東京での官庁勤務と海外駐在を経て、生まれ育った地元・大阪に戻ってきたのが、東日本大震災直後の昨年4月、それから二度目の夏を迎えました。

その間、日本の政治は、福島第一原発事故の収束等被災地の復旧・復興に加え関西電力大飯原発の再稼働問題に揺れ続け、沖縄の基地問題についても、オスプレイの配備を巡って混乱が続いています。

一方、我が大阪では、昨年4月の統一地方選挙、11月の大阪ダブル選挙、更には本年4月の地元での市長選挙を通じて新しい政治運動が勃興し、大阪府市を統合した新しい行政の仕組みが現実のものになろうとしています。

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私は、これら三都市の再生への道程を、新しい「三都(さんと)物語」と捉えています。「三都物語」といえば、1990年に始まったJR西日本の観光キャンペーンです。その際の「三都」は京都、大阪、神戸の3都市であり、特に1995年の阪神・淡路大震災に当っては、神戸の復興をアピールする役割も果たしました。

一方、今の日本政治において勃興しつつある新しい政治運動の舞台となっている「三都」は、三大都市圏の中心、東京、大阪、名古屋の3都市です。三大都市圏に住む人々が新しい政治運動の大きなエネルギーを生み出していることは間違いありません。

しかし、私が注目する三都は、JRの<京都、大阪、神戸>でもなければ、三大都市圏でもありません。むしろ、冒頭に触れた<福島、沖縄、大阪>こそ、日本の再生への鍵を握る三都市だと考えているのです。

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福島と沖縄、そして大阪という三都市に共通する最大のテーマは、長らく東京という中央政府との関係でした。つまり、これら三都市は、中央の地方支配、戦後日本の中央集権体制の影響を最も大きく受けてきた都市の代表なのです。

東北・福島はその有する資源と人材そしてエネルギーを首都・東京に供給し続けてきたし、沖縄は日米同盟の基地負担を担い続け、そして、大阪は東京一極集中の余波もあり経済停滞が深刻化し、今に至っています。

こうした視点から言えば、大阪の自立と再生は、ひとり大阪のためだけでなく、福島や沖縄に希望を与え、日本の再生に繋がっていくものと確信しています。

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会期延長後の国会では、社会保障と税の一体改革法案の審議が佳境を迎えています。早ければこの秋にも実施される解散総選挙では、税制や社会保障、更には道州制など統治機構改革の要否を巡って、民意が問われることになるでしょう。

大事なことは、1)福島原発事故に象徴される、これまでの官僚統制の限界を乗り越えるとともに、2)沖縄の基地に象徴される日米同盟のあり方を抜本的に見直すことであり、そのための新しい政治運動の旗頭として、3)大阪都構想をモデルに道州制を核とする統治機構改革を実現することです。

福島や沖縄に希望を送り、日本の再生を確かなものにしていくためにも、大阪の新しい政治運動を成功させねばならない、そう心を定め、緊張感を持って頑張ってまいります。