1.政治の責任を放棄した大阪自民党

大阪都構想の対案として大阪自民党が設置を提案した大阪戦略調整会議、いわゆる「大阪会議」の第3回会合が本日開催されたが、実質的な協議に入れないまま散会した。第1回は運営ルールを巡って紛糾し、第2回は自民などが欠席し流会した。これで大阪会議がポンコツ会議だとハッキリしたのではないか。

大阪会議の準備会合で橋下市長は、いつまでに結論を出すのかまで決めるべき、と主張したが、自民の花谷府議は、継続(審議)というのもひとつの結論、と開き直った。大阪府市にまたがる課題について、結論を得ないのであれば何のための大阪会議なのか。政治の責任を放棄したと言われても仕方あるまい。

5/17の住民投票を前に大阪自民党は、大阪府下の広域行政を一元化しなくても「話し合い」で二重行政は解消できると主張、大阪都構想の対案として大阪会議を提案した。住民投票の結果を受け、私たちは大阪会議の実現に協力してきたが、二重行政はない、決定しなくてもいいと言われたら話にならない。

 

2.「話し合い」だけでは決定できない

そもそも大阪府下の広域行政を一元化しなくても「話し合い」で二重行政は解消できるというのは、私に言わせれば、単なるデマに等しい。大阪府も大阪市も堺市も、それぞれ首長と議員が選挙で選ばれている。もし何れかの首長が意に反して大阪会議の結論に従ったら、地元の有権者の負託に背くことになる。

大阪自民党が提案した当初の条例案について、総務大臣が法律違反だと指摘したのは、それが首長の議案提出権を侵害するからだった。結局、3自治体の委員それぞれの過半数で決するという変則型過半数、代表者会議に至っては原則全会一致に落ち着いたが、すると今度は何も決まらなくなった。当たり前だ。

 

3.ハンドルが3つあるオバケ三輪車

大阪には、大阪府知事に加えて政令市の首長が二人いる。大阪市長と堺市長だ。それぞれが独自の都市圏を抱えているならそれもいいかもしれないが、大阪という大都市圏は大阪府を飲み込んで近隣県に拡がり、一つの巨大な都市(=メトロポリス)を形成している。大都市政策の司令塔が不可欠となる所以だ。

大阪という大都市を車に譬えるなら、大阪府という大きな車輪と大阪市と堺市という車輪からなる三輪車のようなものだ。そして、大阪府知事に加えて大阪市長と堺市長を選挙で選ぶということは、3つの車輪それぞれにハンドルが付いている、オバケみたいな三輪車だということになる。前に進むわけがない。

昭和34年に大阪府市首脳懇談会が設けられて以降、話し合いが繰り返されたが、前に進むことはなかった。大阪維新の会が誕生し、住民投票を実施し、対案としての大阪会議を開催したことで、初めて「話し合い」の実像が見える化された。アイロニカルだが、それが「大阪会議」の唯一の成果かもしれない。