1.冒頭から紛糾する衆院安保委員会

今日は、安倍政権が内閣の最重要課題の一つと位置づける「地方創生」関連法案が衆議院の本会議で審議入りしましたが、私が理事を拝命している安全保障委員会では、江渡防衛相の政治資金規正法違反の疑いが晴れず、一部を除いて大臣所信に対する質疑が行われませんでした

嫌疑のポイントは、江渡大臣自らが代表を務める自民党青森二区支部及び資金管理団体である聡友会の両団体から議員(=大臣)本人に渡された毎年数百万円に及ぶ政治資金が適正に使用されていないのではないか、つまり大臣本人が不適切な形で受領しているのではないか、ということです。

江渡大臣パネル

 

2.江渡防衛相への嫌疑は深まるばかり

こうした疑いが表面化したきっかけは、江渡大臣の政治資金団体である聡友会から議員本人が寄付を受けていたとの収支報告書の記載が明るみになり、それに気付いた大臣側が、防衛相就任に際して、それは寄付ではなく事務所の職員への人件費だったと訂正をしたことです。

もちろん、当該人件費に係る領収書等の証拠が示されれば問題ないのですが、先週の衆議院予算委員会での質疑から一週間以上を経ても、大臣側から何一つ提示されないため、疑いが深まる一方となっているわけです。

人件費であれば、職員の所得申告に係る税務書類もあるでしょうし、大臣の事務所には源泉徴収事務に係る書類やいわゆる勤務実態表も備えているのが常識です。職員名は伏せることも出来ますから、プライバシーへの配慮は何の言い訳にはなりません。

3.脱法マネー禁止法案の制定が必要

そもそも、現在の政治資金規正法上は違法ではないと整理されている、1)政党支部から議員本人への寄付や2)資金管理団体から議員本人への組織対策費について、使途等の公表が一切不要とされているのは、政治資金規正法の不備であり、政治資金規正法がいわゆる「ザル法」と言われる所以であると、私は考えています。

政治資金規正法は、「政治団体及び公職の候補者により行われる政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」(法の目的規定)に制定されているものであり、領収書等の公表をいくら義務付けても、こうした抜け穴が大きく開いていては(もちろん、穴は小さくてもダメですが)、立法趣旨から言えば、当該行為は明らかな「脱法行為」と言わざるを得ません。

今国会では、厚生労働委員会に「脱法ドラッグ」(=危険ドラッグ)に係る規制法案を野党が連携して提出しますが、国会議員の政治活動に係る「脱法マネー」についても、その違法性を法制化することが必須です。脱法マネー禁止法案は危険ドラッグ禁止法案より、その制定に必要な立法技術はよほど簡単であり、与党が決断すれば、すぐにでも制定可能なのです。

 

4.他党に先駆けて使徒公開に踏み切る維新の党

維新の党は、今般、国会議員個人に給付されている文書通信交通滞在費について、その使途を公表することとし、議員立法も辞さない構えですが、併せて、政治資金規正法の抜本改正を提案し、リードしていく必要がありそうです。

平成6年に成立した政党助成法等政治改革四法は、国民の税金から政党交付金を頂戴しながら、従前の資金の流れも温存する、いわゆる二重取りを許した、国民に対する詐欺とも言える悪法です。

既存政党の抵抗は尋常では無いと予想されますが、消費税増税の前提となっている議員定数の削減を含めて、維新の党は、政治改革の断行に全力で取り組んでいく決意です。 こうした政治の欺瞞、怠慢を放置したまま、成長戦略も、社会保障改革も、そして安全保障法制の整備もない、そう確信するからです。