186-衆-厚生労働委員会-23号 平成26年05月28日

○後藤委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 私も二十分ということですが、きょうは、最終質問者の高橋千鶴子委員が、御自分の時間の最後に大臣に御質問したいということですので、ちょっと窮屈にならないように、早目に、私は二十分いただいていますが、十五分程度で終わりたいと思っていますので、御理解のほどをよろしくお願いします。
 厚生労働委員会とちょっと関係ありませんが、きのう、国会審議の充実に関する申し合わせということで、国対で、国会改革の議論が一定のまとまりを見たということでございます。
 その中で、自由討議というものをもっと活用していこう、こうなっていますので、次の国会からということでございますが、前も申し上げましたように、与野党での議論をこの場でもぜひまたやっていきたい、こう思っています。既にこの委員会では、今の清水鴻一郎先生のように、大臣と自由討議をもうされている委員の方もいらっしゃいますが、与野党交えて、ぜひやらせていただきたいと思っています。
 それから、きょうは、先週ちょっとやり切れなかったので年金の話を少し通告させていただいていますが、今、民主党さんの方から、労働時間規制のお話が出ました。高橋千鶴子先生ともども、金曜日にしっかりまたこの話は取り扱いたいと思っていますが、今、高橋先生とも意見が一致したんですけれども、やはりこの労働時間規制だけで……(発言する者あり)していないですか、済みません。
 もう労働時間規制だけで扱える仕事ばかりではないわけでありまして、やはり能力や成果に応じた枠組みが必要だというふうに、私はもともとそう思ってきたし、日本維新の会は、そういういわゆる労働法制、労働規制の改革については、むしろもっと早くやった方がいい、こう思っています。
 今ちょっと失念しましたが、どこかで拝見しましたが、反対される方が、いわゆる残業代ゼロ法案ということで批判をされていますが、ある方が、残業代前払い法案というようなことをおっしゃっている方もいらっしゃいます。時間規制から外すわけですから、その言い方も果たしていいかどうかわかりませんが、ただ、能力に応じた、あるいは成果を評価する、そういう働き方がやはり必要だということについては、恐らく大臣もそこは変わりないと思います。
 きょう、産業競争力会議で議論されるようでありますが、通告外ですが、この労働時間規制、ちょっと大臣の思いをお願いしたいと思います。

○田村国務大臣 適用除外という話になれば、これは先ほど来言っておりますとおり、成果というものがはかれなきゃならないわけであります。成果をはかるのはかなり難しくて、企業がずっと成果給をやろうとして、できませんでした。成果というのははかれないんですよ、なかなか。
 だから、成果がはかれるような業種というのはあるはずであって、そういうものに関して成果で評価するというのは、これは総理もおっしゃっておられるので、それは我々としても進めていくことは検討に値すると思っております。
 一方で、残業代あり法案といいますか、これは裁量労働制……(足立委員「前払い」と呼ぶ)前払い法案、これは裁量労働制はそういうような働き方でありまして、そもそも、みなし労働時間というもの自体を十時間だとかに見ておれば、二時間分は残業代が前払いになっておるということであり、その範囲の中において、御自身が効率よく働ければ八時間で働ける、そして十時間分の給料がもらえる、こういうような基本的な考えなんであろうと思います。
 ですから、そこをうまく使いながら、働きやすい、働く側にしてみればワーク・ライフ・バランスというのをしっかりと確保できる働き方、企業は、それによって労働生産性が上がって利益が上がれば、それを労働者に還元する、そういうような形がうまく回っていけば、論理としては、いい労働環境というもの、企業にとっては生産性向上が図られるのではないか、このように思っております。

○足立委員 ありがとうございます。
 まさにそういうことだと思いますが、一つだけ。いわゆる成果を評価できるかという形で考えていくと、どうしても、議論のプロセスの中で、保守的なというか、若干そういう考え方になりがちですが、むしろ逆に、では、今、時間で評価できているのか。
 要すれば、ホワイトカラーの皆さんが仕事をしています。同僚が机を並べてやっています。そのときに、仕事ができる能力の高いホワイトカラーの方は、与えられた仕事を要領よく、効率よく、能力があるわけですから、それを仕上げて残業せずに帰るわけですね。ところが、能力が劣るという言葉はあれですけれども、異なる方は、また残業をして残業代をいただく、ある種こういう不公平感がホワイトカラーの世界に広がっているという事実もこれはあると思うんですね。
 そういう御認識、大臣、あられますよね。

○田村国務大臣 適切な言い方かどうかはなかなか難しいんですが、例えば裁量労働制のときに、八時間分のこの人の仕事量というものはどうかと考えたときに、それは、言われれば、生産性が違う方々によっては、当然、量が違うかもわかりません。そのときには、当然のごとく、その人の基本給なるものが下がる、下がるというか上がらないと言っていいのか。要するに、生産性の高い方から比べれば低いというのが理論上の答えということになるわけであります。
 それをうまく各企業でやっていただけているかどうかというのは、実態とはまた別でありまして、そのような、今言われたような問題も一方であるということは我々も認識いたしております。

○足立委員 ありがとうございます。
 釈迦に説法ですけれども、裁量労働制と今回の議論されているものとは本質的に違うわけで、ぜひ実態に即した、あるいは経済成長、あるいはビジネスの活性化、そういう観点から、金曜日もぜひ引き続き討論させていただきたいと思いますが、御検討をいただいていると承知をしている次第であります。
 それで、通告をさせていただいた年金でありますが、国会がいずれ閉じますので、ちょっと幾つか確認をしておかないと、なかなか、また野党の立場でフラストレーションが残るものですから。
 ちょっと幾つか割愛をしますが、通告の二つ目でありますが、今回の財政検証で八つ並んでいる、これは前回も議論しました。〇四年、〇九年の財政検証のときには基準ケースあるいは基本ケースというのがありましたが、今回はこれはないということでよろしいですね。確認です。

○香取政府参考人 今回の財政検証につきましては、できるだけ幅の広い経済前提を設定して、それぞれの状況のもとでどういう年金財政の姿になるかということをお示ししておりますので、その意味では、幅を持たせて客観的なものを示したということですので、いわゆる中央といいますか、基準となるケースというものは想定していないということでございます。

○足立委員 マスコミとのコミュニケーションが、前回も大変御苦労をされたわけですけれども、今回の枠組みですと、受け手たるマスコミあるいは国民の側の、あるいはそれを取り扱ういろいろな関係者の能力がますます問われるわけであります。
 その点、すなわち、そこの解釈については広く受け手に期待しているところをこれから最終的に発表される折にはぜひ強調していただいて、いわゆるケースEの中身を見たときに、ケースEがあたかも基準ケースであるかのように報道する場合も出てくるかもしれませんが、ぜひこの検証の意味を正確にお伝えいただくよう、私がお願いするまでもありませんが、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、前回、グラフをお示ししながらいろいろ議論しました。その後も論文のいろいろな整理をしていますが、やはり一番多い議論の一つが、いわゆる将来の利潤率あるいは実質長期金利の高さについての議論があって、例えば専門委員会においても、西沢委員などを初めとして、やはりこれは過大だという意見もあったと承知をしています。
 これは過大ではないかという、ある一部の専門家の指摘があった。この指摘に対して、その指摘をどう受けとめ、いや、それは間違っているんだ、あるいは、それはそうだと。それをどう認識し、どう対応したか、簡潔に御答弁をいただければと思います。

○香取政府参考人 御答弁申し上げます。
 長期金利あるいは利潤率の問題は、この専門委員会は公開の場で議論いたしましたので、その場でも、西沢先生は委員でございましたので御発言されておられまして、この話があったということは皆さん御存じと思います。
 この問題は、まず一つは、成長率が高いケース、TFPが高いケースにおいてはそもそも成長率が高いということになりますので、そういう意味でいうと、付加価値が非常にたくさん生まれるということになりますので、同じような資本投下をして付加価値が高く出るわけですから、分子が大きくなりますので、その意味では利潤率が高く出る。利潤率と長期金利は当然相関関係がありますので、利潤率が高くなれば、高くなる。
 そういう意味では、今の足元のTFPは〇・五ぐらいしかありませんので、足下と比べれば高い利潤率になるというのは、ある意味では自然なことだということです。
 もう一つは、これは若干テクニカルなことになりますが、人口の高齢化に伴って貯蓄率が低下をしておりますので、そういう意味でいうと資本ストックの伸びが少し鈍化をする。そうすると、投入する資本ストックが少なくなるので、分母が小さく、相対的に低く移動するということになりまして、相対的に高目に出るという傾向がある。
 このことは、実際にモデルをつくって議論された委員の先生方も御認識をしておられて、そこはそういうこととして受けとめるということになっております。
 また、逆に言えば、低いケースの場合には、細かく御説明しませんが、別の形で推計をいたしておりますので、ある程度、そういう成長率の高さに見合った利潤率あるいは長期金利を設定するということで前提を置いているということでございます。

○足立委員 ありがとうございます。
 これはテクニカルでありますが、最終的にこれを国民あるいは関係者に示していくわけですから、やはりここは、我々も含めて、しっかりとコミュニケーション、努力をしていきたいと考えております。
 それから、通告の最後にちょっと飛びます。
 例の、国民年金の納付率のグラフが法案の審議の中で出てきました。あれを見ると、平成の何年だったか、急速に、八五%から六〇%にぐっと落ちていくんですね。
 私、このグラフは、幾つかの委員の方も御指摘をされましたが、分母、分子問題というのがあって、要は、職権適用とかいろいろすると、分母が広がるので率が下がる。でも、それは悪いことではない。政策として正しいことをやっているにもかかわらず、納付率が下がる。
 井坂委員もたしか、納付率自体を政策目標にすることはいかがなものかと指摘をされたやに覚えておりますが、私、大変大事な点だと思っているんですね。
 もうやめますが、事務的にも伺ったときには、職権適用の問題、あるいは市町村から国への移管、さらには免除、こういった問題全て、ゆえあって、制度としてはむしろ強靱な制度にしようという取り組みが、数字の上では納付率が下がる、いずれも下がる方に働いているわけですから、私は、その辺、もっともっと説明をされて、場合によってはあのグラフ、補正したグラフをなぜつくらないのかなと。
 要は、普通、何でもそうですね、例えば、季節変動があるときには季節調整というのをやって数字を示すのが当たり前の世界です。この納付率についても、そういう要因は、何か補正、修正というものをかけて、本当に下がっているのかどうなのかということをやった方がいいんじゃないかと私は思っています。
 もうこれは質問はしませんが、大臣、もしコメントがあれば。
 あと、もう一つ、最後に大臣にどうしても伺っておきたいのは、今のグラフの話は可能であればということで、最後に御答弁いただきたいのは、オプション試算ですね。オプション試算の中身は繰り返しませんが、これは当然、政府が将来とり得る政策のオプションとして念頭に置いていると考えていいですね。これが質問です。
 今、七十五歳選択制とかわあわあ言っていますけれども、むしろ、このオプションの中には、そもそも支給年齢の問題も含めて、多分、インプリケーションはあるんだと思うんですね。
 だから、私は、そこまでまだ出てきていませんからわかりませんが、そのオプションの中身まで含めて全部がどおんと出てきたときに、それは当然、国民的議論に付すということであり、政府としても検討対象になる、こういう理解でよろしいかどうか御答弁いただいて、私の質問は終わりにしたいと思います。

○田村国務大臣 高橋委員のお時間もございますので、速目に答弁をさせていただきます。
 まず、補正というのは、補正するのはなかなか難しいので、実態問題、出せないと思います。
 一点、機関委任事務だった。つまり、保険料徴収を、当時は社会保険庁でありますけれども、機構がやるようになった。これが初めにかなり影響した部分であります。
 とはいえ、やはりこれは国の仕事、地方の仕事を分けざるを得ないので、以前のように、地域で納税組合みたいなのをつくっていただいて、それぞれ顔を見合わせながら国民保険料を集めていただいておったということから外れてしまったというところに、まずは、この徴収率の下がり方が始まり出したわけでありますので、どうやって徴収体制をしっかりしていくか、我々、また考えていかなきゃならぬと思います。
 それから、オプションの話でありますが、これは、国民会議でいろいろと御議論をいただいて、いろいろな意見が出ました。それにのっとってこのような形をさせていただいておるわけでありまして、必ずやるというものではありません。
 ただ、いろいろな御意見の中で出させていただいて、参考として、今回、意味のないものではありませんよ、もちろん、オプションでやったわけでありますから、それをこれから検討の一つの資料として使わせていただきたいという意味でございますので、そのように御理解いただければありがたいというふうに思います。

○足立委員 ありがとうございました。