あだち康史後援会入会のご案内
あだち康史
あだち康史
衆議院議員
Profile
衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
プロフィールを読む
議事録 Transcripts

2017年3月8日 衆議院 農水委員会 一般質疑 豊洲市場の環境対策、築地市場の地歴と情報公開

足立 康史

193-衆-農林水産委員会-3号 平成29年03月08日

○北村委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史と申します。
 ちょっと飛び入りでございますが、御容赦をいただきまして、二十分時間を頂戴しますので、質問させていただきたいと思います。
 農水委員会は経験はあるんですが、しばらくというか、ふだんは別の委員会で活動しておりまして、久しぶりに来させていただくと、そういえばと言ったら怒られますけれども、齋藤副大臣、細田政務官には役所時代にお世話になっておりまして、ありがとうございます。役所の話を余りすると好評ではないのでもうしませんが、きょう井上局長もおいでをいただいていまして、よろしくお願いします。
 きょうは大臣に通告させていただいていますが、ここは俺だというところはやっていただいて、あとは局長にいろいろやっていただければ、気楽にのんびりやっていただけたらと思います。
 また、小泉進次郎議員、御無沙汰しております。政務官をやっていらっしゃったときに大変お騒がせをしまして、申しわけありませんでした。重徳委員ともども、ニューヨークのコロンビア大学の同窓ということで、関係ありませんが、またよろしくお願いします。ちょっとたもとを分かっていましてね、重徳さんとは。何で民進党に行っちゃったのかなと今でも思っていますが、まあ、いろいろあるんでしょう。
 さて、時間が余りありませんから、豊洲の話ですね。東京都の自治事務ですから、関係ないと言われれば関係ないんですが、これは大変国民の関心も強い、大きなものがございます。また、卸売市場というのは東京だけじゃありません。大阪の私の地元にも大阪府の卸売市場がございまして、うちは地下水はどうなっているんだみたいな話になっていまして、結構これは物議を醸しているわけであります。
 時間がないので結論を急ぐと、私は、これは東京都はちょっと二重基準じゃないか、こう思っているわけですね。築地でもいろいろ議論が出てきています。
 ちょっと簡単にレビューすると、簡単ですよ、土壌汚染については国の法律があります。土壌汚染対策法。東京都は、東京都の環境確保条例という、土壌汚染とかを含む条例が、二階建て。一階の部分は国の法律、二階は都の条例。その三階に、豊洲市場だけに適用される地下水基準というのがあるんですね。三階建てなんです。ところが、東京都は、豊洲には地下水基準を適用しているけれども、築地には適用していないんです。これはおかしくないですかというのが質問なんです。
 土壌汚染対策法を持っている環境省にもきょうはお越しいただいていますが、卸売市場を所管、所管というか、卸売市場法を持っていらっしゃる、認可等の権限を持っていらっしゃる農水省、農水委員会ですから、その両方から、これは二重基準じゃないのかということについて御見解をお教えいただきたいと思います。どちらからでも結構ですが、どっちから行きましょう。では、農水省から。

○井上政府参考人 お答え申し上げます。
 東京都におきましては、築地市場については、土壌汚染対策法等の法令上の問題はなく、人の健康に影響を与えることはないとしております。
 他方、豊洲市場への移転につきましては、現在、市場開設者である東京都の設置した専門家会議、また市場問題プロジェクトチームにおきまして、土壌汚染対策を含めて議論がなされているというふうに承知をしてございます。
 私どもの認識といたしましては、土壌汚染対策法につきましては、形質変更時要届出区域ということに現在豊洲はなっておりますので、この現在の区域指定を前提とすれば、例えば将来卸売市場法の認可申請が出てきたときに、この点だけをとってみれば、認可の障害になるというふうには考えてございません。
 いずれにしましても、中央卸売市場におきます食の安全性の確保につきましては、まずは開設者である東京都が責任を持って対応することが必要と考えておりまして、将来、豊洲市場への移転について東京都から認可申請がなされた場合には、農林水産省としても、卸売市場法の認可基準に従って厳正に審査を行ってまいりたいと考えてございます。

○早水政府参考人 お答えいたします。
 以前もお答えしておるところでございますけれども、豊洲市場の予定地は、土壌汚染対策法に基づきまして形質変更時要届出区域に指定されております。当該区域において掘削等を行う場合には、都道府県知事等に届け出て、施行方法等に問題がないことの確認を受ける必要がありますが、利用用途を制限する規定はございません。
 それで、豊洲市場において実施されております土壌汚染対策につきましては、卸売市場における食の安全、安心を確保する観点から、豊洲新市場整備方針に基づいて東京都において独自に実施をされているものでありまして、その必要性につきましては卸売市場を開設される東京都において判断されるものと考えております。

○足立委員 きょうはもう何回も往復する時間がないのでこっちから言いますが、要すれば、両方のマーケットとも、市場とも、法律と条例は守られています。要は、一階と二階はクリアしているんですね。これはもうほかの委員会で確認しています。
 問題は、繰り返し言いますが、さっきの三階なんです。豊洲市場に適用されている、今いみじくも環境省の早水官房審議官の方から、いや、これは豊洲市場の食の安全、安心を確保するための基準なんだ、こう紹介がありました。井上局長、これはおかしくないですか。もし、この地下水基準が豊洲市場の、卸売市場の食の安全、安心を確保するために必要な基準なのであれば、これを築地市場にも適用すべきじゃないですか。

○井上政府参考人 中央卸売市場は食品流通の重要な基盤でございまして、食の安全性を確保しつつ、円滑な食品取引の機能を発揮していくことが重要でございます。したがいまして、生鮮食料品等の安全衛生面について確保していくことは当然といたしまして、取引の円滑な運営というのが行われるということも卸売市場法の認可基準にもなっておりまして、その意味で、取引が円滑に行われるような環境整備というのはまず開設者において検討されるものと考えてございます。

○足立委員 今、井上局長がおっしゃったように、日本の、日本のというか、卸売市場法の枠組みの中にも、安全という言葉と安心という言葉が出てきます。卸売市場法の指針だったかな、何かそういういろいろなものに書いてあるその安心という言葉は、今、井上局長がおっしゃったように、基本的には、食品の、何でしたっけ、そういう衛生面とか、そういうものを念頭に置いて安心と書いてあるのであって、土壌汚染、地下水の水質を念頭に安心と書いてあるんじゃないですね。そこだけ確認です。

○井上政府参考人 お答え申し上げます。
 食の安全を確保するということが大前提でありまして、さらに、先ほども申し上げましたが、生鮮食料品等の円滑な取引等の機能を発揮できるように消費者の信頼を確保する等、行っていく努力も必要であるというふうに考えてございます。

○足立委員 井上局長、まことに申しわけないんだけれども、更問いをすると、そこには、今おっしゃった安心には、土壌に係る、土壌汚染とかあるいは地下水の水質とか、そういうものも、農水省としてそれは含んでいるということか、私は含んでいないと思っていたんですけれども、含んでいるということでしょうか。

○井上政府参考人 お答えを申し上げます。
 中央卸売市場についての開設等の認可基準の中に関係法令に適合しているということがありまして、この関係法の中には土壌汚染対策法でありますとか食品衛生法というのがございますけれども、これらの法令に違反しているのかいないのかというところを審査するということになります。

○足立委員 繰り返しになりますが、安全と安心があるわけですね。先ほど井上局長からも御答弁いただいたように、土壌汚染対策法を満たしていれば、土壌汚染や地下水の水質がどうなっているかをもって認可に与える影響はないと。法令を満たしていれば、土壌汚染対策法を満たしていればそれでいいんだという先ほど御説明、一番最初の御答弁でいただいた。
 もう切り離して、答弁しにくいのかもしれませんが、農水省がそもそも立法時に立法意思として想定していた安心というものに、もしそこに土壌に係るものが含まれるんだったら、先ほどの答弁と矛盾しますよ。先ほどの答弁は、土壌汚染対策法を満たしていれば、土壌汚染、地下水の水質に係る問題は認可上ないというのが最初の答弁です。矛盾していませんか。
 安心には、要は、土壌、地下水については土壌汚染対策法を満たしていればそれでいいんだと。それにさらに安心を求めることは、農水省としては、全国の卸売市場にさらに上乗せして、そこに安心を求めていることはないんだとしか僕は理解できないんですけれども、どうですか。

○井上政府参考人 中央卸売市場の開設等についての認可を行う際の要件といたしまして、中央卸売市場整備計画に従っていることというのがございます。
 この整備計画、一番新しいものは昨年の四月に策定をした第十次の中央卸売市場整備計画でございますけれども、この中におきましては、「中央卸売市場の整備に当たっては、災害等にも備えつつ、生鮮食料品等の安全を確保し、消費者等の安心につながるように留意する。」ということとしてございます。この記載は、生鮮食料品等の安全を確保すること、それが消費者の安心につながるという基本的な考え方を示したものというふうに認識をしてございます。

○足立委員 まさに今の御答弁、私はもう全く大賛成でありまして、安全を確保する、その安全を確保していることについて適切にリスクコミュニケーションをすることが安心につながる。
 すなわち、安全基準の上にさらに安心基準というのを設けるのはナンセンスで、特に豊洲市場だけに適用される基準を設けるのは、東京都としての二重基準。日本国に四十七基準があるのは仕方ないですよ、地方の自治ですから。しかし、東京都という主体が東京都の中で別の基準をつくるのは私はおかしい、こう言っているわけですね。農水省に余り言っても申しわけないので、これぐらいにしておきますが。
 次に、ここ数日、具体的には二月の二十八日に、日本維新の会あるいは私の事務所が東京都に情報公開請求をしてきた結果が東京都から届きました。それが二月の二十八日です。その情報公開請求の結果、築地市場の地歴というものを東京都は持っていたということがわかりました。
 国会で私が言うのは気に食わないということだと思いますが、情報公開請求の資料が私の事務所に届いた同じ日の夜の九時に小池都知事は急遽会見を開きまして、いや、実は地歴がありましたということを発表されたわけであります。
 この築地市場の地歴については、これは何のために、いつ東京都は把握したと承知をされていますか。

○早水政府参考人 お答えいたします。
 その点につきまして東京都にお聞きをしたところ、築地市場の土地利用履歴に関する情報にはさまざまなものがあり、一概にはお答えしにくいということですけれども、環状二号線の工事に伴いまして、三千平方メートル以上の敷地において土地の改変を行う契機があったため、平成二十七年三月十日に、東京都環境確保条例の担当としての東京都知事に対して、築地市場に係る土地利用の履歴等調査届出書が提出され、築地市場の土地利用履歴が詳しく把握されたとのことでございます。

○足立委員 ありがとうございます。
 今報道では、私が余りやっても、ネットには出るんですが、地上波とか新聞にはなかなか出ないので、なかなか苦しいところなんですが、もうマスコミに載るまで言い続けようと思っているんですが、マスコミに載っている限りの情報では、東京都がこれを把握したのは二十八年三月だ、だから、一年近く隠蔽していたのではないかという議論になっています。ただ、今まさに御答弁があったように、さらに一年、二十七年の三月の十日までには東京都は把握をしていたわけですから、二年近く隠蔽していたのではないかという疑惑があるわけであります。
 この議論は余り歓迎されないんですよね、農水、大丈夫ですか。結構雰囲気がじめっとしていてやりにくいんですけれども、大丈夫ですか。与党も、やめろとかいう感じじゃないですよね。大丈夫。結構やめろと言われることも多いんですよ。いや、もう大変和やかで、村岡先生までいらっしゃるから、昔は尊敬していたんですけれども、今は党が違うのであれですけれども。
 二年近く隠蔽していた。これはもう事実隠蔽していたんですよ。これだけ卸売市場の問題が国民的な大関心事になって、築地だ、豊洲だということになっているわけです。東京都のこの二年近くの隠蔽、問題じゃないですか。監督官庁として、どういう監督の仕方かちょっと法令のスキームはわかりませんが、問題だと言ってください。

○井上政府参考人 ただいまの地歴調査の件につきまして、東京都の中央卸売市場担当部局に確認をいたしましたところ、東京都の建設部局から東京都の環境部局に対して届け出が出された経緯は先ほど環境省からの答弁にもありましたとおりでございますけれども、東京都の市場部局としては、この届け出に関して情報を入手できるという仕組みに実はなっておりませんで、東京都の市場部局がこの地歴調査の具体的な結果といいますか報告の内容について知ったのは、今回の情報開示請求、二十九年の二月の件でございますけれども、この対応の過程で東京都の環境部局から情報提供を受けたということでございます。
 なお、この地歴調査の結果については、法令に基づいて公表するということになっておりませんので、東京都市場部局によれば、隠すという意図はないけれども、積極的な公表は行わなかったということでございます。

○足立委員 大変わかりやすい、さすが井上局長でありますが、そのとおりだと思います。
 ただ、結局、与党の皆様も、野党の皆様はどっちでもいいですが、御認識をやはり深めていただきたいのは、東京都というのはやはりまずいですね。だって、これだけ重要なことを、市場は、私が情報公開請求をして、それを手にする二月二十八日まで知らなかったというわけですよ。建設部局が環境部局に届け出をしていた。市場部局は知らなかった。二年近くですよ。
 加えて、実は、もうほかのところでやっていますが、環境確保条例に基づく届け出義務が八件市場部局にあったのを、条例違反していたんですね、市場部局は。平成十三年以降ずっとです。だから、とんでもない伏魔殿という言い方がいいかわかりませんが、とんでもないんです。だって、政治家は一人だけだから、選挙で選ばれているのはね。区はありますよ、区は。
 だから、私たち日本維新の会は、今回の築地市場の豊洲市場への移転問題については、今提言を取りまとめていまして、あす都庁を往訪して、出向きまして、日本維新の会としての提言を馬場幹事長からお持ちするということに予定をしておりますし、卸売市場法の改正についても改正案の策定を今しているところであります。
 いずれにせよ、日本維新の会は、今最後に申し上げた都庁改革、都庁のガバナンス改革も含めて取り組んでいくことをお誓い申し上げて、この委員会での質問を終わります。
 ありがとうございました。

Twitterからの読者コメントをお待ちしています。
日々の活動の励みになります!
Facebookでのコメントをお待ちしています。
日々の活動の励みになります!
プロフィール
あだち康史
あだち康史
衆議院議員
衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
記事URLをコピーしました