189-衆-厚生労働委員会-38号 平成27年09月04日

○渡辺委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 維新の党の足立康史でございます。
 きょうは、法案の審議ということで厚生労働省に当然お伺いをするわけですが、経済産業省の前田審議官にもお越しをいただいています。ありがとうございます。
 人生で、就職ももちろん大事ですが、結婚も大事ですので、きょうはそれでちょっと一言結婚サービスについて触れようかなと思いまして、内閣府の少子化担当かなと思っていましたら、よく考えたら私の親元の経産省でして、前田審議官、ありがとうございます。
 誰しも人生の長い職業生活で頭が上がらない先輩というのはいるものでありますが、前田審議官には大変私は頭が上がりませんで、きょうは大審議官にお越しをいただいてちょっと失敗したな、こう思っているところでございます。
 きょうは四十五分時間をいただいていますので、最後では申しわけないので、できるだけ早くたどり着きたいと思いますが、まず、ちょっと順番を変えさせていただいて、今、井坂委員も含めていろいろありました求人の不受理の話、これから先に入らせていただいて進めてまいりたいと思います。
 まず、ちょっと復習というか、もう出ていると思いますが、求人の不受理の理由となる法律違反を定めて、これからスキームをつくっていかれるということですが、参考人で結構ですが、これはどういう形の内容になりそうか、簡単に御紹介ください。

○坂口政府参考人 お答えいたします。
 求人の不受理につきましては、今回の法案で、使い捨てが疑われるような企業に若者が就職することを防ぐためということで、若者の適職選択が可能となるように、労働関係法令違反を繰り返すなどの求人者からの新卒求人についてハローワークにおいて受理しないという仕組みを設けるということでございます。
 具体的には、先ほど少し申し上げましたけれども、求人不受理の対象となる法律違反でございますけれども、労政審で御議論していただいた中で、最終的には、先ほども申し上げたとおり、法令違反の対象は政令で、具体的な手続については省令で定める予定でございます。
 全体としておまとめいただいた態様とすると、先ほども大きく二つと申し上げましたけれども、一つは労働基準関係法令違反のケースで、一定の労働基準関係法令違反が繰り返し認められる場合ということで、審議会でも御議論いただいた中では、賃金や労働時間あるいは労働条件明示、年少者の保護などの規定について、過去一年間に二回以上、同一条項に違反していることが確認された場合ということで、これについては、先ほど申し上げませんでしたけれども、当然、残念ながら、多々そういった事業所はあるということでございます。
 それから、二つ目の態様が、先ほど井坂委員のところでも御議論になりましたけれども、雇用均等関係法令において、男女雇用機会均等法あるいは育児・介護休業法といったことが想定されるわけでございますけれども、具体的には、セクシュアルハラスメント、セクハラであったり、あるいは妊娠、出産等を理由とします不利益取り扱いという規定が当該法令にございますので、その法律の規定に基づく勧告に従わず公表された場合といったものが現在想定されているということでございます。

○足立委員 細部はこれから整備されるのだと思いますが、例えば、先ほど企業名の公表の話がありました。企業名が公表されているものはもう即不受理ですか。また、それは違うのか。ちょっとそこだけ確認を。

○坂口政府参考人 基準関係法令違反については、過去一年間に二回以上ということで申し上げましたが、企業名が公表されているということは、先ほど申し上げたような、勧告がされてからさらに従わなかったということで公表されたということでございますので、法律で公表に至ったらそのときに対応するということでございます。

○足立委員 先ほど大臣から、均等法も一つ出たんだと。これは、きょうですね。早速ちょっと確認しましたが、確かにきょう報道発表されています。
 すると、この法律が施行されると、きょう公表された、これは病院のようですが、この病院はハローワークに求人がもう受理されない、こういうことです。医療機関でそこまでいくのがあったことに若干驚きがありますが、この病院は、病院ですから医療サービスを提供していくに当たって当然人のやりくりが必要ですが、これはハローワークは受理しない、こういうことになるわけですね、この法律が施行されれば。

○坂口政府参考人 この法律そのものは当然今御審議していただいており、施行自身は、不受理の関係であったりというような部分については施行は来年の三月一日を予定しておりますので、それまでのタイムラグがあるということでございますが、先ほど申し上げましたような形で一定のそういう公表措置に至ったというケースにつきましては、これも先ほど申し上げましたように、省令で具体的な手続であったり、あるいは午前中大臣の方から、違反が是正されてから半年程度ということで御答弁を申し上げましたけれども、そういった期間についても審議会でも御議論をした上で施行になるわけでございますけれども、そういった期間については不受理をするということでございます。

○足立委員 この委員会では、どちらかというと、悪い企業があるんだからその企業にできるだけ若者が行かないようにする、これが法律の趣旨ですから、例えば、ハローワークだけじゃなくてほかでもそれを使えるように、そういう議論が井坂委員からもありました。
 一方で、私は労働関係法令違反というのはちょっと勉強不足というか、先ほども御紹介があったように、均等法や育介法、これらについては企業名の公表までいったものがなくて、きょう均等法であったということですが、いわゆる労働基準法はそれなりにあります。労働基準法に係る法令違反の件数、これをちょっとあらましを御紹介ください。

○岡崎政府参考人 済みません、今、資料を持ってきておりませんが、基本的に、労働基準監督官が企業に臨検監督をした場合、七、八割の企業で何らかの労働基準法の違反は指摘しております。
 ただ、今回、条項を絞るとかいろいろなことがありますので、ちょっと対象になるかどうかは別としまして、労働基準法違反については相当数の企業で見られるということでございます。

○足立委員 要すれば、きょう私がこの法律案について御質問している基本的な趣旨は、ベースとなっている、今回のスキームがよりどころとしている労働関係法令違反というものが、世の中の本当に悪い人たちを適切に、悪いと、要はちゃんとくくり出していることが大前提だと思うんですね。
 ところが、今数字はないということでありますが、ちょっと間違っていたら言っていただいたらいいと思いますが、二十六年で千三十六件の書類送検があって、そのうち、告訴、告発から始まっている、そういう件は八百七十二件だというような御紹介がありましたが、今まさに岡崎局長が御紹介をくださったように、監督署が入ると、大体八割は違反しているわけですね。もちろん、その入るところというのは、いわゆる垂れ込みとか、いろいろこういうことがあって入るわけですけれども。
 端的に言うと、また自虐ネタで入りますが、私の事務所も去年はちょっとがたがたして、皆さんにもお騒がせをしました。これも、法令違反があったかどうかはともかくとして、反省すべきことはあって、例えば離職率ですね。大臣、ちょっとおつき合いいただきたいと思いますが、離職率。
 我が事務所、一つの事業所ですね。私の事業所、去年の離職率は八割です。またこれはまずいですかね。大丈夫ですね。しかし、事務所のマネジメントをしっかりと整えて、年が明けて、ことしは〇%です。パートさんで事情があってやめられた方はお一人いらっしゃいます。それから、一人、秘書が市会議員選挙に当選してあれしたという。それ以外は一切人の出入りが、ちょっと事務所を今膨らませていますので採用はありますが、離職はありません。
 これは名誉のために、我が事務所、頑張って働いてくださっているスタッフの方がいらっしゃいますので、一応申し上げておくと、去年は、もう繰り返しませんが、高い離職率。ことしはゼロ%です。
 しかし、今のこういうことでいくと、私の事務所は恐らく、もし私たちが普通の企業だったらハローワークで不受理になっちゃうわけです。だから、結構これはインパクトが大きくて、もっともっとこの制度を、一回ではとか……(山本副大臣「離職率ではならない」と呼ぶ)ぜひ山本副大臣、ちょっとコメントをお願いします。

○山本副大臣 今、離職率で不受理になるという御発言がございましたので、離職率ではなりません。

○足立委員 わかりました。
 そういうことでは、ぜひ告訴、告発も丁寧に扱っていただきたいと思う。
 局長、ぜひその辺、恐らく、書類送検されたものの中でフォーカスを当てるものは、例えば告訴、告発をベースにしたものを全部入れると結構大変なことになりますので、そこをちょっと取り扱いの見通しがあれば教えてください。

○岡崎政府参考人 先生御指摘のように、送検している案件の中には二種類ございます。
 一つは、労働基準監督官が現認して違反を見つける、あるいは情報があって行って見つける。そういう意味で、監督官、監督署がみずから発意してやるというもの。
 もう一つは、今先生がおっしゃいましたように、告訴、告発案件がございます。告訴案件につきましては、刑事訴訟法上、捜査の上必ず検察庁に送るということになっています。したがいまして、監督署の判断として、それで違反があったということで送る場合もあれば、嫌疑が薄いという場合にも送るということがございます。
 したがいまして、例えば、送検案件についても、監督署の発意でやったものについては基本的に全部公表しておりますが、告訴案件については、いろいろなものがあるということで基本的な公表等の対象にもしていない、こういう違いがございます。

○足立委員 今局長から、大変重要な御答弁というか、私にとって重要な御答弁がありましたが、まさにそういうことだと思います。
 労働基準法というのは大変きついというか厳しい法律ですが、では、そのエンフォースメントがどうなっているかというと、世の中でいわゆるブラックな事業所があって、それをきっちり網をかけてエンフォースメントできているかというと、そんなことはないわけですね。逆に、垂れ込まれて、そんなに悪くないんだけれども、いろいろ恨みを買って告訴されるということは十分にあるわけで、今、局長の御答弁は、そういうことでしっかりと見てやっていくんだというお話であります。
 そういう意味で、私は、今回の制度は、労働基準法、労働関係法令違反の処分を受けた企業、こういったものについてハローワークの不受理をするわけですから、大変大きなインパクトのある制度であって、必ずしも、もっともっとこの制度が網がかぶさるようにやりなさいということだけが論点ではなくて、逆に、本来網をかぶせるべきではない方にそういうことがかぶさらないように、不当にかぶさらないようにしていくという配慮も当然要る。事前に事務方から伺っている上でも、そういったことを十分労働基準局はわかっていらっしゃるので、十分配慮してやっていかれていることと承知をしています。
 また、せっかくの機会で、今国会で労働基準法について議論をする機会はもうないかもしれませんのでもう一言申し上げますが、さっきの垂れ込みとか、いろいろあります。労働基準監督署が一体どこにチェックに入っていくのか。私が幾らこの場でいろいろ国会議員が問題があると言っても、絶対入らないですよね。国会議員の事務所に入ったことは……。もうやめておいた方がいいですね、これぐらいでやめておきます。
 繰り返しになりますが、労働基準法というのはすごく重たい法律なんです。この法律のために苦労されている若い方、青少年もいらっしゃるが、一方で、この法律の運用のために、言えば不当に倒産を余儀なくされたベンチャー企業だってあるわけです。まあ、あるかどうか、私はそういう方の意見も聞いて、要は、いろいろあったので、いろいろメールが来ます、あるいは話を聞いてくれと来られます。すると、やはりそういう会社が結構あるわけですね。
 だから、私は、今国会に労働基準法改正案がもし上がってくればしっかりこういう議論をしたいと思って準備をしているわけでありますが、審議入りするかさえまだはっきりしないという状況ですので、この法案に絡めてきょうは言及をさせていただいたということであります。
 前田審議官にお越しいただいているので、ちょっと就職情報サイトの話をしておきたいと思います。
 まず、厚生労働省に、就職情報サイトの事業者を初めて法律上位置づけて、これは行政指導の枠組みができると私は端的に思っていますが、どうしてこういう就職情報サイト事業者を法律上位置づけたのか、御紹介ください。

○坂口政府参考人 お答え申し上げます。
 まずもって、今回、いろいろ少子高齢化の中で、それから若者を取り巻く状況の中で、若者雇用促進法という、これまでになかった法律の枠組みをつくるという大きなきっかけがあったということが土台にあるわけでございます。
 加えまして、就職情報サイト、これは民間の募集情報の提供事業者ということでございますけれども、私もそうですけれども、従前は、就職活動のときには企業にはがきで応募をして、それでこんな分厚い冊子がというような形で、そういう就職活動であったわけでございますけれども、昨今の学生さんたちの就職活動ということを見ると、非常に広く一般にそういう就職サイトにエントリーをしていろいろな情報を収集してというような就職活動、まさにそういう現状、実態ということになっておるということでございます。
 今回、大きな枠組みの中で、若者雇用促進法ということについて審議会でも御議論いただく中で、こういった就職サイトという役割の重要性がやはり急増してきているということでありますので、こうした事業者に若者の雇用問題の中でどういう役割を果たしていただくかということが非常に大きな問題だろうということで御議論がなされ、今回、この法案の中で、就職情報サイトを含む募集情報提供事業者の方を、まさに青少年の、若者の雇用にかかわる関係者の一人、重要な一つということで位置づけた上で、施策に効果的に対応してもらうということで位置づけたということでございます。

○足立委員 今部長から御紹介があったような法律の枠組みが今回提案をされているわけですが、私はそれを拝見して、正直どうかなと。どうかなというのは、よくわからなかったですね。
 これは、ああ、なるほど、いいことだ、こういう分野は今部長が御紹介されたように大変重要になってきているので、行政指導の枠組みがある程度できていくことはいいことだと思うが、非常にネット上で自由に活動されているマーケットなわけで、そこに厚生労働省がある種手をかけていくということがいいことか悪いことか、ううんと思ったときに、では、普通それは比較できる分野があるかなと思ったときに、人生で二大分岐点、大事な点だと言われているものがやはり就職と結婚だと思うんですね。
 こだわるようですが、毎回私ここに立たせていただくときに、若干、結婚サービスについては、少子化とかいろいろな中で注目されているし、例えば少子化大臣が予算をつけたり、動きがあるわけです。そういう中で、いわゆる就職情報サイト事業者の話は今あるわけですが、では、結婚情報サイト事業者、これについてはどうなっているのかな、何か行政的な枠組みがあるのかなということで、きょう前田審議官にお越しいただいたわけであります。
 そういった意味で、私は、厚生労働省が法律をつくるんだから経産省も法律をつくるべきだという結論を持っているわけでもないし、経産省がやっていないんだから厚労省はやるなというわけでもないんですが、経産省のお立場として、結婚サービス、特に今は結婚情報サイト事業者ですね、これについて行政的な観点でどう見ていらっしゃるか、御紹介をいただければと思います。

○前田政府参考人 お答え申し上げます。大変恐縮でございます。
 結婚相手紹介サービス事業は、消費者保護の観点から、景品表示法であるとか例の特定商取引法の一般的な法規制の対象にはなる。従来よりも少し苦情があったりとか相談事もあったということなので、平成二十年の協議会におきまして、これはまずいぞということで、結婚相手紹介サービス業の認証のガイドラインをつくっております。それを今るる運用してきておりますけれども、今御指摘のサイトということを取り上げた場合、そのサイトそのものについて特段規制を行うというものは現在ございません。
 ということでございますので、私どもは、特に消費者保護の観点も含めまして、おっしゃる人生二大の大事なことについて、このガイドラインの運用の中で、健全な産業の発展をしてまいりたいというふうに思っております。

○足立委員 今御紹介いただいたように、私はその認証ガイドラインの話も余り詳しくは承知をしていませんが、そういうことを定められて取り組んでいらっしゃるということは、ある意味では、経産省としては一定の行政的なアプローチをしてこられているということだと思います。
 一方で、厚労省は、厚労省もこれまでも行政的なアプローチをしてこられていたわけですが、法律の枠組みをつくって、基本指針をつくってやられる。経産省は、法的な枠組みを持っていらっしゃいません。しかし、今回、改めて就職情報サイト事業者について法律上位置づけなければならないのかということですが、もう一回、部長、結婚サービスはしていないけれども、やはり就職情報サイトは特に今回この国会で枠組みをつくっておくんだと。あえて今御答弁を聞かれた上で、改めて御説明いただければと思います。

○坂口政府参考人 この就職情報サイトの問題も、いわゆる求人者等に対しての職業安定法等々の規制が付加されるというような形での法律改正では今回はないということでございます。
 今、足立先生の方からも、事業主指針等においてというお話がございましたけれども、今回の若者雇用促進法の中では、先ほど来御質問等も出ておりましたが、求人の不受理であったり、あるいは情報の提供というようなことがございますけれども、今回、就職情報サイト等の民間の募集情報提供事業者については、まさに、一定のこういう若者の雇用にかかわる関係者の一人ということでしっかり位置づけた上で、具体的には、先ほど申し上げたような事業主指針等の中で、その業務運営に関して、ではどういったことを配慮していただく必要があるのかと。
 先ほど申し上げましたような、ここのところの学生の就職活動の中での役割の重要性ということに鑑み、一定のそういう配慮であったり、一定の学生さんとのかかわりでの相談や苦情への対応というようなことも含めて、どういった対応を配慮していただく必要があるかというようなことをそういった指針の中で規定をさせていただく中で、一定の役割を果たしていただくということを明らかにしたいということでございます。

○足立委員 あと一言。
 私らが拝見をしていても、今、私、並べましたけれども、就職と結婚、これは両方重要だけれども、明らかに行政の関与は違いますよね。
 要は、就職については、職業紹介、就職のマッチングについてはハローワークがまさにあって、公共職業安定所と今でも言うのかな、ハローワークがあるわけです。その行政体系の中で、今こういう御紹介もあった。一方で、結婚サービスについては、公共結婚情報紹介所があるのかどうかわかりませんが、最近は多少自治体が関与を始めていますが、少なくともそれは大きく取り扱いが違う。
 こういうことが、今私が質問をしている就職情報サイト事業者の位置づけに係る行政のアプローチの違いに関連していると考えたらいいのか、いや、それはちょっと関係ないよということか、どっちでしょうか。
    〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕

○坂口政府参考人 私も、先ほどの御質問、御答弁のやりとりを聞いている範囲ということで、結婚の関連の状況についての行政の対応ということに不勉強なのでなかなか比較を申し上げるのが難しいんですけれども、ただ、事雇用あるいは就職ということについては、今、足立委員の方から御指摘あったように、職業安定法なり雇用対策法というような法律の枠組みの中で、ハローワークであったり民間の職業紹介事業者ということの一定の役割、一定のどういったことをしてもらう必要があるという枠組みがございますので、そういう就職にかかわる関係者という意味では、募集情報の、就職情報の提供事業者も関係者の一人であるということも全体の枠組みの中で考えているということは委員御指摘のとおりかと思います。

○足立委員 ありがとうございます。
 本件は以上にしますが、前田審議官、私は、就職情報に加えて、結婚情報サービスもあるいは結婚サービスも大変重要だと思っていますので、ぜひまた適切にお取り扱いをいただきたいと思います。ぜひよろしくお願いします。もうお時間があれでしたら結構です。ありがとうございます。
 では次に、話を戻させていただいて、さっきの労働関係法令違反の関連で、もう一つちょっと通告をさせていただいているのがブラック企業なんですね、ブラック企業。
 私も、一連のこと以来ブラック事務所とよく言われるものですから、こだわりがあるんですが、ブラック企業とかいうものは、たしか、このブラック企業とかいう言い方を提唱されたというか、新書でいろいろ出版されて、厚労省ともやりとりがある、今野さんという方だったかな、私もお話を伺ったことがありますが、正直、私は個人的に、おっしゃっていることに実は余り賛同できなかったんですね、今野さんがおっしゃっていることに。
 でも、厚労省は、今野さんがブラック企業云々ということで本を書かれていろいろ世の中で取り上げられる中で、厚労省自身が今野さんと連携をしてブラック企業ということをおっしゃっているのかおっしゃっていないのかわかりませんが、厚労省も一定の取り上げ方をされる中でよりブレークしていったように、私は、不確かですが理解しています。
 きょうは、正確に、厚労省はこのブラック企業というものについての定義をどう考えているのか、それから、現状とそれへの対応、簡単で結構です、教えてください。

○岡崎政府参考人 ブラック企業あるいはブラックバイト、ブラックという言葉については、人それぞれいろいろな捉え方があるというふうに思います。したがいまして、これを定義して使うというのは必ずしも適当ではないのではないか。
 ただ、一方では、過重な長時間労働があったりというようなことで、やはり社会的にも問題にすべきような事例もある。したがいまして、例えば、賃金不払い残業とか過重な労働が疑われるようなところには重点監督でありますとか、あるいは、ことしから、月百時間を超えるような残業が行われていると認められるような企業への悉皆監督とか、いろいろなことをやっています。
 したがいまして、ブラックということではなくて、やはりそれぞれの状況を捉えて、必要な、あるいは是正が必要な部分についてはしっかりと対応していく、こういう形でやっているということでございます。

○足立委員 ありがとうございます。
 厚労省として、必ずしもブラック企業とかいうことについては適切な、要は一意に定まるような定義もないので、それは正式には取り上げていない、こういうことだと理解をしました。
 大変重要なことで、私は苦労している方ですから、ぜひ、きょう私が質問していることは、自分の経験も踏まえて、正確に、労働関係法令のしかるべき整備と、むしろ、とても大事なことは、そのエンフォースメントをしっかりやる。逆に言うと、エンフォースメントできないような法令はむしろ適当ではない、こう思っていることを改めて申し上げておきたいと思います。
 関連で、通告の下の方へ行きますが、いわゆる基準に適合する事業主の認定というのがありますね。認定マークを出すとかいうことがあります。私、これも、厚労省らしくないというか、余り賛成はしていません。
 こういう認定マーク、認定をしてそれを世の中に見せていく、こういう取り組みはほかの労働政策でもよく行われていることなのかどうか、まず御紹介ください。

○坂口政府参考人 若者の関係については、現在も宣言事業というような形での枠組みもあるわけでございますけれども、事、今委員の方からございました類似の認定制度ということでいきますれば、現在、事業主による従業員の子育て支援の取り組みを促すということでの、くるみん認定制度というものがございます。
 これは、仕事と子育ての両立支援に関して一定の基準を満たした企業を認定するということで、企業のイメージの向上、あるいは従業員の採用、定着の効果を期待するということで行われている制度というものがございます。

○足立委員 逆に言うと、それだけということだと思いますので、必ずしも労働行政においてポピュラーな手法ではないと思います。
 そういう中で、今回の法案の中で、基準に適合する事業主の認定を行う。要すれば、中小事業者が手を挙げるんですね。手を挙げて、我々は青少年を大事にしている企業だからマークを頂戴ということで、いろいろなところでそれをPRするということでありますが、私は、これも、本当にそういう企業があるんだったらみんなマークをつけてあげるべきで、でも、たまたま手を挙げた、中小企業者の方は忙しいですから、何百万という中小企業者がある中で、厚生労働省に手を挙げてマークを頂戴という中小企業者が幾らあるのかと思うんですね。
 逆に、私は、青少年が就職先、中小企業を選ぶ際のマーケット、いわゆる労働市場をゆがめるだけじゃないかと思うんです。要すれば、一部の事業者を取り上げてもしそれをPRするのであれば、それは、それこそ前田審議官が物づくりの世界でずっとやってこられた表彰制度、表彰すればいいんですよ。ところが、何か振りかぶってこの法律に、基準に適合する事業主の認定を行うと。これはマーケットをゆがめませんか。

○坂口政府参考人 まずもって、限られた方しか手を挙げないというようなことにならないようにという意味では、こういう制度をつくった暁には、いろいろな方に知ってもらって、そういう手を挙げること、制度を知らないとそういうことにもならないわけですから、まずそういった環境を行政としてはしっかりつくっていくということが大事だろうと考えているのが一点でございます。
 今回の発想は、中小企業の就職あるいは人材の確保という意味では、求人倍率という意味でも、例えば三百人未満の従業員のところであれば四倍のような求人倍率ですけれども、一千人を超えるようなところだったらもう一倍を切ってというようなことで、やはり相当、中小の企業で若者を雇用しようという形、その採用であったり育成ということに積極的に取り組もうという中小の企業でも、なかなかその知名度等の関係から若者の採用に課題があるという現状がある中で、そういった中で一生懸命やっておられる中小企業についてのバックアップということで私どもとしてはこの制度を設けたいということで考えております。
 マーケットのゆがみというよりかは、私どもとしますと、若者の採用、育成に積極的に取り組まれる、しっかり実力のある中小企業を支援していくという発想でこの制度を設けたいということでございます。

○足立委員 余りもう突っ込みませんが、しかし、部長、これはどれだけの企業に手を挙げてもらって認定するのかわかりませんが、多くの中小企業は頑張ってやっているわけですね。それで、多くの中小企業が若い方にも来てもらいたい。別に、おかしな企業は多くはないですよ。そういう中で、私は、やはりこの制度はどうもその目的と手段が大分違うのかなということは御指摘をしておきたいと思います。
 それから、もう時間がなくなってきたので、あと残り、キャリアコンサルタント、それから技能検定、この話をちょっとしておきたいと思います。
 まず、私は、この法律案、いろいろありますが、井坂委員もおっしゃったように、この法律案全体として方向は間違っていないと思います。ただ、今申し上げたように、労働市場というものに対するアプローチが、私が大臣だったらとか言いませんが、塩崎大臣もしっかり見ていただいていると思いますが、私だったらこういうアプローチはしないかなということが若干まざっている気はします。
 一方で、キャリアコンサルタントの法定化、これは結構おもしろい施策だと思います。キャリア形成が大変重要になっている中で、キャリアコンサルタントと銘打って活動されている方が非常に多い中で、一定の枠組みをつくる、守秘義務も課するということですかね。
 私は大変いい制度だと思います。合理性はある、こう思いますが、一応、これは余り質問は出ていないかもしれませんので、このキャリアコンサルタントの法定化の必要性、簡単で結構ですから御紹介ください。

○宮川政府参考人 キャリアコンサルタントの法定化について御説明申し上げます。
 キャリアコンサルタントと申しますのは、職業選択ですとかキャリアプランの設計あるいは能力開発に関する専門的な助言を行う者として、それを業として行う者の資格として今回考えているところでございます。
 若者を初めとする労働者の適職選択と主体的な職業能力開発を通じた生産性の向上、これは非常に不可欠だと考えておりますが、他方、労働者個人にとってみると、みずから主体的にキャリアプランを設計したいと希望を持つ方が多いものの、具体的な取り組みに当たっては何を行えばよいのか悩みを持たれる方が多い状況でございまして、こういう際に専門家による相談、助言、指導ということが重要となっております。
 このため、キャリアコンサルタントを法定化し、更新制などによります資質の確保、あるいは今先生御指摘のような、さまざまな施策を投じましてキャリアコンサルタントの養成を図っていきまして、守秘義務等の制度も整備されたキャリアコンサルタントが労働者のキャリア形成に役立つ助言を行うことを通じまして、我が国におきます全体の生産性の向上ということにも寄与していきたいと考えているところでございます。

○足立委員 ありがとうございます。ぜひ頑張って取り組んでいただきたいと思います。
 それから、技能検定ですが、今回、いろいろな内容を定めるレベルが政令から厚生労働省令に変わるというふうに理解をしていますが、これはどうしてでしょうか。

○宮川政府参考人 お答えいたします。
 技能検定の対象職種を、今回、政令から厚生労働省令に改めたわけでございます。
 技能検定は、職業能力開発の目標設定や動機づけとなる実践的な能力評価制度の構築ということで昭和三十四年以来行っておりますが、産業界のニーズですとかあるいは社会経済情勢の変化に即応した新設、改廃等の見直しを行っていく必要がございます。
 このため、技能検定制度の整備を行います今回の法改正にあわせまして、より一層機動的に職種の見直しが行われますよう、技能検定の対象職種を省令委任に改めることとしたところでございます。
    〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕

○足立委員 前田審議官、ちょっと、もういいですとか言いながら振って申しわけないんですけれども、技能検定、よく御存じの分野だと思いますが、要すれば、今までは政令だったんですね。今までは政令だった。だから、経済産業省にも関係省庁にも協議が当然行きます。
 技能検定の対象分野というのはさまざまな役所が基本的には絡んでいると私は思っていまして、どうしてこれは厚生労働省令でいいのかなと思っていたんですが、今局長から御紹介いただいたように、スピーディーにいろいろ見直していきたいということでありますが、一方で、技能検定のその内容は、厚生労働省だけでちゃんとできるのかなというふうに私はちょっと不安に思ったんです。
 まず、局長、これは厚生労働省令で大丈夫ですか。

○宮川政府参考人 対象職種の選定に当たりましては、当然のことながら、関係団体、関係省庁とも連携を密にして、その内容等については連携を図っていくということは、政令から厚生労働省令に変わったとしても同様だと考えております。

○足立委員 ぜひ御協議をいただいた方がいいかなと思います。
 前田審議官に振ろうかなと思いましたが、要すれば、もう事前に協議されていますものね。各省庁全て、厚生労働省令でいいとなっています。共同省令でもよかったのではないかなと私個人は思いますが、しかし、非常に複雑になっている世の中ですから、ここで何かまた役所の縦割りでがたがたするよりは、厚生労働省令に一本化して機動的に動く。ただ、今、宮川局長から御紹介をいただいたように、これまで同様、しっかり関係省庁の意見を聞いて技能検定の枠組みを整備していかれることをお願いしておきたいと思います。
 もう終わりますが、最後に、今回の法令は勤労青少年福祉法がベースになっています。これは、大分違うというか、当時と大分状況も違うし、法案の中身も相当抜本的に変わっています。これはもう既に質問で出たかもしれませんが、新法でもよかったという意見もあると思いますが、改めて、大臣、勤労青少年福祉法の改正法とした理由、端的に御紹介を。大臣じゃなくてもいいですよ。部長、どうぞ。

○坂口政府参考人 今委員の方からありましたように、今回の法律は、勤労青少年福祉法の改正法という形で御提案を申し上げさせていただいております。
 この勤労青少年福祉法というのは昭和四十五年に制定された法律でございまして、いわば地方から中学卒、高校卒の若者たちが都会にも就職で出てくるというような時代の背景のもとに、現行法では、例えば勤労青少年ホームの整備でありましたり、そういった勤労青少年の余暇の活動の充実といったような施策が、職業紹介に係る施策と相まってこの法律の中には盛り込まれているというものでございます。
 ですけれども、最近の若者を取り巻く状況というのは、既に御承知のとおり、非常にまだまだ離職率が高いということであったり、あるいは不本意での非正規の問題であったり、先ほど申し上げたような、就職をめぐるいろいろな若者を取り巻く環境の変化というようなこともございますので、そういった、充実して職業生活を送るというような意味での若者の福祉の増進ということでは共通はしておるんですけれども、こういった土台がある法律をもとに、先ほど申し上げましたような変化に対応する法律ということで衣がえをさせていただくということで御提案をさせていただいております。

○足立委員 以上で終わりますが、この勤労青少年福祉法が制定された昭和四十五年とおっしゃいましたか、当時、やはり、政治情勢を見ても、一九五五年に保守合同で成立をした自民党政治が、非常に労働運動なんかも激しくて、日本の政治全体が場合によっては左傾化しかねないような状況の中で、実は、この法律、従前の法律が制定された当時に大きな役割を果たされたのが山本副大臣の公明党であると一応申し上げておきたいと思います。
 一方、今また日本の自民党政治も大きな、大事な局面になっていますので、これからは維新が、特に大阪の維新が重要な役割を果たしていくということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございます。