186-衆-厚生労働委員会-26号 平成26年06月06日

○後藤委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 ちょっと政局でばたばたしておりますが、政局は手段でありますので、目的は政策実現ということで、きょうもしっかり討論させていただきたいと思います。
 今も民主党の先生方からも財政検証の話が出たかと思いますが、非常に重要なというか、五年に一度ですから、当面はこの財政検証をベースに、厚生労働行政、いろいろな検証が行われ、また政策検討をされていくと思います。
 ぜひ大臣、繰り返しになるかもしれませんが、改めて、この財政検証、報道で伺う限り、大臣の方からは、経済成長と労働参加、これが実現して年金の安定性が保たれる、しかし改革も必要なんだよなと。若干わかったようなわからないような、どっちなんだと。改革がどれぐらい必要なのか、もう一つ私にはよくわからなくて。
 よく、年金については、与野党で、抜本改革が要るというグループと、いやいや、もうマクロ経済スライドも入ったこともあり、百年安心という言葉はともかくとして、この枠組みの中で修正をしていけばいいんだと。
 恐らく大臣は、要すれば、経済成長と労働参加が進めば年金の安定性は保たれるということがわかったんだ、しかし改革も全くしなくていいわけではない、これは大体こういうことですか。

○田村国務大臣 根本から制度を変えるということは、我々は考えておりません。例えば、基礎年金の税方式でありますとか、恐縮でございますけれども、完全積立方式というようなものは、やろうと思うと、かなりのエネルギーと、それをやることによって得する人、損する人、かなり出るわけですよね。その利害調整だけで多分すごいエネルギーを使わなければならないであろう。
 全く否定しているわけじゃないんです。今から年金制度をスタートするのであるならば、十分、完全積立方式というものも検討に値するものなんだろうと思いますが、今、これだけ歴史を負って進めてきました年金制度というものを抜本的に全て入れかえると、大変な利害調整が生じて、大変なエネルギーを使う。しかし我々にはそれほど時間が残されていないという中において、今の制度の中で、今般、確かに、経済がよくて、しかも少子化というもの、合計特殊出生率というもの、これがある程度改善をされてくれば、年金というものは一定程度の安定性はある。
 ただし、それでも、先ほど来申し上げておりますとおり、国民年金の方々は、マクロ経済スライドがかかって、年金が今の水準よりかは目減りをしていくということを考えれば、その問題も含めてどうあるべきか。これはオプション試算をいたしました。これをやるかやらないかというのはこれからの議論でありますから、やるというわけではないわけでありますけれども、議論をしっかりしていただいて、何が必要か、問題点がわかりましたから、それに対しての対処というものをこれから検討してまいるということでございます。

○足立委員 今回の財政検証、先般もここで年金局長を含めて討論させていただいたんですが、大臣、これは、大臣としては大体わかっていたことだ、一応、わかっていたんだけれども、数字できっちりと国民の皆様に、関係者にお見せをしていく必要があるということで、大体想定内のことなのか。いや、そうなのかと、何か新しい発見がありましたでしょうか。

○田村国務大臣 財政検証もせずに大体わかっていたというほど私の頭は理系ではございませんので、そこまでわかっておりませんでしたが、感覚としては、今回、多くのパターンを出させていただきましたので、やはり経済が成長しないパターンはこうなるんだろうな、経済が成長するパターンはこうなるんだろうなという部分はございました。
 一方で、オプション試算というものをやりましたので、幾つか、ああ、そうなのかと思うところ、こんなに影響があるんだと思ったところもございまして、例えば、被用者年金の適用拡大を大幅にやれば国民年金水準がかなり上がるということ、上がるというか落ち込みを防げるということ。こういうことは、私も、こんなに影響が出るのかというのは、新しい発見もありました。

○足立委員 今御指摘いただいた被用者年金、私もとても大事だと思いますが、それも、当たり前だという人もいらっしゃって、規模感のことをおっしゃっているんだと思いますが。
 私も、財政検証を拝見して、その点が改めて重要だなということで、いろいろな識者の方と議論をしていても、国民年金問題というのは、要すればその問題だと。
 本来というのは何が本来か難しいですが、本来、被用者年金でカバーされているべき方々が国民年金に入っていること自体が大きな国民年金問題を生んでいる。これは私は、財政検証がなくても、相当なマグニチュードでこれはきいているだろうということは、大臣はわかっていなかったと言いますけれども、大変重要な示唆である、それは私もそう思います。
 オプション試算の話をちょっと先にしますと、もう一つ、今、被用者年金の話をされましたが、私はやはり受給開始年齢の問題はあるだろうな、こう思っています。
 特に、いろいろなオプション、前もここで議論をさせていただいたように、オプションはそれぞれ検討課題だと思います。ただ、その中でも、措置をすればそれでいいんだというものもあれば、あるいは、受給開始年齢の引き上げのように、引き上げるのであれば相当早い段階で、準備を促さないといけないわけですから、私は、例えばオプションの中でも受給開始年齢の引き上げ等については、相当早い段階から、これは検討課題なんだということをはっきりと表明された方がいい、こう思います。
 もちろん選択制の話もありますが、これは質的に違うものでありますから、私は、働き方も含めて、まあ七十歳というのがいいかわかりませんが、受給開始年齢の引き上げ、これはもう検討課題なんだと、この場で大臣が表明されるとは思いませんが、これは早期の表明が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○田村国務大臣 ここで私がそうですねなんということを言ったら大変なことが起こるわけでありまして、この間、選択制だというだけで、もう大変な騒ぎになりましたので。
 基本的に、私の考え方は、選択制という考え方をなぜ申し上げたかというと、まずは働ける環境をつくらないと、これは幾ら引き上げるといったって無理なんですよね。
 私自身、いろいろとこの間、厚生労働関係の仕事をやってまいりまして、例の、厚生年金の支給開始年齢を六十五歳に引き上げたときに、やはり仕事、定年というものを六十五までというような、普通ならそういう感覚になるわけですね。ところが、それを実現するのに結局は、もちろん、定年をなくすというのもありますし、六十五歳まで伸ばすというのもありますし、それから継続雇用で六十五歳までと。これすら、すごいエネルギーのかかる話だったんです。
 これはまだ完全に実現できておりません、これからまだ十一年かな、かけてやらなきゃいけない話でありますので。これは、それこそかなりエネルギーが要る話。
 それよりかは、やはり、そういう環境を先につくっちゃって、それに合わせて選択していただく方が、私は、国民の皆様方には不安は与えられないということでございますから、そういう環境をどうつくっていくか。
 でも、一方で、御承知のとおり、生産労働人口はどんどん減っていきますので、そういう方々に御活躍をいただかなければ、私は、年金制度自体もまさにそういうような話の中にあっておりますから、そういうものがやっていけるのではないか。
 こんな感覚の中において、今、私の頭の中には整理をさせていただいております。

○足立委員 大臣のお考えはよくわかります。
 一方で、危機感というか、やはり、年金財政あるいは社会保障財政に関する危機感というのが私は本当に重要だと思っています。
 働き方が先行する形での改革ができればいいですが、大臣が今おっしゃったように、改革というのは大変ですね。国民の皆様に御理解をいただき、それを受けとめていただく。本当に私も大変だと思っているので、だからこそ、現状を正しく国民の方々にお伝えすることが全ての始まりだと思っています。
 だから、財政検証というのは、そういう意味でも重要なんですが、やはり楽観的に過ぎる。もちろん、あの八つのケースがあるわけですから、まあ八つというのも、どれが基準でどれがあれか、よくわからないんですけれども、私は、マスコミの取り扱いを見ていると、本来国民の方々に理解していただくべき危機感というのはやはり伝わっていない。
 それはなぜかというと、今大臣がおっしゃったようなセンスというかスタンスで財政検証を出しているからだと思います。それは、成長し労働参加が進めば大丈夫なんだということを、半身、大丈夫なんだといいながら、いや、しかし改革もねというのでは、国民にその危機感が絶対に伝わらないと私は思います。
 先般、増田試算なるものが、要すれば、日本の地図があって、これだけの市町村は、近い将来というか将来なくなるんだ、こういう試算がありましたが、あの増田ショックと言われているものは、私は大変敬意を表して見ているわけであります。
 社会保障についても、本来ああいう、いわゆる国民にショックを与えるような、実態がそうなんですから、私の理解では実態がそうなんだから、財政検証についても、ケースを並べて、こういうケースであれば五〇%維持できるんですよね、マルということではなくて、その場合にも、例えばいろいろな問題が起きるわけです。いろいろな問題が起きる。低年金の問題も起きる。
 そうであれば、国民の皆様にはもっともっと危機感を正確に理解していただく必要があると思いますが、ちょっと通告しているのかしていないのかよくわかりませんが、お願いします。

○田村国務大臣 質問をいただく足立委員が通告しているかしていないかわからないということは、多分通告されていないんだというふうに思いますけれども。
 今回、八つをお示しして、三つが五〇を切っちゃう。これは結構厳しいお示しの仕方をしたんだというふうに私は思っています。
 そもそも、多分、この中で五〇を超える、もちろん五〇を超えたからいいという話じゃないわけでありまして、いろいろな課題に対応していかなきゃならないんですが、仮に、所得代替率五〇を超えたものの経済状況、それから合計特殊出生率、こういうもの自体を実現することも大変なわけであります。合計特殊出生率は、実のところ、今は実は、この計算よりもいい状況に来ているんですけれどもね。
 そう考えると、これは年金だとか社会保障の問題ではないですね。日本の国の存亡のかかった、これから戦いを、我々はやっていかなきゃならぬわけであります。これは、我々与党だけじゃありません。野党の皆様方の御協力を全面的にいただきながらやっていかなきゃならない話でありまして、そういう意味では、問題意識としては共有をさせていただいております。一年金の話じゃなくて、日本の国のこれからの大きな課題をどう乗り越えていくか、これはともに、やがて与党になられるというお話でございますので、力をあわせていただいて、頑張ってまいりたいというふうに思います。

○足立委員 ありがとうございました。
 私は、単に与党になりたいというよりは、大臣と一緒に与党で働きたいということですので、ぜひ。ちょっと党のスタンスと違ってくるかもしれませんが。政権の話をここでしてはいけませんが、本当にぜひ。
 ちょっと話がずれましたね、済みません。
 大臣、本当に、今おっしゃられた経済の問題ですが、やはり社会保障がその真ん中にあると思うんですね。要すれば、国の経済、社会の設計をどうしていくのかという大きな設計の背骨の部分が社会保障制度であり、働き方だと思うんですね。
 かつて私も経産省におりました。それは、経済が一番大事だと思ったから、経済産業省に入ったわけであります。今も大事ですが、やはり政治の役割ということでいえば、何といっても、田村大臣の所掌されているこの分野が背骨でありまして、あとは、後からついてきてもいいわけであります。
 それを何か、財政検証を見ていると、あたかも経済が社会保障をリードするかのように、もちろんそうです、もちろんそうですけれども、政策変数というか、外生的に入れるものはマクロ経済かもしれませんが、政策変数は田村大臣の両手にかかっているわけでありますから。
 本当に、財政検証は楽観的なイメージを与え過ぎている。マスコミが大体半々に割れていると私は思うんです。半々じゃいけません。増田ショックのように、田村ショックを在任中にぜひ、内閣改造を乗り越えていただいて、何かよくわかりませんが、御在任中に田村ショックをぜひ与えていただかないといけないと私は思います。
 例えば八つのシナリオも、一体どれがベースか、よくわからないわけです。
 これはもう時間がないので質問しませんが、八つのシナリオの、楽観的なシナリオは、我々、政治活動をしていてよく申し上げることは、全ては未来のために、あるいは全ては次世代のために、こう言うんですけれども、やはり次世代の利益を相当勘案していくことが政治の役割の一つだと思います。普通にやっていれば、次世代のことは後回しになるんです。それをあえて、次世代のことを後回しにしないんだという立場で合意形成をするのが政治の役割の最大の機能の一つだと私は思っているわけです。
 楽観的シナリオの最大の問題は、そのリスクを次世代がかぶるということです。楽観的シナリオをベースに設計をしていくと、仮にその楽観的シナリオが実現しなかったときのリスクは全て次世代がかぶるのが、この世界であります。
 だから、私は、財政検証についてはとにかく、悲観的になってくれとは言いませんが、もう少し実態が、あるいはこれから我々がなさねばならない改革の難度を踏まえれば、やはり国民の皆様にはもっともっと危機感を持っていただきたい、こう思っているわけであります。
 今、増田ショックの話をしましたが、増田試算というか、あれが光を当てた、非常に評価されているのは、女性に着目をした。特に二十代、三十代の若い女性の皆様に光を当てたということで、興味深い、示唆に富む結果が出ているわけであります。
 そういう若い世代のみならず、いわゆる女性というのは厚生労働行政にあっても極めて重要であり、先般のこの質疑でも、私は何度か、介護の在宅シフトと女性の労働参加の促進というのは舌をかんでいませんか、こう申し上げました。大臣の方から御答弁いただいて、いや、介護離職等があっちゃいけないんだよな、いろいろな、こういう政策もこういう政策もこういう政策もあると、若干、田村大臣らしからぬ役人的答弁だったわけです。
 大臣、これは本当に私、自分で悩んでいるんです、政権とったらどうしようかなと。これは本当にぜひ、尊敬する田村大臣、私が野党の間に、これはどうしたらいいんだと、ちょっと御指導いただきたいと思います。

○田村国務大臣 要は、介護が必要になってくる、それに対してどう対応するか。
 一つは、施設に入所していただく、これならば働けるわけですよね。
 ただ、施設といっても、今はふえてきていますよ、例えばサービスつき高齢者向け住宅のようなものもどんどんできてきて、まだ少ないですが、これも特定施設になっていけば、少しばかり重くなってきても、そこの居住者の方々に特養と似通ったサービスを提供していただけるという話になってきます。
 しかし、これから爆発的にふえてくる高齢者の方々に対応するのに十分に追いつくかというと、そう簡単ではありませんし、特に、東京の高齢化というものはこれから加速度的に進んでまいります。ここではなかなか、施設をつくるといっても、場所もなければ、地価も高い。でありますから、そこは、空き家でありますとか空きアパートでありますとか、いろいろなものを利用しながら、そこに対して、やはり、いつも言っておりますような、二十四時間型の定期巡回・随時対応型の訪問介護看護のようなサービス、さらには小規模多機能居宅介護事業のようなものを整備していって、一定の対応ができる。
 でも、そこが、実は特養を、その町で、同じようなサービス、二十四時間、何かあったときに行けるか、こういうサービスをつくれるかどうか。特養と全く同じにはならないかもわかりません。しかし、そういうものをつくれるかどうか。あわせて、認知症という問題が進んでくると、これはどうしても施設じゃないと対応できないということもあろうと思います。
 ですから、認知症をなるべくおくらせるために、認知症の初期集中支援チームというものをスタートさせました。この中において、まずは、どこに認知症の方々がおられるんだ。おられれば、そこに行ってアセスをして状態像を見て、そして家族の方々に心得、例えば介護保険のサービスはこういう手続でありますよとか、いろいろなことをお教えさせていただいて、その後、チームでいろいろな議論をして、あの方にはこういう手を打っていこう、こうやって、その高齢者のところに対して、そのようなアドバイスをしていく。
 場合によっては、認知症を、まず検査をしようということで、認知症疾患医療センターの方でそういうものをやっていただく。そこにはもちろん専門医がかかわってくる。そして、その後、介護サービスや医療サービスにつなげながら、定期的に状況を見る。
 こういうようなこともやって、やはり在宅で、働く方々の負担にならない、両立できるような、そういうような環境をつくっていく以外にはないのであろう。それをやりたいというのが、地域包括ケアシステムなんです。
 まだ緒についたばかりでございますが、それをやらなければ、一方で高齢化という波を乗り越えることはできないと思っておりまして、徹底的にこれも、我々は頭を使って、整備を進めてまいりたいというふうに考えております。

○足立委員 ありがとうございます。非常に誠実にお答えいただいたと思います。
 本当に、厚生労働行政、幅が広いのに加えて、さらに経済の問題もあるわけですから、この問題を全体に目くばせをして、確実にこの課題に対処していくのは、本当に高い御見識が要ると思うんですね、この世界は。
 だから、私は本当に、別にリップサービスじゃなくて、私がリップしても仕方ありませんから、田村大臣のような、本当に、商工族でもあられる田村大臣が厚生行政と労働行政全体を見渡して、確実にそこは国民のためにソリューションをつくっていかれる、田村チームでつくっていただくことが本当に重要だと思っていますし、今大臣がおっしゃったような問題意識を、市町村、現場の隅々までが理解して、真剣に地域の包括ケアの体制をつくっていかなければならない、こう思っています。
 きょうは、もう一点だけ、残る時間でどうしても大臣に伺っておきたいのは、外国人材の問題であります。
 これも一度取り上げたことがあります。これも、実は、いろいろなところで議論していますと、もう賛否両論で、移民の問題、あるいは外国人材の問題、介護、家事手伝いの分野へのそういう外国人材の活用、これについては、春ごろでしたか、産業競争力会議でも取り上げられております。
 制度の話を改めてここでする時間はありませんが、例えば、外国人就労制度をどうするか、移民をどうするか。これは、法務省を含めて、大きな大きな政府内での議論があるわけですが、私は、すごく不満なのは、不満というか違和感があるのは、厚生労働行政の中で今一生懸命、きのうも担当の方に私の事務所においでいただいていましたが、EPAですね。
 これも前に一度お聞きしたので同じだと思うんですが、EPAで、たしかベトナムの関係で新しい発表が、きのうかきょうか、あったと思います。この方々は、これは何なんですかね。何なんですかねというのは、研修なんですか、労働なんですか。日本にとって、これは何なんですかね。これは日本にとって、意味はないんでしょうかね。
 要すれば、二国間連携ですから、これは国際協力なのか。労働なのか、研修なのか、これをちょっと端的に。

○田村国務大臣 技能実習制度の方は研修でありますが、EPAの方は、就労というような形に向かって介護福祉士の資格を取っていただく、そうすれば日本の国での働ける環境が整うということでございます。
 そういう意味からいたしますと、これは二国間におけるEPAでございますので、言うなれば、日本はこれを門戸を広げるから、あなた方はこれを関税を下げてくださいとかという協定の中においての条件であります。
 逆に言えば、積極的に日本が、就労、人が足らないから、いろいろなところに門戸を広げてきたという発想ではなくて、いろいろな条件を提示する中において、日本もいろいろな経済上の利得というものを得なきゃならない、そうすると相手国もそういうものを得るという中においての交渉の中で広げていったものであります。

○足立委員 事実はそうだと思います。
 ただ、若干、取引というか、二国間の協定ですから、ある種のディールが成り立ってそうなっているわけですが、私は、大変貴重な取り組みだと思うし、今、厚生労働省の中で、あるいは関係省庁の中で、このEPAの外国人材の、例えば看護師あるいは介護士、日本で看護師と介護士の方々の分野が非常に問題ない、問題ないというか、量的にも問題ないならいいんですが、私は、課題を抱えていると思うんですね。その一方で、二国間協定で、そういう形で入ってきている。
 私は、やはり何らかの形で国内の、要は、就労だとおっしゃった。研修なら勉強して帰ってくださいということです。もちろん、彼、彼女たちも帰るわけでありますが、私は、やはり、医療制度、介護制度、日本の社会保障制度の中に一定のポジションを持たせてあげないと、一体何のためか見えにくい。何らかの位置づけは考えられないでしょうか。

○田村国務大臣 来られている方々が介護福祉士の資格を取られれば、それは一定の地位のもとにおいて在留許可があるわけでありますので、就労いただけるわけであります。それはそれで、今ももう確立されています。
 ただ、今委員がおっしゃられたのは、二国間協定というような、お互いの、それこそディールといいますか、いろいろな二国間の利益、国益というものを考えた中での取引の中において、このような形でできた制度であるのではなくて、多分、そもそも、これから生産労働人口が減っていく中において、働き手が足らないであろう、例えば介護であれば、介護人材が百万人足らないと言っているじゃないか、そういう中で一つの位置づけというものが考えられないかというお話だったと思います。
 介護福祉士という資格を取ってもらうということが大前提でありますが、二国間のみならず、また、いろいろな形で日本に勉強に来られた方が、その後、資格を取る。いろいろな方法はあると思いますが、そういうことも含めて、いろいろな検討というものをやっていかなければならないんだろうというふうに考えております。
 ただ、技能実習制度は、これは、要するに技能を学んで自国で生かしていただくということでございますから、若干色合いは違うのかなというような感覚は持っております。

○足立委員 もう時間が参りましたので終わりますが、今大臣がおっしゃったこと、よくわかりました。
 私が申し上げているのは、大臣も御理解いただいていると思いますが、これはもうとにかく大変大きな労力を払って、厚生労働省の中でも力を入れてやってきていただいている分野ですから、私は、もっともっとしかるべき位置づけがあってしかるべきだと、これは改めて訴えを申し上げておきたいと思います。
 もう終わりますが、政局の話をちょっとしましたが、改めて一応、我々はきのう、まあ、こんな話をしても仕方ありませんが、新しい体制になるということが決まりました。恐らく、ここにいらっしゃる方ともまた連携をしてやっていく。しっかりと、我々が政権をとった折には、田村大臣には、何か厚生労働最高顧問として招聘いたしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。