187-衆-東日本大震災復興特別委…-3号 平成26年11月06日

○伊藤委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 維新の党の足立康史でございます。
 竹下大臣、初めてお手合わせをいただきますが、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それから、きょう、高木副大臣初め経産省の皆様にもおいでをいただいています。限られた時間でございますので、質疑、御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 私、きょう取り上げさせていただくのは、東日本大震災で被災をされた中で、中でもやはり今回の震災の最大の特徴というか課題である原発事故に焦点を当てて質問させていただきます。
 先ほど黄川田委員からの御質問にも、竹下大臣の方から、福島の話、既にお言葉をいただいておりますが、改めて、私、この福島第一の収束、廃炉、これはもう大変な課題だと思っております。ぜひこの辺、震災復興における福島第一の事故の収束、そして廃炉の位置づけ、大臣の御認識を、簡潔で結構ですので御答弁いただきたいと思います。

○竹下国務大臣 おっしゃるとおり、福島第一のあの事故の収束というのは、先ほどもお話ししましたが、復興の大前提、全部終わるのが大前提という意味じゃなくて、廃炉作業をきっちり進めること、あるいは汚染水対策等を迅速かつ着実に実施していく、こういうことが被災者の安心、安全な生活のためにも不可欠であります。これをなおざりにして復興だけ進めるというものではありませんので。
 残念ながら、いわば両輪として、復興を進める一方で、廃炉の問題、汚染水の問題等々という難しい問題があります。中間処理施設の問題もありますが、取り組んでいくことが大前提であると思っておりますので、引き続き、各省庁と連絡をとって、なおかつ、最大限加速化をして、政府としても復興に取り組んでいきたい、こう思っております。

○足立委員 先ほど、黄川田委員とのやりとりの中で、冒頭、大臣も、自分は被災地の出身じゃないんだ、こういうお話がありました。私も、当選以来ずっとこの復興特委で仕事をさせていただいておりますが、私も被災地ではありません、大阪の出身であります。
 ただ、政治を志すまでの二十年ほど経産省におったものですから、この原発事故の問題、もう少し申し上げれば、原発事故を機に政治を志した、こういうものでございまして、この問題は本当に、当事者として、政治生命ある限り考えていきたい、こういう立場で質問させていただいております。
 今大臣もおっしゃったように、大変深刻な状況が続いています。報道、マスコミ等で福島の県民の皆様の声などが掲載されておりますものを一つ二つ御紹介すると、端的に申し上げれば、もう帰れないならそう言ってほしい、こういう声もあります。今もあります。これは知事選に絡んでの調査ですが。それから、原発事故の収束について、原因や現状を整理してもっと全国に発信してほしい、こんな声も届いているわけでございます。
 ちょっと通告と順番が変わりますが、規制庁から山田審議官においでいただいています。私、ちょっと山田審議官に御答弁いただきたいのは、これは十月四日の報道ですかね、東電が福島第一原発の収束に絡んで津波の想定をしているわけであります。この地域の津波の想定は従来は六メートルだった。これを東電が、十月の三日付ですか、新しい想定を公表されまして、最大二十六メートルの津波が来るおそれがあると。
 これは、大変私も、いろいろな想定を、しっかりと事実を公表していくということは本当に大切なことでありますが、今の福島第一原発の事故の状況の中で、二十六メートルの津波が来ると何が起こるのか。ぜひ、この福島第一のある種の脆弱性について、課題と対策、御答弁をいただきたいと思います。

○山田政府参考人 ただいま御質問いただきました件でございますけれども、これにつきましては、今般の廃炉に向けた作業が長期間にわたること等から、プラントの実情に即した適切な対策を早急に実施するということが必要であると考えまして、本年八月に、対策の実施に当たって目標とする地震動、津波高さの設定及び防護すべき対象の優先度を踏まえた防護の検討について、東京電力に指示をしたところでございます。
 この指示を踏まえて、本年十月三日の特定原子力施設監視・評価検討会、原子力規制委員会のもとに設けているものでございますが、こちらにおいて、東京電力の方から、目標とする地震動九百ガル及び津波高さ二十六・三メーターという数字が報告されたところでございます。
 現在、この数字自体につきましては、妥当なものであるかどうかというところについて検討を行っているところでございまして、今後、この数字の妥当性を確認した上で、東京電力の取り組みをさらに確認していくという、現段階はそういう状況でございます。

○足立委員 今おっしゃったのは、その数字自体を検証していくんだ、こういうことですが、すると、仮にその数字が、まあそうだなということで追認を規制庁としてされた場合、今の福島第一の廃炉、収束作業、あるいは廃炉に向けた作業、オンゴーイングで進んでいるわけですが、それだけの津波、きのうは津波防災の日ということで総理も含めて対応されているわけでありますが、津波、地震、国民はあるいは福島県民はこの点を懸念する必要はないんですか、あるんですか。

○山田政府参考人 ただいま御答弁させていただきましたとおり、現在、数字自体については確認をしているところでございます。
 この数字につきましては、なるべく保守的に検討いたしまして、十分な対策をとるという観点から策定をされているものというふうに認識をしてございます。

○足立委員 済みません。くどいようですが、十分な対策をとるためにある種の保守的な数字を出す、これはもう当たり前のことでありまして、それは国民の、県民の生命財産を守る。これは国として当たり前のことであると思います。
 その保守的な数字でいいんですが、それがいつ起こるかわからないわけですね。起こるとどうなるか。個人的なことでも、組織として何か御答弁しにくいかもしれませんが、少なくとも今対応はできていないと思います。そうですね。
 例えば、そういう地震、津波が起こったときに、トレンチにあるいろいろな高濃度のものが流出をする、あるいは今作業中のものが倒壊をする、いろいろな検討が必要だと思うし、仮にそういうリスクがあるのであれば、場合によってはそれに応じた避難計画も要る、こう思いますが、どうお考えですか。

○山田政府参考人 地震につきましては、建物の健全性について九百ガルということで評価をするということで、恐らく津波の高さの方が大きいので、それについての御懸念かと思いますけれども、これにつきましては、建物の中に入った場合に、今建屋の中にあります汚染水がどういうふうになるのか、それに対する対策をどうするのかというのは、今後検討の課題になるんじゃないかというふうに考えてございます。

○足立委員 山田審議官にこれ以上伺ってもあれですが、大臣、私ごときが何かここで指摘を申し上げるまでもなく、この福島第一の収束、廃炉については、まさに高木副大臣の方でいろいろ、経産省でいろいろ作業されるわけでありますが、それが復興に与える影響というのが私は非常に大きいと思って、非常に深刻に捉えているわけであります。
 風評等の議論ももちろんありますが、これは風評じゃありません。私、風評に通じるような何物かをここで喧伝したいわけでは当然、それは御理解いただけると思いますが、先ほども御紹介しましたが、そこにある事実をもっと知りたいと、国民はあるいは県民は思っているわけでありまして、ぜひその辺、改めて、これから職務を通じて御対応いただきたい、こう思っているわけであります。
 竹下大臣には、ぜひそういうことも含めてなんですが、一方で、そういう厳しい状況にある事実をわかった上で、それでも福島を再生していかなければ、福島の再生なくして日本の発展はないんだ、こういう思いで私もやっております。
 そうしたときに、そういう風評、それから今申し上げたような事実、そういうことも含みおいた上で、そういうネガティブなイメージがどうしてもあります、それを、やはり福島の復興に向けて、大きな大きな、もっと前向きな、ポジティブな、私は物語と言っていますけれども、そういうものを国がお手伝いする形、国が率先して、ピンチをチャンスに、ネガティブをポジティブに、いろいろな言い方がありますが、福島再生というものをもっともっと前向きな国家的プロジェクトとして位置づけていく、そのために国が果たしていくべき役割は大きい、こう思いますが、いかがでございましょうか。

○竹下国務大臣 お話にございましたように、被災した地域では厳しい状況が続いております。厳しい状況が続いておりますが、やはり、将来どうなるんだろうというのが、被災した、あるいは避難をしている皆さん方の、文字どおり本音でありまして、将来の絵といいますか、将来こうなりますよ、あるいはこういうポジティブな場面も当然出てきますよということを皆さん方と一緒につくり上げて、それを一つ一つ実現していくこと、これも復興がなし遂げていかなければならない大きな役割だ、こう思っております。
 具体的には、原発関連の十二市町村について広域的な計画をつくって、将来像といいますか、そういうものを今議論しておりまして、これは、そう遠くない将来に皆さん方にまず素案をお示しし、また議論を重ね、さらに深いものにしていくということをやり遂げていかなければならない、このように思っております。
 例えば、大熊町で大川原地区というのがあるんですが、あの地域に、ロボットの研究ですとか、あるいはそれを屋外でやる研究ですとか、いろいろなものをつくることを町長は計画しておられまして、私、視察をした際にその説明を受けて、ああ、こういうのはいいな、前向きな姿勢はいいなというのを非常に強く感じたことも覚えておりますので、そういったものが被災地全域に広域的に広がることを考えていきたい、こう思っております。
 それから、もう一つあるんです。オリンピックがやってくるんです。東京オリンピック・パラリンピックがやってくる。聖火ランナーにここを走らせて、ここまで復興したぞということを見せたらどうだというのを実は安倍総理がもう言っちゃったんです。JOCはまだルートを決めていないんですが、総理がここを走ったらどうだということを言っちゃったものですから、多分JOCは慌てていると思うんですが、私も同感です。同感だというのは、やはり、ここまで復興したぞということを世界に示すいいチャンスだ、気持ちが高まりますから。気分が高揚する、これも被災地にとって大事なことである、こう思っております。
 いずれにしても、そういった具体的なイメージと、そして気分を高揚させるもの、あわせて各省庁ともしっかり連携を深めてやっていきたい、こう思っております。

○足立委員 ありがとうございます。
 竹下大臣の方から力強いお話をいただきました。ぜひお力を尽くしていただければと思います。
 今、具体的な例としてロボット等の話も御紹介をいただきました。これは、時間が非常に限られていますので、高木副大臣にも簡潔にお伺いをしておきたいんですが、赤羽副大臣の時代に、本会議場でも近くですので、よく御尊顔を拝しているわけですが、大変御努力をされて、公明党の先生方は本当に頑張ってくださっていると承知をしています。国際研究産業都市構想、私は大変期待をしている。これはどんな現状で、当面どんな見通しか、ちょっと御紹介をいただければと思います。

○高木副大臣 今、足立委員御指摘ありましたイノベーション・コーストの構想でございますが、御指摘にありましたように、ことしの一月に赤羽副大臣が座長となって研究会を立ち上げました。
 そういった中で、まず、廃炉研究開発拠点、ロボットの研究・実証拠点、これらの整備とそれらを支えるまちづくり、これを含んだ幅広い構想ということで、本年の六月の二十三日に取りまとめさせていただきました。
 この構想は地元の期待の強い構想でありまして、絵に描いた餅にならないようにしなきゃいけない。実現に向けて、しっかりまず、経産省だけではなくて、国を挙げて取り組んでいくことが重要である。
 その上で、構想に掲げられた主要プロジェクトにつきましては、既にその一部は検討が具体化しておりまして、例えば、廃炉のためのロボットの研究、実証試験ということで、楢葉町にモックアップ試験施設、これは平成二十七年度、来年度の運用開始を目指して、既に着工しております。
 また、構想の具体化に向けまして、さらに検証、検討が必要なプロジェクトにつきましては、本日より、個別の検討会を立ち上げまして、この検討を深めていくことにしております。
 また、地元福島におきましても、御意見を伺いながら構想の具体化を進めていくために、国と県、あと地元の市町村から成る会議を設置する予定でありまして、政府一体となって推進してまいりたいと思います。
 特に、先ほど御指摘いただいたポジティブなというお話。この三年八カ月の間、被災者の皆様方はマイナスからゼロにするという戦いであったと思います。今も、現状そうだと思います。しかし、ゼロではなくてプラスにしていくというのがこのイノベーション・コースト構想である、このように考えております。

○足立委員 ありがとうございます。
 ちょうどきょうから検討会も始められるというふうに伺いました。ぜひ、まさにポジティブな取り組みとして結実していくことを心から念願しております。
 そういう廃炉に係るロボット等の研究拠点として一つの、一大拠点ができていくというようなイメージが私はあっていいと思うし、もちろん、放射線に係るさまざまな危険なところもあるわけですから、全体の中で、この地域はそういう地域だ、この地域に集積をしていくんだとか、そういう地域の絵姿をつくっていかれることを期待しておりますが、私は、実は一番考えていますのが、ロボット等の取り組みがいつも取り上げられますが、実は、廃炉作業の一番の核は、核というかコアになる作業は、燃料デブリの問題ですね。これは釈迦に説法でございますが、溶け落ちてしまった、メルトダウンしてしまった、これをどうするのか。
 小泉元総理とか私どもの橋下代表とかが、よく使用済み核燃料の話をします。トイレなきマンション問題ですね。そういう使用済み燃料の問題と燃料デブリの問題は基本的にはもちろん違いますが、毒性ということについては同じ問題であって、核の燃料が、使用済みのものがあり、あるいはデブリという形である、これをどういうふうに処理していくのかというのは、実は、日本の課題でもあるし、世界の課題なんですね。
 私は、こういう問題にもっと光を当てて、福島にあるわけですから、その解決の研究拠点としてももっともっと位置づけていっていいんじゃないか、こう感じているわけでございますが、高木副大臣、いかがでございましょうか。

○高木副大臣 今、燃料デブリの問題が出ました。きょう報道されておりますけれども、四号機の使用済み核燃料の千三百三十一体は無事搬出をしまして、いよいよこれから、一号機から三号機までの燃料デブリの問題がクローズアップされてまいります。
 今御指摘がありましたように、この燃料デブリの取り扱い、それを取り出し、さらにその後どうしていくか、これは重要な問題でございますし、これは私もよくマスコミの方にも申し上げているんですが、人類史上、いまだかつてやったことのない作業をやろうとしている。
 チェルノブイリの場合は石棺で埋めてしまいました。スリーマイルの場合には圧力容器から飛び出していませんでしたので、これはこれで取り出しができた。今回は、その燃料デブリがどういうような状態になっているのか、まだ現状では把握されておりませんけれども、それを取り出す、その後の処理をしていく、まさに人類史上、いまだかつてないことをこの日本でやろうとしているということで、これはよくNHKの「プロジェクトX」に匹敵する以上の話になるということで、世界の知見をここに集めて拠点としていく、これはまさに重要な問題であると思います。
 その上で、今の第一原発の燃料デブリの問題でございますが、海水等の影響で通常とは大きく異なる環境にさらされた経験を持つために、当面、使用済み燃料は共用プールで保管、さらに、その後、課題の調査、検討を踏まえて、二〇二〇年ごろ決定するとしています。
 さらに、燃料デブリにつきましては、今申し上げましたように、現状がどうなっているか、まだ把握されておりません。そのために、先ほどから御指摘されているロボットの技術も含めまして、格納容器内の調査装置等の研究開発、さらには燃料デブリの取り出し工法の検討、また、実際に取り出した後、適切な対応ができるように、模擬デブリによる特性把握、燃料デブリを取り出した後に収納するための収納缶の検討、取り出した燃料デブリを分析、研究するための施設の設置準備も並行して今進めておりますので、この件につきましてはまだ不明な点も多いわけでありますけれども、廃炉作業で得られる情報等を踏まえ、適切な対応を進めてまいりたいと考えています。

○足立委員 時間が来ましたので、あと一言だけいただきたいんです。
 実は、今のお話の延長線上で、例えば、エネルギー基本計画にも、最終処分に加えて、「放射性廃棄物の減容化・有害度低減のための技術開発」ということで柱が立っています。高速炉や加速器を用いた核種変換など、これは要すれば、十万年レベルの問題をできれば三百年まで有毒性を低減させよう、こういうプロジェクトであります。
 これはぜひ、多分日仏協力のお話なんかも御紹介いただく予定だったと思いますが、私は、フランスで実証炉ということだと承知をしていますが、日本で高速炉の実証炉を、それも発電のためではなくて廃炉のための、放射性廃棄物の毒性を減らすための高速炉の実証炉を日本でつくることを検討できませんか。

○高木副大臣 貴重な御提言だと思います。
 御指摘がありましたように、エネルギー基本計画においても、資源の有効利用、高レベル放射性廃棄物の減容化、有害度低減等の観点から、使用済み燃料の再処理をして、回収されるプルトニウム等を有効利用する核燃料サイクルの推進を基本方針、このようにしておりまして、御指摘のあった、米国やフランスとの国際協力を進めつつ、高速炉等の研究開発に取り組む、こういう方針が示されております。
 こうしたことから、高速炉技術の開発については、現段階では、アメリカやフランスとの国際協力も含めて着実に進めていくという段階で、委員御指摘の貴重な御意見はしっかりと拝聴させていただいて、今後さらなる大きな課題としてまいりたいと思います。

○足立委員 ありがとうございました。