 こういう代行割れの責任という観点で、私は今、自民党と申し上げましたが、今、自民党が政権にあるわけでございますので、田村大臣に、この責任について御答弁をお願いします。

○田村国務大臣 午前中の質疑でも、どういう経緯で基金ができ上がってきて、そして、なぜこのような、財政状況が非常に厳しい中で、積立金の運用がうまくいかなかったかというようなお話はさせていただいたわけでありますけれども、だんだんだんだん悪くなってくる中で手をこまねいていたわけでもないわけであります。
 二〇〇〇年代初頭から財政悪化をする基金がふえてきたということがございまして、例えば、指定基金制度を導入いたしまして、財政の再建を図るようないろいろな指導をしてまいったりでありますとか、解散に向かって特例解散制度というものを導入いたしまして、これは途中で中身は若干変えましたけれども、解散を自主的にされるところに関しましては、解散しやすい、そういう環境も整えてきたわけであります。
 その一連の流れの中において、今回、さらに大胆に解散を促していくような、そういうような法律を提出させていただいたわけでございますから、全く手をこまねいていたわけではないんです。
 ただ、一方で、やはり年金の受給者からしてみれば、年金権というものは大変重いものがございます。そういう意味からいたしますと、将来の期待権もそうなんですけれども、一定の、特に退職金見合いの部分もございます、そういうものをしっかりと確保していくという意味からしますと、制度を変える場合に一定の制約があった。
 でありますから、途中で制度を変える中において、なかなかそれぞれの基金の中において意識の統一、意思の統一というものができない中において、いろいろなツールは用意をしてきたわけでありますけれども、それを利用していただけなかったということはあるわけでございまして、今回は、そういうことも含めて、この制度の中におきまして改正をさせていただいておるということでございます。

○足立委員 今、田村大臣がおっしゃった、手をこまねいていたのではないというのはまさにそのとおりだと思うんですけれども、逆に、まさにいろいろなことをやってきたんです。
 いろいろなこと、例えば特例解散制度、これについても、ずっと努力してきたけれども、私は、例えばそれを再開した後も四基金しか利用しなかった、これは、当時その特例制度に不備があったからだと思うんですね。その点、どうですか。

○田村国務大臣 解散するにも、やはり基金の中で御議論をいただかなければならないわけでありますし、その中において、解散を決定する、意思の決定プロセス、そこに一定程度の制約があるといいますか、厳しい条件があるわけでありまして、それがなかなかこの特例解散制度の導入という状況にはなってこなかった。
 では、今回どうなんだということはあるんですが、若干制度改正したところもあるんですけれども、もう今、限界にいよいよ来ておられるということで、それぞれの基金も今解散をしないともう解散する時期がないではないかというような御認識をお持ちいただく中におきましてこの法案を待っておられる、そういう基金が今多いことも確かでございますから、この法律案を早急にお通しいただく中において、そのような声にお応えいただけるような環境をおつくりいただきたいということで、お願いをさせていただいておる次第であります。

○足立委員 大臣、この点ちょっとこだわりますが、政権与党にあった自民党、あるいは当時の政権、私はやはり責任があると思うんですね。既に厚生年金については毀損しているわけです。やはり、過去のそういった取り組みについて総括せずにこの法案を制定していくというのは私は課題が残る、そう思っています。
 そうした意味で、もう少し言えば、この十数年の歴史において、私は、今回出ているような法案が、あるいは、後ほどちょっと質問しますが、今回民主党が提案をされているもうちょっと過激なというか、十年で全廃をする、こういうことも含めて、この制度のあり方については、それこそ一九八〇年代後半とは言わないが、九〇年代には本来検討をして合意形成し、実施をしてもおかしくない、そういう構造変化が日本の経済と社会にはあった、こう思っているんです。
 この構造変化に対応し切れなかった当時の政権与党に責任があると改めて問いたいと思いますが、いかがでしょうか。

○田村国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、いろいろなものを導入いたしました。例えば、運用にキャッシュバランスプランという新しい手法を入れまして、今までのように高い利回りを入れなくても対応できるような、そういうものも入れたりなんかもしました。
 しかし一方で、そういうものを決定するのに、代議員会での数というものが非常に制約が高かった、それで決まっていかなかった。特例解散もそうであります。四分の三の代議員の方々が賛成をしないと制度改正ができない、規約が変えられないという中において、それぞれ危機感を持っておられた方々はおられましたけれども、それが総意になっていかなかった。
 今回はそれを三分の二。これも高いんです、四分の三を三分の二でありますから、本来は二分の一以下でもできるというような話の方がいいのかもわかりませんけれども、そこはやはり、それぞれの方々の年金、言うなれば退職金見合いの部分にかかわってくる問題でありますから、そこはそこまでは下げられなかったんです。しかし、さすがに三分の二でも、これはもうそれぞれ考えを統一して解散をしていこうというような基金がふえてきたということは、基金全体としての意識も変わってきておられるということもあるんだと思います。
 ただ、そうはいいながらも、言われますとおり、もっと早くいろいろなことができたのではないのかという意味からすれば、政治は結果責任でございますので、結果責任という意味からしますと、このような代行割れの可能性の多い基金をたくさん今現在つくっておるという意味では、途中、我々自民党政権も大きく関与をしてきておりますから、一定の責任はあるというふうに思っております。

○足立委員 まさに、今、大臣の口から言っていただいたその結果責任、私もまさに今申し上げようと思っていたところであります。
 この代行割れの責任は、一定程度とおっしゃいましたけれども、当時の政権与党に私はあると思う。今回の制度、今回の法案がもし適当なのであれば、同じような措置を当時講じることもできたはずだし、大臣は環境が整ってきたということかと思いますが、また、逆に言えば、今回の措置が十分かどうかという課題も、私は、依然として、少なくともこの委員会で議論をしておく必要があると思っています。
 そうした観点からお聞きしたいのは、今、あわせて民主党案が審議に付されているわけでございますが、民主党案は十年で全廃、この案についての御評価をお聞かせください。

○田村国務大臣 そういうような意味で、この最低責任準備金、言うなれば代行部分、これが毀損をすれば厚生年金本体に影響が出てくるわけでありますから、民主党さんのお考えは、そういうものを全く遮断してしまおうと。今でもあるんですけれども、既に穴をあけている部分がありますから、全く影響がないというわけではないんですが、もうこれ以上影響を出させないでおこうというのは、全てを廃止すれば現行の中においてこれ以上穴は絶対に広がらないというお考えであったんだというふうに思います。
 これはこれで一つの考え方だというふうには思いますが、一方で、国がつくった制度の中で、その制度に合わせてしっかりと運営をしていただいて、十分に積立金もお持ちのところ、こういうところに関しては、先ほど来お話ししておりますけれども、一定の退職金見合いの三階部分の年金をもらわれておる方々がおられる。こういう方々は、スケールメリットで基金が運用をして、そして利回りを出してお支払いをしておられるわけでありますから、その大きな部分を担っておる代行部分を取り上げて、上の薄い三階部分だけで運用すれば、十分に約束しただけの利回りが出せるかどうかわからない。それはスケールメリットの部分があるんだと思います。
 そうなったときに、制度をちゃんと守ってきたところを強制的に退出させるということが、果たして政治の場において許されるのかどうか、また、行政として許されるのかどうか、そういうことを判断した上で、我々は、やはりちゃんとやっているところ、もしくは、破綻、そもそも代行割れをする可能性が一年では少ないところ、そういうところに関しては、存続の道をつくろうではないか。
 ただし、一方で、我々がつくったルールを逸脱したところに関しては、これはもう解散命令をかけて、毀損をしない中で解散をしていただくというようなルールをこの中に盛り込ませていただいたということでございますので、我々は、残念ながら民主党さんの案は、一つの考え方かもわかりませんけれども、強制的に退出をするというところはいかがなものかということでございまして、存続の道を若干なりとも残したということでございます。

○足立委員 民主党の案は、私、横で拝見していて、やはり、ある種の引き続きのリスク、毀損リスクをとにかく断じて避けるんだ、そういう観点からつくられているように思います。
 今のこの政府・与党の案ですと、そういう代行割れが引き続き、この法律によって存続した基金が、将来、代行部分を毀損する可能性はないとお考えでしょうか。私はリスクはあると思いますが、いかがでしょうか。

○田村国務大臣 代行部分の一・五、これを一つの基準といたしております。
 それはなぜかというと、今までの過去の例を見て、代行部分の最低準備積立金といいますか、これを一・五持っておれば、あのリーマン・ショックのときでも、それからサブプライムローンの問題が起こったときでも、二年ぐらいで代行割れまで行ってしまうという例はないということから、この高い基準と言ったらいいのかどうかわかりませんけれども、基準をつくらせていただきました。
 そういう意味では、毎年毎年これは検証しますから、仮に運用を失敗しましてこの一・五を割り込んだ場合には、解散命令も含めて我々は厳しい対応をとっていくわけでございますから、それならば、代行部分に食い込むことというのはほぼないのであろう、このように思っております。
 それからもう一点、一・五持っていなくても、一・二だとか三であったとしても、そもそも必要な三階部分を全部持っているところも、実は今回、ちゃんと存続できるようになっているわけであります。
 これは、これこそまさにちゃんと運用しているんだから、なぜそんなものを国が勝手につくった制度の中で潰すんだという御批判をいただくであろうという部分でありますが、これに関しては、本来必要なものを持っているわけでありますから、運用に関しましても、それほどリスクの高いものには多分手をお出しにならないであろう。
 ということから考えますと、やはりここも、一年で急に代行割れまで行くほどの穴をあけることはないであろうということで、もし三階部分が少しでも毀損をすれば、その年に、解散命令も含めて厳しい対応をとっていくわけでございますから、そのような形の中におきまして、リスクというものはかなり削減されておるであろうという認識のもとで、このような制度を提案させていただいたわけでございます。

○足立委員 端的に、私個人が委員として感じている印象は、それだけのためにこれだけ複雑な制度をつくるかなというところは、率直なところ、あります。
 今、一・五とかいう数字が出てきて、当面毀損するリスクが限りなく小さいということでしたが、存続をしていけば、将来的にはまたいろいろなリスクが高まっていく、経済状態によっては高まっていく可能性があると思っていまして、民主党案のように、どこかで、例えば十年なら十年と決めて解散を求めるということについては、私は一定の理があると思っています。
 だから、これからよくこの委員会で御審議をいただいて、今の政府・与党案と民主党案というのはやはり何らかの形で折り合わせていく必要がある、これがこの委員会の一つの仕事かな、こういうふうに思っているところでございます。
 今申し上げたような観点で、事前に厚生労働省の事務方の方々とお話をしたときに、今大臣が強制とおっしゃったようなところについて、財産権という観点だと思いますが、訴訟リスクがあるという指摘がある、こういう御議論がございましたが、この点、ちょっと確認をさせてください。

○香取政府参考人 この点も繰り返し大臣からも御答弁申し上げておりますが、いわゆる健全基金と言われているものは、まずリーマン・ショッククラスの市場変動があっても代行割れを起こさないような、正直言ってかなり厳しい一・五という基準を設けております。かつ、一・五を下回った場合でも、今の二階、三階部分の積立金は完全に保持をしている。その意味でいうと、年金基金の運営について何ら瑕疵のない基金ということになります。
 そういった基金について、制度全体を今回、基本的には本則から落としますので、制度としてはなくなって、経過的に残す基金になるわけですけれども、その時点において運営上全く問題がないという基金について、いわば強制的に廃止をするということになりますと、二階部分を返上して解散をするか、他の基金に移行するということになりますが、そういったことを強制するという形になります。そうしますと、何がしか不利益な、特に受給者との関係で不利益が生じる可能性があるということになりますと、そこはやはり一定、訴訟のリスクがあるということは否めないのではないか。この点は、専門委員会の議論の中でもそういった御指摘はございました。
 なので、今回は、基本的には制度としては畳んでいくわけですけれども、そういった基金については、ある程度御自身の判断で存続をさせるという道を残す。ただし、大臣からもお話がありましたように、今後二度と、代行割れといいますか、本体に影響を与えるようなリスクは生じさせないということで基準をつくった上で、かつ、実際に今後、運用で問題があれば、もうその時点で基本的には解散命令をかける、そういう条件で存続を認めるという取り扱いにしたということでございます。

○足立委員 今、財産権について、ある一面の御指摘をいただいたわけです。
 私は、もう一つ、省内あるいはいろいろな審議会とか会議での議論を全部フォローしていませんが、一般的に考えれば、政策でつくった制度を政策の観点から廃止するということは、一定の事由があれば私は可能だと思うし、いわゆる財産権に対して公共の福祉の観点もあるわけでございます。
 そういう公共の福祉の観点というところから説明すれば、いわゆる財産権の侵害、財産権ということをもって非常に訴訟リスクが大きいということはないという指摘もあったはずなんですが、いかがでしょうか。(発言する者あり)

○田村国務大臣 山井議員、御自席に戻られてお話しいただければ。どこで誰がおっしゃっておられるのか、よくわからないので。
 今のお話ですが、確かに公共の福祉との兼ね合いはありますが、そもそも、ここは何ら迷惑をかけない基金ですよね。つまり、代行割れをしているわけでもない、十分な積立金を持っているわけでございますので。
 迷惑をかける場合は、公共の福祉という意味からすれば、それは確かに、それぞれ受給者にしてみれば財産権はあるかもわかりませんが、そもそも制度自体にほころびが生じていて、一方の厚生年金に対して影響を与えるということであれば、これは制度をやめて受給権自体が失われるというのはいたし方ないわけでありますが、そもそも、残す選択ができた上で、残っても悪影響を与えない状況に今ある中において、強制的にそれを解散させるということに関しましては、やはり財産権の問題等々で訴訟リスクがあるというふうに判断をさせていただきました。

○足立委員 やはり私は、今、田村大臣の御答弁ですが、若干理解が及びません。
 今でも、まさにこれまでの厚生労働省、厚生省のさまざまな御努力で、代行返上の枠組みはもう完全にできているわけですね。その行き先も、確定拠出、確定給付含めてあるわけでございますので、私は、代行返上を求めること自体が今おっしゃったようなリスクにつながると全く理解できないんです。もう一度お願いします。

○田村国務大臣 維新の中でもいろいろな御議論があられる。先ほどは、この方がいいと言われる維新の委員の方もおられたわけでありまして、それぐらい、さまざまな御議論のある点だというふうに思います。
 要は、確かに、今、スケールメリットがなくても運用利回りは十分に確保できるじゃないかという御意見が全くないわけではないんだというふうに思います。かなりの、金融的ないろいろな商品が出てきておりますから、以前から比べれば、スケールメリットだけで運用利回りというものを十分に確保できるというような話ではないのかもわかりませんが、そもそもたてつけがそういう状況になっておられていて、しかも、そういう中において運用利回りを今まで出してきておられるわけですね。
 ですから、もし、それぞれの判断において、もう自分のところで、これは代行返上した方が、三階建てで今と同じだけの運用利回りを十分に確保できるよという基金であるならば、自主的にこれは解散をされていくわけでございます。
 ただ、そうではないということは、やはり、それぞれの御判断の中で、スケールメリットというものに一定の魅力を感じられて基金を運営されておられるわけでございますから、その選択までを奪うということ自体問題があるのではないかということで、存続ということを選択として残したわけでございます。

○足立委員 ありがとうございます。
 私がこの点にちょっとこだわっている理由が、おわかりいただけているかと思いますが、まさに今、景気、株価はいいわけでございます。先ほどどなたかおっしゃっていましたように、この経済状況を背景に、傷を浅くしながら解散を促していくというふうに厚生省、厚労省はお考えだと思いますが、一方で、基金あるいは個別の企業の立場からいえば、それは、状況がまた、苦しいところを脱していくわけですから、やはりこれはいけるんじゃないかということで緩む可能性が、それは厚生省の立場と、要は公的な厚生年金を守るという立場と、代行を含めてスケールメリットで運用して従業員の福利に資するようにやっていく、こういう立場とは基本的には相入れない、相入れないというか、基本的には別の方向を向いているんだ、こう思うんですね。
 だから、私は、アベノミクス云々ということで、今こういう株価が高い状態に至っていますが、厚生省、厚労省の思惑どおりにいくのかなと。もちろん、さまざまな仕組みを導入されておられるということですが、やはり、これまで政権与党、自民党がつくってきた政権において繰り返してきた失敗について反省がおありであれば、そういう制度の存続についてはより慎重な御判断があっていいと思うし、そういった意味では、改めて、民主党が提案しているような十年後の全廃も含めた法案の一本化を目指していただいて、ぜひ各党、維新も含めた、社会保障制度ですから、全会派の一致した法案の形に持っていくよう、私もこの委員会で努力をしていきますので、政府・与党の御努力をお願いいたしたいと思います。
 あと三、四分ございますが、きょう、ちょっと法案から離れますが、午前中の討議で、主に民主党の委員の方々から基本的な年金制度についての議論がございました。マクロ経済スライドがわかりにくいとか、私も若干名前にわかりにくさがあるというふうには思いますが、この制度はこの制度でよくできた制度で、改めて何かそこをほじくり返して、そのこと自体を争点にする必要は私はないと思っています。
 むしろ、問題は、そういう高齢者の方々とかの生活を安定させる観点で民主党が政権にあったときに議論された最低保障の議論が、やはり余りに拙い。余りに拙い議論をやっちゃったばっかりに、いわゆる最低保障というと、とんでもない議論かのような誤解を国民に私は与えていると思うんですね。
 民主党が最低保障を言い出した背景には、無年金、低年金という大きな大きな問題があって、そこに手をつけずにびほう策を繰り返す自民党政権へのアンチテーゼがあった。私は、この問題提起自体は正しかったと思うんです。ソリューションを示せなかったのが民主党の問題だ。でも、問題提起は正しいと思う。
 我々維新の会は、また参院選に向けて公約という形で打ち出してまいりますが、世代間の賦課方式にはやはり限界がある。世代内の移転も含めて、端的に言えば、お金のある、資産のある高齢者の方には年金の受け取りはもう諦めていただいて、その分の財源を無年金、低年金の、いわゆる生活保護に行かざるを得ないような方々に回していく、そういう抜本的な制度改革は必要だという立場ですが、こういう世代内移転について、どうお考えでしょうか。

○田村国務大臣 世代内移転というか、高齢者の世代内移転、ちょっとよくわからないんですけれども、本来、年金で配って、取るものは税で取るという話で、その上で公的扶助でお配りするというのが、今の委員のお考え方なんだろうなと。
 年金の中でやろうと思うと、非常にこれは難しい問題になってくると思います。約束されたものがもらえない、一方で、約束されていなかったものがもらえるという話でございまして、実は、これは我々も、昨年、三党でいろいろ議論したときに、民主党からこれに近い提案をいただきました。
 ただ、やはり、所得のある人の年金を差っ引くというのは、税の世界だろう、所得があるんだから税で取ればいいじゃないかと。それよりかは、そこはそのままにしておいて、低年金の方々に対して何かやらなきゃいけないから、消費税というものを一つ財源に考えながら、ここは福祉的給付という形で低年金、低所得者の方々に一定の上積みをしていくというような、そんな選択をとらせていただいたわけでございます。

○足立委員 今御紹介があった福祉的給付、これがやはり私たちから見るとびほう策だなと。非常に小さい金額で、まあ、評価はいろいろ分かれるかもしれませんが、私は、もっと抜本的な底上げ、無年金、低年金の方にはもっと、まあ、大臣がおっしゃった年金という保険制度の中で措置するのは限界があるかもしれない。一方で、その保険から外に出ると一気に、端的にわかりやすく言うと身ぐるみ剥がされるような、いわゆる生活保護の世界に入っていくわけですね。
 やはり私は、年金という保険制度と、無年金の方がもしお年を召されて生活保護みたいな形になってしまうようなことが実際あるということを考えると、その非常に厳しい条件の生活保護という制度と年金という制度の間に、無年金、低年金の方が、もう少し基礎的な生活力みたいな、あるいは今まで築いてこられたいろいろなものを保持しながら一定の福祉を受けられるような、第二生活保護のようなものを老齢年金と生活保護の間につくるべきだと思っています。
 もう時間が来ましたので終わりますが、最後に大臣、こういう議論についてまたぜひ御指導いただきたいということでお願いいたしたいと思いますので、一言お願いして、質問を終わります。

○田村国務大臣 委員のおっしゃられておる視点というのは大変重要なところだと思います。
 今まで、若い労働者の方々に関しては、雇用保険でない方々に対して、求職者支援制度というセーフティーネットを一つつくりました。それから、これも今、議論をこれからさせていただくわけでありますけれども、生活困窮者の方々に対してのいろいろな施策が必要だというふうに思っています。
 一方で、高齢者の方々に対してどうするのか、生活保護の一歩手前の方々で、自立するぎりぎりのところの方々をどうするのか、なかなか難しい問題でありますけれども、社会的な大きな課題であるという認識は持っておりますので、またいい御議論をさせていただければありがたいなというふうに思います。

○足立委員 ありがとうございました。

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衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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