189-衆-国土交通委員会-10号 平成27年05月20日

○今村委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 維新の党の足立康史でございます。
 住民投票も終わりましたので、改めてしっかり、これまでもしっかり国会活動をしてまいりましたが、きょうよりは、また心機一転、気合いを入れて仕事に邁進をしてまいりたいと思います。今村委員長のもとでしっかり頑張ってまいりたいと思います。
 今国会、いろいろな委員会で、さまざまなテーマが取り上げられています。私は厚生労働委員会にも所属していまして、今労働法制が一つ下の階でえらい騒ぎになっていますが、この委員会は本当に和やかなムードで、大変すばらしいと思います。
 私、個人的に、野党であるし、まだまだ若輩者でありますので、何かまだまとまった仕事ができるとは思っていませんが、どうしても、これまでも大臣に御相談をしてきております建設残土の問題は、私がというよりは、先輩議員の皆様のまた御支援というか御協力もいただきながら、何かやはり一歩前進をしていきたいなというふうに、希望というか、頑張っているところであります。
 きょうは時間が限られていますが、建設残土の問題というのがどういう問題なのか、改めて私の方から簡単にちょっと申し上げたいと思うんです。
 きょうはちょっと資料をお配りしていませんが、建設残土が崩落をする事故というのがふえてきています。
 実は、関西のNHKが、NHK大阪が特集を以前組んだときに報じられた一連の経緯がありまして、平成二十一年に東広島で建設残土が崩落をして、住民一人が亡くなられた。それから、若干間をあけて、おととし、二十五年には、滋賀と埼玉でそれぞれ崩落事故があって、埼玉では住宅二棟が全壊をした、そんなことがありました。
 さらに、去年になりますと、平成二十六年の二月に、私の地元大阪の豊能町で大変大規模な崩落事故がありまして、府道が半年にわたってストップするということで、大変な被害が出ております。たまたまそこにバスが通っていなかったり、あるいは人が歩いていなかったということで人身にかかわる事故にはなりませんでしたが、もしそこにバスが通っていたら大惨事となったわけであります。
 同じ去年の三月には、福岡の久留米で崩落をする。それから、七月には、群馬の高崎で崩落のおそれが高まって応急安全対策が実施された。そんなことが報道されておるわけであります。
 こうしたことを受けて、大阪では、松井知事のリーダーシップのもとで条例を制定いたしました。ただ、松井知事といろいろ話をしているんですが、これはちょっと事前に申し上げていませんでしたから復習していただいていないと思いますが、ことしの二月の十九日に、知事の名前で、国交大臣、農林大臣、環境大臣宛てに、法律制定の要望を出させていただいています。
 背景には、今こういう事故が起こっているということもありますが、改めて現在の法律、法令の枠組みを見ると、建設発生土に係る土砂の埋め立てがいろいろ日本じゅうで行われているわけですが、その安全確保を主目的とする法令がないんですね。
 したがって、私の地元の豊能でもそうでしたが、結局、砂防地であれば砂防法を援用する、森林法を援用できるところは援用する。あるいは白地、要は、そういう法律の網がかかっていないところは、端的に言うと何もできないというような、そういう状況にありますので、何らかの立法措置が要るのではないか。条例をつくっていますが、条例をつくった当事者として、その条例で全てが解決するとは思えないということで要望を申し上げているわけであります。
 また、その中には罰則の規定もあって、砂防法が、罰金が二万円だという問題は以前も大臣に申し上げて、ああ、そうかということで御認識を改めてしていただいたと承知していますが、例えば、地域が条例をつくるとしても、地方自治法の上限があって、どうしても懲役は二年、罰金は百万以下ということで、条例はその上限に張りついているというのが、大阪の条例もそうですし、全国の数ある、何十、何百、何百はちょっとどうか忘れましたが、何十とある条例で上限に張りついているわけであります。そうしたことを考えると、やはり早急な対策が必要であると私は思っているところであります。
 もう一つだけ、ちょっと最新の状況を申し上げると、私の選挙区は大阪の北摂の茨木市以西なんですけれども、東側に高槻市というのがあります。そこで、ある事業者さんが土砂の埋め立てを計画していたんですね。これは非常に適正に、大阪府とも協議をし、市役所とも協議をし、適正な土砂の埋め立てはたくさんありますね、当たり前ですけれども。
 ところが、高槻市議会が、隣の豊能町で大変なことになったというものだから、全会一致で反対という決議か何かをされまして、本来適正に進んでいたはずの事業が地域の政治的な動きでとまってしまって、その事業者さんは、当たり前ですけれども、大変な借り入れをしておられて、それが今申し上げたような経緯でとまっていて経営の危機に陥る、経営の危機かどうかわかりませんが、その会社はしっかりした会社ですから大丈夫だと思いますが、大変御苦労されておられる。
 何でこういうことになるかというと、先ほど申し上げた規範がないということですね。日本に今、建設残土にまつわる規範がないんです。だから、ほかの目的でつくられた法令を援用するしかない、びほう策で対処している。
 こうした中で、大臣の方にも、ぜひこれは何らかの検討をしていただきたい、こう申し上げていますが、これは事務方に伺うと、関係省庁での検討のテーブルをつくろうという議論があるということは聞いておるんですが、進捗はいかがでしょうか。ぜひ大臣の方から御紹介をいただければと思います。

○太田国務大臣 建設残土の問題につきましては、昨年の十一月にも、またことしの二月だったと思いますが、足立委員から質問がありまして、答弁をさせていただきました。
 これが崩落をして人身に及ぶということは避けなくてはならないことだというふうに認識をしておりまして、適切に対処していく必要があるという問題だと認識をしています。
 これは、各省にまたがっていろいろな法律が、本当に多くの法律があって、それぞれに、規制の対象規模とか罰則とか、事前の許可が要るとか届け出が要るとかいう形になっているわけでありますが、ここは国交省が中心となって、関係省庁に働きかけながら取り組みを進めたいという答弁を私はしたと思います。
 現在までに、正式な政府のいわゆる検討会という形ではないんですけれども、関係省庁の協力をいただいて、過去の残土崩落事案等についての情報交換も行って、実態の把握に努めているところです。
 前回、二月でありましたが、お答えしたとおり、平成十三年以降二十一件の残土崩落事案を確認しておりまして、このうち、既存法令等に基づいて指導や命令を含めて改善を求めていたものが十六件ございます。
 前回の答弁の後に新たに判明したところでは、この十六件の経緯について、指導に対し一部改善が見られた後、引き続き指導を行っている間に事故に至ったものは七事例、指導を受けた後に、場外処分地を模索中に事故に至ったものが一事例ということを現在のところ把握しました。これを踏まえて、指導のあり方についてさらに検討することが必要だと考えています。
 また、残土問題を早期に把握して対応することが必要であると認識していまして、既存法令等に基づいて届け出とか許可が求められているという場合がありますので、検討は検討すると同時に、事前の許可、事前の届け出という事項がありますから、その段階で業者に対してどのように指導ができるかということを検討したいというふうに思っていまして、ここはこうだよということをしっかり届け出をしたときに私は言う必要があるのかなという感を持っております。
 このように、議員からの指摘を受けて以降、関係省庁とも調査検討を進めているところでありまして、今後もさらに、かなり幅広い法律体系になっておりますものですから、関係省庁と連携しながら本件問題に対して検討を深めてまいりたい、このように思っています。

○足立委員 ありがとうございます。
 まさに今おっしゃっていただいたように、一連の質疑を通して、あるいは大臣のリーダーシップでここまでいろいろ検討を進めていただいていること、調査を進めていただいていることについては、本当に心から感謝を申し上げたいと思います。
 大臣、ただ、いわゆる検討会とか、私はよくテーブル、テーブルと言うんですが、これは私、実は国会質問をする過程でこの問題の根深さを改めて痛感をしています。
 要すれば、質問通告するときに大変もめるんですね、事務方で。どこの省庁にその質問を申し上げるかということについて、事務方でえらい騒ぎになるわけであります。それは今でもそうです。
 したがって、だからこそ立法府がしっかりと頑張らなあかんテーマだと思っていますが、少なくともテーブルはちょっとつくっていただきたいんです。名前は、検討会であれ何であれいいと思うんですが、大臣のリーダーシップで、ステージはまだ最初のステージだと思いますのでローキーで構いませんが、ぜひ事務方に御指示をいただいて、何らかの、もちろん関係省庁がありますから、国交省としては、まず、テーブルに関係省庁に着いていただくように速やかに御努力をいただけないでしょうか。

○滝口政府参考人 本問題につきましては、たびたび委員から御指摘をいただきまして、また大臣からの指示を受けまして、関係省庁との調整を今まで図ってきたところでございます。
 御指摘の検討の場については、大臣の指示を受けまして調整に入っております。先ほど大臣の方から御紹介申し上げましたように、関係する法律が非常に多いものですから、本件について網羅的に検討するためには、できるだけ多くの関係者の方々に御参加いただければというような思いで調整を進めております。
 一方で、この検討の場で一体何をするんだ、どういったことを目指すのかといったことについて、関係省庁の担当者の方々はいろいろな行政上の立場というものがあるものですから、そういったことを踏まえながら、どういった性格の検討の場あるいはテーブルにするかといったことも含めて、今調整を引き続き進めさせていただいております。
 一方で、たびたび委員が御指摘をいただいたこともありまして、国会でこういったことが問題となっているんだということで、先ほど大臣の方から御紹介申し上げましたように、二十一件の具体的な内容について、私どもの持っております問題意識のもとで、できるだけ実態を把握していこうということで、指導の過程と崩落事案が起こったタイミングといったようなことについて、関係省庁とも情報交換をやりながら、まず事実関係についてできるだけ把握していこうという努力を引き続き進めているところでございます。

○足立委員 今局長の御答弁を聞いていただいて、委員の皆様もこの問題の雰囲気は御理解いただけると思いますが、とにかく、テーブルをつくろうと思っても、では、それは何のテーブルだというところで大議論になるわけでありまして、ただ、繰り返し申し上げますが、私は、太田大臣、最初は、これはそもそも、どの役所が音頭をとってこの問題にフォーカスを当ててくださるかということも決まっていなかったんです。その中で、太田大臣のリーダーシップで、国交省がとりあえず真ん中に立って、今局長もいろいろ御努力をいただいているというところについては、大変前進をしてきているというふうには思っております。
 局長、これは準備にいろいろ手間取っているというのはわかりますが、何か期限は切れませんか。

○滝口政府参考人 多くの関係省庁、それぞれお立場が実はあります。ということで、中には、こういったことであれば参加できるといったことを言っていただいている省庁もありますので、そういった関係省庁の方だけでもまず集まっていただくということも一つの方法かなと思っております。
 まず、立候補をすることが重要ではないかと思っておりますので、そういったような問題意識を持って本件について対応いたしたいと思います。

○足立委員 大臣、ありがとうございました。
 きょうは環境省、農水省もお越しをいただいていますが、これは、手間取っているのは、環境省、農水省、いらっしゃいますよね。国交省がテーブルを用意すれば、建設残土の安全確保について国交省が何らかの場をつくれば、参加していただけますね。ちょっと御答弁ください。

○本郷政府参考人 関係省庁の情報共有とか連携を強化することは非常に重要であるというふうに考えておりまして、国土交通省を中心とした調査検討に協力してまいったところでございます。
 検討の場の設置ということにつきましては、国土交通省から具体の提案があった場合には、連携を深める観点から参加を検討してまいりたいというふうに考えております。

○塚本政府参考人 環境省といたしましても、建設残土の管理に関しましては、国土交通省から検討会に関するより具体的な御提案があれば、連携を十分図ってまいりたいというふうに存じております。

○足立委員 局長、具体的な提案をぜひ、今月中にできませんか。

○滝口政府参考人 ただいまお答えいただきました二省庁については、前向きに御検討いただけるということを今伺いましたので、ぜひともできるだけ早いタイミングでこういったものについて考えたいと思います。

○足立委員 ありがとうございます。
 もう本当に、私たちも政治生命がいつまであるかわかりませんので、ぜひ早いタイミングで、できれば、ずっと時間がたっています。先ほど大臣からも御紹介があったように、去年から問題提起をさせていただいて、二月にも御答弁いただいています。もう五月ですから、ぜひ今月中に結果を出していただきたい、こう御要望申し上げておきたいと思います。
 あと残る五分で各論にちょっと入りたいんですが、先ほど罰則の話を申し上げました。その罰則の話に入る前に、では、何を守らないといけないのかというのは、結局、土砂を盛り土をしたりするときに技術基準が普通はありますね。でも、今申し上げたように、砂防地については砂防法の技術基準が適用されます。森林法が適用されているところは農水省がつくっている技術基準。国交省の中でも局によってまた違います。あるいは、白地であればそもそも技術基準がない。
 もうすごいんですよ。私の地元であれば、例えば、砂防法に基づいてだったかな、逮捕者を出しました。その逮捕者を出した山、今も城壁のような形で石が積み上げられて、それが崩れないように、崩れないようにしながら土砂のお城が今できつつあって、今も動いています。結局、何もとまっていません。
 それは、技術基準の問題も含めて、結局、ほかの目的のものを援用しているからです。私は、土砂の崩落事故がこれだけある中で住民の安全確保をしていくためには、要すれば建設残土に係る安全確保をするための統一的な技術基準が要る、こう思いますが、いかがでしょうか。

○山田政府参考人 お答えをいたします。
 建設残土を公共事業で活用する際、建設残土を使う場合ですけれども、環境基本法などに基づきます環境基準を満たすということ以外に、やはり、河川ですとか道路とか、そういう用途に応じた土質であるという必要があります。
 具体的に申し上げますと、例えば、環境基準に適合した土を使う場合に、これは建設残土以外も同じなんですけれども、それぞれの構造物の目的ですとかあるいは機能に応じて求められる材料としての基準、これに適合させる必要がございます。
 例えば、河川堤防の場合ですけれども、洪水とか大雨のときに水が堤体に入らないように、入りますと不安定になりますので、そういうふうにならないようにするために、主として、透水性と申しまして、水の通しやすさ、これの低いものを使うということになります。一方で、道路に関しまして言いますと、自動車とか降雨に対して安定性確保ができるために、今度は透水性が高い材料が求められる。
 このように、各構造物で求められる基準につきましては、求める性能に応じて定めなきゃいけないということでございますので、統一するということは困難というふうに考えております。

○足立委員 今御答弁いただいたのは、土木構造物についての技術基準だと思いますが、私が申し上げているのは、建設残土を置いておくときですね。ごみではないです。廃棄物ではないわけです。構造物をつくっているわけじゃないんです。
 発生した建設残土を次に何か活用することがあるのかないのかわかりませんが、いろいろなケースがありますが、それを置いておくときの技術基準がないからこうなっているわけです。その法令、規範がないから、他の法律を援用しているだけなんです。そこに規範は要るんじゃないですかと言っているんですけれども。

○滝口政府参考人 御指摘のように、先ほど来御紹介を申し上げております多くの法律というのは、建設残土自体の盛り土について規制をするものではないというのは事実でございます。一方で、それぞれの法律が何らかの目的を持っておりまして、その保護すべき空間において建設残土の盛り土のような行為が行われる場合には、届け出あるいは許可の対象としているということでございます。
 当然のことながら、そうしたものが崩落した場合には、その法律によって守ろうと思っているある目的、価値、実現しようと思っているもの、これが損なわれるということでございますので、それぞれの法律に従ってどういったような行為が規制されるのかというのは、それぞれの法律に従って考えられるべき問題だろうと思います。
 しかしながら、いずれにしても、人命を失うというようなこと、あるいは財産を失うということは、どういった法律でも、それは予定をしていない制限すべき行為だというふうに考えているのではないかと思っております。
 このあたりがどういったような技術基準になっているのか、こういったことについても私どもは考え方を把握して、どういった考え方を私どもは持つべきなのかということについて検討を進めてまいりたいと思っております。

○足立委員 時間が参りましたので終わりますが、今おっしゃったのは、既存の法令です。当然、既存の法令の統一性の話もありますが、白地もあります。私は、必ず自分の任期中に、私一人では何もできませんが、何らかの規範をつくっていく、技術基準もそうだし、罰則もそうだし、そのためにしっかり力を尽くしてまいりたいと思いますので、委員各位におかれましては、また引き続き御指導をいただければと思います。よろしくお願いします。
 ありがとうございます。