○竹内委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 加計学園は余りやるつもりもなかったんですが、実は、きのう民進党野田幹事長が、ボトムアップ、トップダウンという議論をされました。民主党政権のときはボトムアップだったんだ、安倍官邸、安倍政権はトップダウンだからけしからぬ、こういう話だったと承知していますが、要すれば、国家戦略特区というのはトップダウン、すなわち国主導なんだ、こういうことは事実かどうか、内閣府から御答弁をください。

○川上政府参考人 お答え申し上げます。
 国家戦略特区でございますけれども、これは、長年にわたり実現できなかった岩盤規制の改革に突破口をあけることにより、経済社会の構造改革を推進しようとするものでございますけれども、国の制度を変えてまで事業を実現したいとする意欲にあふれた自治体や事業者の具体的提案を実現するため、これまで多くの分野で数々の規制・制度改革を実現してきたところでございまして、主体は、意欲にあふれた自治体や事業者の具体的提案を実現するための制度ということでございます。

○足立委員 そうなんですよね。
 だから、野田幹事長が、いや、構造改革特区と国家戦略特区は違うから、民主党政権はよくて安倍政権はだめだと言うのが、実はよくわからないんですね。本当は野田幹事長に質問したいんですが、そういう機会が国会にはありませんので、大変苦慮しております。ぜひ、この質疑をごらんになられた民進党の議員の先生方はまた教えていただければと思います。
 実際、私は別に、与党を何かそんたくして質疑するつもりは全くなくて、国民の皆様の間にもこの加計学園の問題については必ずしも十分な理解がなされていないので、しっかり与党批判もしてくれよなというふうに党からも言われていまして、ここ二、三日ずっとこの加計学園を検討してまいりましたが、何か問題が見つからないんですね。困っていまして、どうやって政府批判をしようかなと思って、困っています。
 内閣府、通告でいうと四つ目に飛びますが、総理の意向だ何だということが議論されていますが、文書はどうでもいいですよ、あんな文書は私にとってはどうでもいいんですが、ただ、そもそも安倍総理は国家戦略特区諮問会議の議長ですよね。違いましたっけ。であれば、議長の政治意思みたいなものはこの政策全体にみなぎっていくのが当然だと思いますが、そういう意味での議長の意向というのはあっていいと思うんですけれども、それはあっていいと私は思いますが、そう思いますか、そう考えていますか。あるいは、いや、そういうものはないべきなんだということか。どっちですか。

○川上政府参考人 お答え申し上げます。
 国家戦略特区におきましては、諮問会議あるいは区域会議と、それぞれのレベルでの会議がございまして、最終的にその諮問会議の議長は内閣総理大臣ということでございますけれども、その間のプロセスにおきまして、関係省庁の大臣等も入りまして調整した結果を最終的に諮問会議で決定するという段取りでございます。
 その中で、今いろいろ御議論ございます総理の御意向等の文書についてでございますけれども、私ども内閣府としては、そのプロセスにおいて、この獣医学部の新設に関しましても、関係省庁と事務的な議論は鋭意行ってきたところでございますけれども、その中で、官邸の最高レベルが言っているとか、総理の御意向というようなことを申し上げたことは全くございませんし、今回のプロセスに関して、総理からもそうした御指示は一切いただいていないというところでございます。

○足立委員 川上次長、そういう答弁をしているから民進党が暴れるんですよ。
 私が聞いているのは、文書のことじゃないと言っているんですよ。文書のことじゃなくて、議長の意向というのは当然あるだろうし。だって、内閣なんでしょう。内閣総理大臣なんでしょう。国家戦略特区という法律があって、それを執行しているわけでしょう。担当大臣もいるが、それは総理大臣のもとでやっているんでしょう、みんな。内閣でやっているんでしょう、内閣で。
 それから、国家戦略特区については、特に総理が議長なんですよ。総理の意向というのは、いや、議長の意向というのは、総理じゃなくていいですよ、総理、総裁、議長と使い分けたらいいですよ。でも、国家戦略特区の議長の意向というのはあるんじゃないんですか。

○川上政府参考人 お答え申し上げます。
 総理からは、この国家戦略特区が一つの岩盤規制を打破するドリルとして、スピード感を持って規制改革を進めるようにという全体の御指示はいつもいただいてございますけれども、この獣医学部の新設、個別の話につきまして、総理から特に御指示をいただいたということはございません。

○足立委員 それはそうでしょう。そんなことはしないよ、普通。私もそれはしていないと思うよ。
 ただ、国家戦略特区のいろいろなアイテムが、しかるべきアイテムが、しかるべきというのは、それが空振って、結局この法律は何も実現できませんでしたということではいかぬわね。ちゃんと案件を拾い上げて、しかるべき時期の、しかるべきタイミングの範囲内でそれを実現していくというのは、それは議長のリーダーシップじゃないんですか。
 だから、加計学園の問題じゃないんですよ。国家戦略特区全体について、総理の意向、国家戦略特区という制度全体の推進力を生み出すのは議長の意向で、それで間違いないですね。

○川上政府参考人 お答え申し上げます。
 若干繰り返しになりまして恐縮でございますけれども、規制改革全体についてスピード感を持って進めるようにという御指示はいただいてございますけれども、今回のこの獣医学部の関係、具体的には昨年十一月の諮問会議の取りまとめということになってまいりますけれども、これにつきましては、山本幸三担当大臣が、特区ワーキンググループでの文科省、農水省との議論、あるいは獣医師会などから提出された慎重な意見などを総合的に判断いたしまして原案を作成し、特区ワーキンググループの委員や文科省、農水省との事務的な調整が整ったものを最終的に山本大臣が内容を確認、作成したものということでございます。

○足立委員 川上次長、おっしゃるとおりですよ。それでいいんですよ。そのとおりなんだ。
 そうであれば、個々の案件を内閣府の審議官たちが各省と折衝しているわけでしょう、調整を。その調整のプロセスの各いろいろな場で、内閣府の職員が、スタッフが、あるいは幹部が、文科省なり農水省なりいろいろな省庁に、これは国家戦略特区としてやるんだ、それは議長である安倍総理もそれを進めるべきだと。さっき川上次長が御答弁したとおりですよ。
 そういう意味での総理の意向というのを、私は、そんたくというよりは、これはかさに着てやっていると思いますよ、みんな。そんたくの問題じゃないんですよ、今回の問題は。だって、法律に書いてあるんだから。そんたくしなくたって、国家戦略特区をやりましょうというのは閣議決定しているんでしょう。そんたくする必要はないじゃないですか。
 違うんですよ。今回の本質はそんたくの問題じゃないんですよ。審議官初め内閣府の職員が、国家戦略特区諮問会議の議長である安倍総理の意向を、かさに着て、各省を押し倒したんですよ。いいじゃないですか、それで、政治主導で。
 問題ないね、こういうことは。問題ないし、それはやっていますね、そういうことは。

○川上政府参考人 お答え申し上げます。
 かさに着てというようなことは一切ございません。
 規制制度を所管する各省庁と、それを改革しようとする内閣府、立場は異なってございまして、いろいろと見解が対立する、とりわけ岩盤規制の改革においては厳しい折衝になるということは当然でございますけれども、そのプロセスにおきまして、総理の御意向云々というようなことを申し上げたことは一切ないということでございます。

○足立委員 かさに着ると言うと、何かないものを、虎はいないんだけれども、虎の威をかりるみたいなイメージの私の問いだとすると、今おっしゃったように、そんなことはないと。
 でも、虎がいるんですよ、議長として。そうでしょう。政治主導なんだから、いるでしょう。藤原審議官が一人でやっているんじゃないんですよ。皆さんの後ろには虎がいるんですよ。それは政治主導の、政治というのはそういうものなんですよ。それは民主主義なんですよ。いいじゃないですか、それで。
 虎の威をかりる、実際に存在している虎の威をかりたことはありますね。

○川上政府参考人 若干繰り返しになって恐縮でございますけれども、私ども、このプロセスについて、総理からの御意向、あるいは総理からこうした御指示は一切いただいていないところでございます。
 その上で、総理からは、特区における規制改革全般についてスピード感を持ってしっかりやれということは常日ごろ御指示をいただいているところでございます。

○足立委員 だから、個別の折衝において、全般に関する議長の指示、総理の指示に言及したことはないんですか、各論のときに。あるでしょう。絶対ないんですか。総論の指示、総体の総理指示は、各論のときには一切封印して交渉するんですか。そんなことないでしょう。認めた方がいいよ。これを認めないと、毎回やりますよ。
 だって、当たり前じゃないですか。私は、悪いと言っているんじゃなくて、当たり前のことをやっているんだろうと言っているんですよ。

○川上政府参考人 お答え申し上げます。
 繰り返しになって恐縮でございますけれども、個別事案、特に今回の獣医学部の新設について、総理からそのような御指示をいただいたことは一切ないわけでございます。
 全体として、総論として、特区における規制改革についてスピード感を持って取り組めということは日ごろ御指示をいただいているところでございます。

○足立委員 だから、各論の折衝の場で総論に言及することはないんですかと言っているんですよ。各論の場で総論に言及したことはないんですかと言っているんです。

○川上政府参考人 何度も繰り返しになって恐縮でございますけれども、私どもは、総理のいわば総論と申しますか、スピード感を持って全体の規制改革を進めるべしというその御指示のもとに、個別について関係省庁と厳しい折衝を行い、規制改革を実現してきているというところでございます。

○足立委員 では、ないとはっきり言ってくださいよ。

○川上政府参考人 お答え申し上げます。
 いろいろな議論の文脈において、全体としてスピード感を持って規制改革をやるべしということで、そういうことを前提に御議論させていただくことはございますけれども、個別のことについて、これが総理の御指示だからというふうなことで調整をしているわけではございません。

○足立委員 大事なところだからもう一回聞くよ。
 だから、個別の折衝をやっているんでしょう、皆さんは。内閣府が各省と個別案件の折衝をやっているんですよ。その場で、総論についての総理の意向、前提にしているのは今おっしゃったとおり、それに言及したことはないんですかと言っているんですよ。

○川上政府参考人 お答え申し上げます。
 私ども事務方の上にいらっしゃるのは山本幸三国家戦略特区の担当大臣でございますので、総理からそれは特命として山本幸三大臣が請け負っていらっしゃるわけでございます。私どもは、山本幸三大臣の御指示のもとに、個別に関係省庁と調整をさせていただいているということでございます。

○足立委員 大体この総務委員会でやるのが無理があるので、また予算委員会で総理に聞いた方がいいかもしれませんが、小川筆頭がそうだそうだと言って、もっとやれとおっしゃっていますけれども、僕は別に民進党のためにやっているんじゃなくて、大体これは、民進党がこんなしようもないことをあおるからこういう答弁しかできないんでしょう。(発言する者あり)違うんです。これはしようもない話なんです。
 坂本筆頭、これは僕はおかしいと思うんですよ、この話。総務委員会はちょっと、いや、僕はボトムアップ、トップダウンという話があったからこの総務委員会でやっているんですよ。これは両方ともボトムアップなんです。
 実際、この加計学園の問題というのは、もう一部出ていますが、これは民進党の鳩山政権のときに愛媛県と今治市が提案してきたんでしょう、ボトムアップで。それを、自民党政権のときは却下していたんだけれども、民主党が政権交代して、高井先生のお働きもあって、これが検討するというふうに格上げされたんですよ。これは鳩山政権のときですよ。提案実現に向けて検討する。そのときの資料に、ちゃんともう加計学園と書いてあるんですよ。大学設置母体は学校法人加計学園、岡山理科大学と書いてあるじゃないですか。
 まず、その地元からの提案を引き上げたのは民主党政権なんですよ。安倍総理が総理になったのはその後でしょう。何で後から総理になった人が問題になるんですか。これは、引き上げたのは民主党政権なんですよ。
 それから、平成二十三年の二月二十五日の衆議院の予算委員会第四分科会では、例の需給の話が、よく、農水省ちゃんと検討したのかという議論がありますが、当時の鈴木寛文科副大臣がこう言っています。これはもう出ているかな。ほかの委員会で出ているかもしれませんが、これは獣医師で検索したらすぐ出てきますよ。昨今、口蹄疫や鳥インフルエンザの問題があり、産業動物獣医師や公務員獣医師の役割は重要になっており、その獣医師の確保について懸念があるというのは文科省も承知していると。
 民主党政権ですよ、これ。ね、高井さん。民主党政権がやってきたものを引き継いでやり遂げているんでしょう、今、安倍政権が。何で悪いの、それが。おかしいな。
 最後に、高市大臣、せっかく総務委員会なので。
 何で私がきょうこうやって取り上げたかというと、野田幹事長がおかしなことを言っていますよ。何がトップダウンだ。ボトムアップでずっと来たものを実現しているんですよ。
 そこで、五月二十四日の愛媛県知事の定例会見で、変な風評が広がるのは残念だ、こういうふうに、民進党という野党第一党がしようもないことを振りまくので、愛媛県は迷惑しているんだ、風評が広がって大変残念だ、こう言っています。
 総務大臣としても残念ですよね。

○高市国務大臣 足立委員から昨日質問通告をいただきましたから、私も中村愛媛県知事の会見録を拝読いたしました。
 会見録によりますと、中村知事は、獣医師の確保は重要なテーマで、鳥インフルや口蹄疫などニーズがあるにもかかわらず、養成機関が西日本になく、苦慮している、獣医学部はほとんど定員オーバーの状態であり、十分ニーズがあるということを述べられた上で、今治市からの要請に基づいて、愛媛県が一緒になって、平成十九年から二十六年までの間に十五回、国に対して構造改革特区の提案を行ってこられた経緯を説明されたということがわかりました。
 このとき、中村知事は、十数年にわたる実現への思い、きのうきょう思い立ったわけではないということで、西日本に拠点がなく、各大学の実態が、定員オーバーしている現実があるのであれば、絶対にやれるのではないかという思いで出してきた経緯と、これまでの地元の熱心なお取り組みを踏まえた上で、変な風評が広がるのは残念と、痛切な思いを述べられたと感じました。
 この国家戦略特区制度については、制度を所管する内閣府からきちっと必要な説明が行われるべきですし、今治市からの提案内容については、その提案を行った今治市からまた必要な説明が行われるべきだと考えております。

○足立委員 時間が来ましたので終わります。
 本当に加計学園はもうこれで終わりにしましょう。もし民進党、共産党がこれからもこれを続けるのであれば、私も続けることを申し上げて、質問を終わります。ありがとうございます。