186-衆-原子力問題調査特別委員会-9号 平成26年08月07日

○森委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 きょうは、閉会中審査ということで、この委員会、大変重要な委員会審議であると思っています。特に、川内原発の再稼働が目前に視野に入ってきているということでありますので、私も川内原発の再稼働に集中して質問させていただきたいと存じます。
 きょうは、副大臣の皆様方、それから政務官の皆様、おいでをいただいています。一部、ちょっと時間が限られていますので、特に、きょうは井上副大臣は内閣府の副大臣としておいでをいただいています、避難計画の話もぜひいたしたいと思っておりましたが、若干重複をしたところもありますので、その場合には御容赦をいただきたいと存じます。
 まず、先ほど辻元委員の方から、川内の火山の話、いろいろ指摘がありました。
 私、もちろん火山の話も重要であると思いますが、そもそも再稼働の責任者は誰なのかという点についてやはり違和感を持っています。先ほど何人かの先生方からるる御紹介があった、鹿児島県知事の発言、あるいは、総理、官房長官、経済産業大臣、文科大臣等の発言、いろいろ聞きましても、それはやはり明確じゃないんですね。
 もちろん、政府の立場については十分わかっております。副大臣の先生方、もう繰り返していただく必要はございません。エネルギー基本計画でも書いてある、こういうことはもう承知をしているわけでありますが、このエネルギー基本計画の再稼働に関する書きぶり、これは繰り返すまでもないと思いますが、ちょっと読みますと、「原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める。」これが基本です。
 田中委員長、かつてこの委員会で委員長は、世界で最も厳しい水準の規制基準、この言い方を安倍総理が繰り返しおっしゃることについて、ある種の違和感をこの委員会でも表明されたことがあられます。この基本計画は、その表現を改めて閣議決定した上で、再稼働の判断についても、田中委員長率いる規制委員会の判断を尊重して進めるんだと。ある種、このトリガーを引く部分を、政治家でもない、田中委員長率いる規制委員会に委ねちゃっているわけであります。
 私は、これは政治の責任放棄であって、今の政権与党は再稼働について逃げていると言わざるを得ないと思いますが、田中委員長、エネルギー基本計画の再稼働に関するこの書きぶり、違和感ありませんか。

○田中(俊)政府参考人 私の立場からエネルギー基本計画について論評することは、立場ではありませんので、御遠慮させていただきたいと思いますけれども。
 規制委は、ここでも何度も申し上げましたように、いわゆるリスクをできるだけ小さくするという立場から、新たな規制基準を設けて、それの適合性を審査してきているということで、今回の川内原発についても、その適合性について審査を終えたというところでございます。

○足立委員 誤解なきようにちょっと申し上げますと、辻元委員は先ほど、再稼働に反対だ、こういうお立場でありまして、私は賛成であります。再稼働はすべきであります。すべきでありますが、この状態はいかぬだろう、こう申し上げているわけであります。
 きょう赤羽副大臣おいででありますが、ここに書いてあること、また、お配りをしている資料に書いてあることを繰り返していただく必要は全くありません。お立場はわかっています。しかしそれは、国として、経産省として、逃げていると言われても仕方ないんじゃないですか。
 田中委員長はほかの場でも、再稼働の判断に自分がコミットしているわけじゃないんだと。また、安全であるかについても、そういう立場にはないんだと。これは私は当然であると思います。規制委員会の任務、規制委員会の使命、また田中委員長のお立場を踏まえれば、田中委員長の御発言はいずれもごもっともであります。しかし、ごもっともでないのは、経産省を初めとする政府です。
 赤羽副大臣、どうですか。

○赤羽副大臣 足立さんの質問の趣旨がちょっとよくわかりかねるので、はっきりしていないんですけれども。ちょっと具体的に御指摘いただいてよろしいですか。

○足立委員 わからないのが、わからないというお立場がよくわかりませんが。
 要すれば、赤羽副大臣、例えば鹿児島県知事の言葉を改めて出すまでもなくて、エネルギー政策は国の責任だろう。再稼働について、先ほど、地元の同意の問題とかあるいは避難計画の問題で、るるいろいろ指摘があった。なぜそういう議論になるかというと、国が逃げているからでしょう。一義的には電力会社の責任だと言って、政府が九電や東電の後ろに隠れているからそういうことになるわけであります。
 私は、政府がもっと前に出て、前に出てというのは、言葉はもういいですよ、ちゃんと、再稼働についてその判断の責任は経産省が負う、そうはっきりおっしゃってください。

○赤羽副大臣 先ほどの辻元委員の御質問に対して、私は、原発の再稼働は国の責任で進める、そういう答弁をさせていただきました。
 先ほどの答弁は、これはちょっと繰り返しになりますが、既に政府として閣議決定をしておりますエネルギー基本計画の中で書かれていることを、その基本方針を改めて述べさせていただいたものでございます。それはよく承知だと思います。
 再稼働するのは事業者でありますけれども、規制への適合性を規制委員会が確認し、立地自治体等の関係者の理解と協力を得るための取り組みについて国が前面に立つ考えでありまして、その意味で国として再稼働を進めるという考えを申し上げたもので、決して国は、電気事業者やその他の後ろになって逃げているというような認識はございません。

○足立委員 抽象的に言っていても仕方がないのでちょっと具体的にやりますが、原子力事業に関する電力会社と国の責任の分担のあり方、これについては、繰り返し申し上げて恐縮ですが、支援機構法をつくったときの附則の六条に見直すと書いてあって、それは、国会で一年をめどに見直すんだ、一年をめどというのは、二〇一一年の八月の一年後をめどですから、二〇一二年の八月には終わっていないといけない見直しがまだ全くなされていなくて、やっと、その検討のためにつくったのかなという副大臣等会議なるものがことしの六月十二日になって初めて立ち上がりました。資料におつけをしているとおりであります。
 一回目は趣旨説明をして、この資料の四ページ目にありますように、世耕官房副長官の方から、この副大臣会議、すなわち原子力損害賠償制度の見直しに関する副大臣等会議については、万が一原子力事故が発生した際の原子力損害賠償のあり方について検討するんだと。
 検討を終わらないまま、再稼働が何でできるんですか、赤羽副大臣。

○赤羽副大臣 足立さんはよく御存じだと思いますので、再稼働に関する政府の方針は先ほど申し上げたとおりでございます。
 万が一の事故の備えとしては、これもよく承知されていると思いますが、事業者に保険等の損害賠償措置を義務づけする原子力損害賠償法と、原子力事業者の相互扶助として賠償に充てる資金を交付する原子力損害賠償支援機構法を既に措置しておるところでございます。また、この間、ADRセンターの整備などの、福島第一原発における被害者の賠償に万全を期するための所要の措置も行っておるところでございまして、現状の、今の状況の中で対応はできる。
 しかし、かつてこの国会の議論の中で、機構法の附則等々で定められた検討の一環として、この六月でありますけれども、世耕官房副長官のもとで関係副大臣の会議が立ち上げられまして、そこで検討が始まったところでございます。

○足立委員 この副大臣等会議、六月十二日にキックオフしました。次の開催はいつですか。

○千原政府参考人 お答え申し上げます。
 原子力損害賠償制度の見直しに関する副大臣会議についての第二回の開催でございますが、現在、開催に向けて日程調整を進めておりまして、速やかに開催したいと思ってございます。
 なお、第二回では、原子力損害賠償制度についての当面の課題及び今後の進め方等について、関係省から報告をいただくことになっております。
 第三回以降の開催は、第二回までの議論を踏まえて検討する予定でございます。
 以上です。

○足立委員 いつやるかわからないということですが、今御紹介があったように、次に開くときには、櫻田副大臣と赤羽副大臣が、原子力損害賠償制度、すなわち、国の権限と責任のあり方について、当面の課題についてプレゼンテーションをしていただくことになっています。
 これはもう、いつ開かれるかわからないので、きょうここで、両先生、櫻田副大臣と赤羽副大臣、当面の課題は何か御紹介ください。

○田中(正)政府参考人 当面の課題についての御質問でございます。
 今回の副大臣会合につきましては、第一回の、先生お配りいただきました資料の中で、議長でございます世耕副長官が発言されていますように、当面の課題としては、まず、CSC条約への対応ということが中心になってございます。そのCSC条約への対応のための課題といったものについて整理をするということが第一点だと思ってございます。
 その上でさらに当面の課題及び今後の進め方を整理していくということになってございまして、それについては、当然、現在進んでおります福島の損害賠償などの状況も踏まえて、今後の課題について整理をしていく、このように考えてございます。

○足立委員 CSCは、これは外務副大臣から説明するんですよ。
 では、赤羽副大臣、どうですか。経済産業省として、当面の課題は何ですか。

○赤羽副大臣 一回目の会合でも申し上げさせていただいたところでございますけれども、私も、福島第一原発の現地対策本部長として、今回の事故に関する賠償の現状についての御報告をさせていただくと承知をしております。

○足立委員 当面の課題はないということでいいですか。

○赤羽副大臣 課題はないというふうには申しておりません。現場の中で、さまざまな追加の賠償等々を行いながら、三年四カ月、五カ月たった今の大変厳しい状況の中での課題はあるというふうに承知をしております。

○足立委員 もう時間がないんですが、福島の状況についてはしっかり、いや、赤羽副大臣、きょうも福島の対応でお忙しい中お越しをいただいていることについては感謝申し上げます。
 しかし、きょう申し上げているのは、川内の再稼働を迎えるに当たって、制度一般について聞いているんです。一般的な、国の権限と責任のあり方について、繰り返し申しますよ、法律の附則で速やかに見直すと書いてあるんですよ。それはなぜか。電気事業者と国の責任のあり方について見直さなあかんということが福島第一原発事故の教訓なんでしょう。それをなぜ見直さずに再稼働できるんですか。
 実際、副大臣会議を開いて、当面の検討課題についてやるんでしょう。それはCSC条約だけですか。文部科学省として、あるいは経済産業省として、課題があるのかないのか、あるなら何なのか、はっきりしてください。

○田中(正)政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、CSC条約につきましても、これは条約の批准だけではなくて、当然、国内担保措置というのが必要になりますので、その関係の国内法の整備についての課題があるということを申し上げたかったところでございます。
 それから、それ以外の課題についても当然整理をして、次回の副大臣会合でプレゼンをさせていただくということになると思います。その中では、当然、これまでもさまざまな御議論がございますので、そういったものを踏まえた上で、きちっと整理をさせていただきたいと考えてございます。

○足立委員 もう終わりますが、櫻田副大臣、おいでいただきましたので、ぜひ一言、きょう申し上げた点について御見解があられましたらおっしゃっていただいて、終わりにしたいと思います。

○櫻田副大臣 原子力損害賠償制度のさらなる見直しにつきましては、副大臣会議等で検討していくこととさせていただきたいと思います。

○足立委員 いたし方ありませんが、これは、我々のグループとしては、繰り返し申し上げます、再稼働は本来賛成です。する必要があると思っています。しかし、その前提として必要な、田中委員長はしっかりやってこられている部分が大きいと思いますが、もう一つの柱である電力会社と国の責任のあり方について放置したまま再稼働することについては断固反対であると申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。