186-衆-東日本大震災復興特別委…-4号 平成26年04月03日

○秋葉委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 今、各党の委員から、土地の問題あるいは福島を中心とする除染の問題が取り上げられたわけでありますが、きょうは久しぶりの復興特委ということで、私は、東日本大震災の復興ということを考えたときに、常に頭にあるのは、やはり福島第一の廃炉であります。
 今回の震災がいろいろなほかの災害、震災に比べて大きく違うのは、やはり福島第一の事故に至った、この点が大きく違うわけでありますし、福島において、大変多くの方がふるさとを離れて、大変御苦労されておられるということが常に思い至るわけでございます。
 そうした観点から、きょうは、午後の原子力特委でもまたお越しをいただくことになっておりますが、東電の社長にもお越しをいただいております。お忙しい中ではございますが、御協力のほど、何とぞお願いを申し上げます。
 この四月、年度が明けまして、数土会長も福島にまず四月の一日に入られて、佐藤知事と面会をされたと報じられているとおりでございますが、東京電力と福島の復興再生ということを考えたときに、経営体、事業体としての東京電力と福島の復興、これがどうしても、バランスというか、何らかのバランスをとりながら東京電力は経営をしていかなければならない。これは少なくとも、民主党政権で今の形をつくった、今の廃炉の仕組み、特に支援機構等の枠組みをつくられた中で、これは我々が避けて通れないバランスなんですね。福島の復興と東京電力の再生、これをどういうふうにバランスをとりながら、なしていくか。
 新聞報道等で拝見をしますと、佐藤知事からも、東電の再生も大事だけれども福島の復興をしっかり優先してくれ、こういう話があったやに報じられております。
 きょうは四月三日の審議でございますので、ぜひ冒頭、東京電力の方から、この会長が福島でおっしゃられた話を含めて、東京電力の福島の復興にかける思い、これを御表明いただきたいと思います。お願いします。

○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 私どもにとりましては、福島の責任を果たしていく、もちろんその中には、福島の復興ももちろんでございますし、福島第一原子力発電所の汚染水問題、それから廃炉に向けた作業、これをしっかりやっていくということ、これらを含んでおるところでございますが、福島の責任を果たしていく、これは、総合特別事業計画、私ども、今その計画に基づいて事業をやっておるわけですけれども、今般、新しい総合特別事業計画に見直されましたけれども、これは以前の事業計画でもそうですし、新しい総合特別事業計画でもそうですが、一貫して、福島の責任を果たしていく、これが私どもの使命であり、まさに一丁目一番地として両方の計画にもトップにうたわれているというところでございます。
 したがいまして、私ども、福島の復興にとにかく全力で取り組んでいくということに全く同じ考えでやらせていただいております。
 ただ、もちろん、それを行うためにも、これからまた電気事業の方が自由化されてまいりますので、今後とも、自由化の局面の中で、お客様にしっかり引き続き選んでいただけるような経営基盤をしっかり整えていかなければいけないというのも事実でございますので、新しい総合特別事業計画においても、そうしたことに向けた施策もふんだんに盛り込まれておりますので、それをしっかりやっていくということだというふうに思っております。
 また、復興に向けて、東京電力としてどういう体制で取り組んでいくのかということにつきましては、御存じのように、昨年の初めから福島復興本社というのを置きまして、除染であるとか賠償であるとか、あるいは、もちろん福島の廃炉作業も含めて、しっかりとした体制を組んでやらせていただいているところでございます。
 また、足立先生御指摘のとおり、この四月一日からは廃炉推進カンパニーということで、廃炉に向けた体制も整えてきておりますし、また、七月に向けて組織をまた変えまして、福島復興本社の中に復興推進部という組織を、強化して立ち上げまして、そこで、これからの復興に向けて東京電力として当然いろいろなことをやっていくわけですけれども、当然、国の復興庁であったり、あるいは県であったり、それぞれの自治体とまさに共同してやっていかなければいけないという仕事もたくさんあろうと思いますので、そうしたことを、組織を強化してやっていく。
 あるいは、ベテランの管理職を福島に専任化して、これは最終的には五百人規模を考えておりますけれども、これからいろいろな復興の局面でいろいろ難しい仕事も出てまいるというふうに思っておりますので、ベテランの社員の経験なりリーダーシップをそこで活用してもらおうということもやっております。
 また、普通の一般の社員も、この一年以上にわたりまして、二泊三日、三泊四日で福島に入りまして、それこそ雪かきであるとか、あるいは草むしりであるとか、あるいは家屋の清掃であるとか片づけであるとか、そうしたことにとにかく汗をかくという取り組みをずっとやっておりまして、もう既に五万人日以上の、当然でございますけれども、そうしたことをやらせていただいて、社員全員が、福島で今どういう状況なのか、それに対してそれぞれの職場で自分たちが一体何ができるのかということを考えるきっかけにもなると思いまして、そうした取り組みを続けておるところでございます。

○足立委員 ありがとうございます。
 今、廣瀬社長の方から包括的に、福島の復興にかける思いを表明いただいたわけですが、復興大臣、ぜひ、一日は数土会長が佐藤知事のところに行かれたということですが、今、廣瀬社長の話を聞かれて、もし復興大臣として、福島の復興にかける東電のこの取り組みについて御所感がありましたら、お願いします。

○根本国務大臣 今、東電の廣瀬社長からお話がありました。私も、福島の復興に向けて、東電にはしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

○足立委員 私、実は、こういう話を新聞報道でも拝見し、また、今、廣瀬社長からお話を伺って、気持ちというか、精神論としては、おっしゃっていることはよくわかるし、それはうそではないというか、心から廣瀬社長もそう思って取り組まれていることは、私もずっと国会においてお話を伺う中で、それを疑うものではありません。ただしかし、大事なことは、これは大変長きにわたる大事業でありますので、仕組みとしてこれが本当になし得るのかということが大変ポイントになってくるわけです。
 まさに、今、廣瀬社長からおっしゃられた、背景には電力自由化。これはきょうのテーマではありませんが、経済産業委員会、あるいはきょうの午後、原子力問題調査特別委員会、そうしたほかの場でも国会で議論をしていくことになるわけでございますが、東京電力というこの事業体は、まさに電力自由化の中で競争、いろいろな意味での競争に巻き込まれていく、競争に対応していく必要があるわけであります。
 実は、その中で、廃炉等の福島第一の問題以前の問題として、そもそも原子力事業をどうしていくんだ、原子力事業というものがそもそもこの電力自由化の中でどういうふうに位置づけられていくのか、これが実はベースにあるんですね。これはきょうはやりません。きょうはやりませんが、電力自由化の中で、果たして今のような制度の枠組みで本当に原子力事業というのは成り立っていくのかという議論が別途あります。
 電力自由化が一階だとすれば、その中で原子力事業をどういうふうに維持していくか、これが二階。その中で福島の廃炉をどうしていくのか、これはもう三階部分なんですね。これをしっかりとやっていくときに、この一階、二階、三階という、大変難しい、長きにわたる事業を本当にやっていくときに、今おっしゃったような、私には気持ちはあるぞということはわかりますが、廃炉推進カンパニー、この御紹介もいただきましたが、これは、十分なリソースを、資金的な面あるいは人的な面でこのカンパニーにどれだけのリソースを配置するかということ自体は会社全体あるいは事業計画の問題かと思いますが、この点は東京電力としてしっかりと担保をできるのか。
 これはやはり、私たちは、気持ちはわかったけれども仕組みはどうなんだというところで大変懸念をするところでありますし、そういう懸念を持っているグループからいえば、だから、やはり本当は震災の直後に別の道を歩むべきだったんだと。破綻処理の議論もあった、議論としてあった、しかし、今、日本はそうでない道を歩んでいるわけでありまして、今の制度の枠組みの中で、東京電力はどうやって廣瀬社長が今おっしゃった思いを形にしていける、それを担保できるのか。その点を改めて廣瀬社長の方からお願いします。

○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 廃炉カンパニーを設立いたしました、この目的から御説明させていただきます。
 先生も御指摘のように、これは三十年、四十年にわたってずっと続けていく、本当に長いプロジェクトでございますので、そうした長きにわたってしっかり、この極めて難しい、極めて大事な仕事をやっていく、まず、そもそもそうした体制をしっかりしようということ。
 それから、国も一歩前に出ていただけるというもとで、社外の、国内、国外あわせまして、専門の方々の知見を十分取り入れてこれからやっていかなければいけないということもございますので、そうした体制をしっかり持っていくこと。
 また、三つ目としては、これはもう少しオペレーショナルな話だと思いますが、現場で、しっかりとした責任体制で、迅速な意思決定等々をしていくこと。
 こうした狙いから、廃炉カンパニーを設立いたしました。
 そうした中で、私が一番懸念をしておりますのは、廃炉カンパニーに所属する人間が廃炉をやればいいんだ、あとのほかの人たちは、それはあの人たちの仕事だというふうになってしまっては一番いけない。これは、正直申し上げて、私が一番懸念をしておったところでございます、この過程において。
 したがいまして、現実にも、これは前にも足立先生の御答弁にも申し上げたかもしれませんけれども、現在、水力発電の専門家が地下水の挙動等々についても手伝っておるわけですし、タンクの話については、火力発電所にたくさんの燃料タンクがあるわけですので、そうした知見、専門家もおりますので、そうした原子力部門以外の人間がたくさん、今、取り組んでおります。
 そうしたことをこれからもずっとやっていかなければ、とても、この廃炉という難しい作業は継続できないだろうというふうに思っておりますし、人の気持ちの部分についても、あんたたちだけがやればいいのだということは決してあってはいけない。全社で、あるいはグループ全部挙げて、この福島の、廃炉も含めて、責任を果たしていくんだということをしっかり担保しなければいけないと思っております。
 したがいまして、これはまさにおとといからできた組織ですので、これからしっかりやっていかなければいけませんが、私としては、そういう思いで、全社、全グループのあらゆるリソースを、適時、必要があったとき、タイムリーに融通無碍に投入できるような、そうした構えは絶えず持っていかなければいけないというふうに考えているところでございます。

○足立委員 私の立場からするとちょっと、まあお気持ちはわかる。お気持ちはわかるし、取り組まれていることもわかる。
 ただ、社長、これは御理解いただけると思いますが、今おっしゃっている廃炉推進カンパニーというのは、利益は上げないですね。すなわち、いわゆる会社経営でいうと、明らかにこの廃炉推進カンパニーは、純粋にコストセンターだと思うんですね。純粋にコストセンターです。普通、競争下に置かれている事業体は、コストセンターはとにかくできるだけ小さくという力が必ず働きます。働かないというのは、多分うそになると思うんですね。
 逆に言うと、だからこそ、やはり何らかの、もちろん、廃炉推進カンパニーとして、事業部制みたいなものだと思いますが、独立性を高めることによって得られる何かメリットもあるから、そうされているんだと思いますが、私は、何らかのピンどめ、何らかの仕組みがないと、いや、人も配置しています、お金も、必要だと言えばそれは出します、それはもう精神論なんです。
 社内、あるいは制度でもいいんですが、何かこのコストセンターに、いわゆる東電としての、経営体としての、私はあえてバイアスと言います、経営の観点からのバイアス、経営バイアスがこのコストセンターに働いて、本来必要なリソースが十分に賄われない、一般論としては、そういうリスクがあるということは言えると思うんですけれども、これをとどめる何か仕組み、ピンどめをする仕組みはないんでしょうか。

○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 済みません、先ほどのお答えに若干舌足らずなところがございました。
 既に御案内のように、私ども、これからの国会審議によるんですけれども、電力のシステム改革というのが行われて、法的分離という話をこれからやっていかなければいけない、そうしたことを見据えて、ちょうど一年前でございますけれども、昨年の四月一日から、社内にカンパニー制度というのを設けておりまして、いわゆる発電カンパニー、送配電カンパニー、小売カンパニーというのを既に発足させて、一年たっております。こうしたカンパニーは、まさに先生御指摘のとおり、いわゆるプロフィットセンターとして、しっかり収益を上げてやっていこうということでございます。
 しかし、その上に、ホールディングの部分に当たりますが、コーポレートと我々は称していますけれども、そうした部門には、ほとんどの部分はいわゆるコストセンターとしてあるわけですが、今回つくった廃炉推進カンパニーというのは、同じカンパニーという名前ですので若干誤解を生じてしまうおそれはありますが、先生御指摘のようにまさにコストセンターでございますので、この廃炉推進カンパニーは、同じカンパニーですけれども、ホールディングの中にずっと置いて、まさに経理部であるとか人事部であるとか、そうした収益を基本的には生まないコストセンター的な仕事というのは会社の中にはどうしてもございますので、そうした部門と同様にホールディングの中に置いて、そして、それぞれの収益を上げる発電カンパニー、あるいは送配電カンパニー、小売カンパニー、こうしたものからの収益をしっかりホールディングの中に集めて、ホールディングとしてしっかり責任を体していくということ、それがまさにピンどめといいますか、組織的な担保だというふうに思っております。

○足立委員 ありがとうございます。
 今の点、東京電力廣瀬社長のお立場で御答弁をいただいたわけですが、言うまでもなく、東京電力は、今や実質国有というか、政府が大きな資本を入れているわけでございます。
 これは今、廣瀬社長がおっしゃった内容について、東京電力を監督している経済産業省の立場から、何か東京電力の経営について、趣旨は同じです、今申し上げたように、コストセンターであるけれども、そこに十分なリソースが配置される。これを、東京電力は、それをしっかりやります、こう言っているわけですが、経済産業省の立場からも御答弁をお願いしたいと思います。

○磯崎大臣政務官 お答えをさせていただきたいと思います。
 委員おっしゃるように、廃炉・汚染水対策、これを確実に推進していくというのは非常に重要でございますし、それとともに、電力の安定供給をしていく、これも現下の中での非常に重要な課題だというふうに思っております。それをやっていくために、東電の体制につきましても、着実な事故の収拾をしますとともに、迅速な賠償をしていく、こういう体制をつくり上げていくというのは必要でございます。
 そのような問題意識から、昨年末に、政府としましても、「原子力災害からの福島復興の加速に向けて」、これは原災本部、閣議決定をして、その中で、東電がことしの四月から社内分社化を通じまして廃炉・汚染水対策に優先的に取り組む、そういった中で適切な意思決定がなされる体制を確保する、そういうことを指摘しました。
 先ほど廣瀬社長の方からお話ありましたように、この四月一日から福島第一廃炉推進カンパニーを発足させて、必要な人的、資金的なリソース、これを投入して、廃炉を実施するしっかりとした体制をつくり上げていくというお話がございました。
 それとともに、一月に大臣も認定しました新しい総合特別事業計画、この中におきましても、東電の原子力部門、コーポレート、各カンパニー、ここにおきましても、「必要なリソースの投入を適切に行う等、資金、人材、技術面で密接に連携し、引き続き東電グループ全体として責任を果たしていく。」ということが記載をされておりますので、この大臣認定しました総合特別事業計画、これをきちんと担保していくためにも、私どもとしましても、この東電の新しいカンパニー、これをきちんと注視してまいりたいというふうに思っております。

○足立委員 政務官、ありがとうございます。
 ぜひ、今御答弁いただいた内容について、我々国会サイドからも、応援というか、しっかりと監視をしていきたいと思いますので、ぜひ、この福島第一の廃炉・汚染水対策、何としても、これは福島のためのみならず、日本全体のため、あるいはこの福島第一の廃炉プロジェクトは、私は、実は、コストセンターと申し上げましたが、余りネガティブにばかり捉えているわけではありません。研究開発等を通じて、この福島第一のプロジェクトが、まさに世界で数ある原子力発電でございますので、そのある種の経験、知見、ノウハウの集積を通じて、前向きな意味でのセンターになっていくように私どもはしっかり取り組んでいきたい、こういうふうに思っています。
 もう時間が来ましたが、あと最後に一点だけ。
 そういう中で、二〇二〇年に東京オリンピックが参ります。私は、二〇二〇年の東京オリンピックまでに、何かやはり廃炉事業について、一定の目に見える成果がないのかなと。このまま、何か汚染水がどうなっているかよくわからないような状況のまま東京オリンピックを迎えることについては若干、問題というか、残念な思いがあるわけで、それはぜひ皆さん御努力をいただいて、やはり東京オリンピックがまた大きなステップになるような形をとっていきたい。
 そういった意味で、二〇二〇年の東京オリンピックまでに何か具体的にここまではやるぞと、きょうこの場でコミットいただける内容があれば、答弁をいただきたいと思います。廣瀬社長からお願いします。

○秋葉委員長 廣瀬社長、時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

○廣瀬参考人 福島第一での廃炉に向けた取り組みにつきましては、ロードマップに基づいて、これはもうしっかりやっていくということで、余りに初めにスケジュールありきというのもいかがなものかというふうに思っておりますので、しっかりこれはやっていくということだと思います。
 むしろ、先生の御質問に対して、ちょっと違うかもしれませんけれども、発電所の外で、私ども、石炭火力を二地点でつくって、少しでも雇用なり、復興に役立てたい。あるいはJヴィレッジ、今お借りして、大変重用させていただいておりますが、オリンピックの前に、ぜひきれいにしてお返しして、トレーニング場あるいはキャンプ地としてでもお使いいただけるようになればというふうに思っているところでございます。

○足立委員 ありがとうございます。ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 私個人は、ぜひこの二〇二〇年、計画では多分、核燃料の取り出しが始まる工程表になっていたかと存じます。大変難度の高い、見通しがない、現実ではないところだと思いますが、ぜひ東京オリンピックに合わせて核燃料の取り出しが始まるぐらいの大きな前進が達成できるよう、我々としての決意を申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。