日本国憲法が施行されてから65年、衆参両院の憲法審査会も設置から4年を経てようやく昨秋に審議を開始しました。各政党が続々と改正案を発表し、本日の憲法記念日にあたっても、改憲に向けた談話を発表しています。

<みんなの党談話>
本年はサンフランシスコ平和条約締結から60周年を迎えた節目の年にあたる。これに先立ち、みんなの党は憲法改正の基本的考え方をまとめた。明治憲法が不磨の大典と称され、日本国憲法がこのDNAを受け継いだことが日本が停滞過程に甘んじるシンボリックなものである。我が国の官僚統制・中央集権の根本的な統治機構を大転換することを訴えていく。
そのためには、首相公選制、一院制国会、地域主権型道州制、国民投票法制の整備等の改正が必要になる。みんなの党は、こうした基本的考え方に基づいて憲法論議を深めていきたい。」
みんなの党 代表 渡辺喜美

みんなの党の憲法改正に関する基本的な考え方は、党ホームページに掲載している通りですが、要すれば、今の決められない政治、そして国民の政治不信を払しょくしていくため、統治機構の根本的な改革をやっていくということです。ただし、この国難に当たって、憲法改正なしにできることも多くあり、党として具体的な法案を提出してきているところです。例えば、首相公選制については、国民が首相候補を「参考投票」する国民投票制度を創設する法案を参院に提出しています。投票結果に拘束力はありませんが、「国会議員は投票で示された国民世論を尊重する」と明記、憲法を改正せずに事実上の「首相公選」を実現する狙いがあります。
私は、こうした改革を迅速に実現していくことがまず必要で、憲法改正論議に拘泥してしまい改革が先送りされてしまうことを強く危惧しています。

なお、党が公表している考え方は、あくまでも基本的な方向性であって、詳細は更に議論を深めていくことにしています。道州制との関係で国会の立法事項を限定していくことにぶれはありませんが、(私見ですが)首相公選制と一院制(立法議院)を両方とも純粋な形で実現することは、可能でもないし適当でもないでしょう。また、「政党規定」の新設は、とても重要です。日本の政治をよくしていく鍵は、政党政治の確立にあり、それを担う「政党らしい政党」が必須です。実は、私が大阪で活動する中で「大阪維新の会」に期待している最大のポイントもここにあるのです。

それにしても、目を覆いたくなるのが自民党の憲法草案です。なんと基本的人権を最高法規として再確認している現行の憲法97条削除して、99条の憲法尊重擁護義務の名宛に「全て国民は」と入れている。自民党も、多くの人材が流出し、本当にどうしようもない政党になってしまいました。そもそも憲法は、国家権力を制限する法であるはずです。憲法99条の名宛はあくまでも「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」であって「国民」ではないのです。憲法によって権力の行使を拘束・制限し、統治機構の構成と権限を定めて、権利・自由の保障を図るという「立憲主義」の基本を踏み外しているのです。

さらに言えば、統治機構改革にも全く踏み込めていません。大阪都構想については、地方自治法改正案で踏み込んだ修正に応じているにもかかわらず、これでは、本当に地域主権改革に取り組む意志と能力があるのか不安になります。私の地元茨木でも、自民党支部は、先の茨木市長選挙にあたって「茨木市統治機構改革八策」なるものを公表していますが、自民党憲法草案に象徴されるような「ちぐはぐ感」が随所に現れています。こうしたことは、茨木だけ(の現象)かな、と遠目に眺めていたのですが、今回の自民党憲法草案を見て、実は自民党そのものの劣化が足元で顕在化してきているだけなのだと、認識を新たにした次第です。

最後になりましたが、民主党については、コメントする必要もありません。すでに政策の基軸を完全に失って、憲法まで考えるゆとりも能力もなくなっています。

いずれ来る解散総選挙・衆議院選挙では、こうした、単なる選挙互助会と化した二大政党・民主党と自民党にとって代わる政治勢力=日本の統治機構の根本的な転換を目指す政治勢力の結集を図っていく必要があります。50年に一度の大改革を最後までやり切る「覚悟」と「戦略」を備えた一大政治勢力を国会の中に築き、国民の皆様の「信頼」を得て、今後30年、50年と、日本をリードしていける安定政権を一刻も早く樹立してまいりたい、そう改めて決意しています。