189-衆-国土交通委員会-7号 平成27年05月08日

○今村委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 維新の党の足立康史でございます。
 きょうは、大臣初め政府の皆様に加えて、東洋ゴムの社長初め関係者の方、それから学識経験者の方々にもおいでをいただいております。そういう意味では、産官学と三者がそろい踏みでお出ましをいただいているということだと思いますが、そういう観点から、今回の問題が、これは構造的な問題だ、私はこう思っているわけであります。
 ちょっとこれは通告にないかもしれませんが、差し支えなければ三者から、まず東洋ゴムの山本社長、それから、学識の参考人の方はもし御希望があれば、それから最後に大臣にも。
 要は、この問題は東洋ゴムの問題なのか。そうであれば、東洋ゴムにしっかり指導していけばいいわけです。これは被害に遭われている方にとっては大変な問題でありますが、この問題は、少なくとも東洋ゴム一社をとっても二度目の改ざんである、不正である。これはもう会社の文化である、会社の問題である、そういう見方もあるかもしれません。きょうは比較的そういう観点からの質問が多かったわけですが、私は、これは構造的問題じゃないか、こう思っています。
 東洋ゴムさん、山本社長に伺うのもなんですが、まず、山本社長、これは俺たちの問題だ、東洋ゴムの問題なんだということか。いや、実はそうじゃないと思っているんだと、言いにくいかもしれませんが。
 一つだけ山本社長に、御参考に。
 十九年に断熱材の問題がありました。当時、全ての防耐火関連の認定製品について国交省が実態調査をされたんですね。一万三千九百六十五の認定件数に対して、検査をしたら不正が四十五見つかった、会社は二十一社見つかった、こういうことが当時あったわけでありまして、私はそういう観点からも構造的問題だと思っていますが、これは、山本社長、いかがでございますか。

○山本参考人 今回、私どもが起こしました不祥事は、本来守らなければならないルールを守っていない、それから、守っていないことを監視できるはずのシステムがきちんと機能していなかったということで、全く私どもの問題です。
 企業体質という厳しい御指摘ですけれども、こうして問題を繰り返しておる以上、そこは素直に反省して、今後、企業風土、企業体質を改善して、新しい会社に生まれ変わっていきたいというふうに考えております。

○足立委員 では、参考人の皆様、もし可能であれば、今申し上げた、これは東洋ゴムの問題なのか、あるいはもう少し広がりのある構造的問題なのか、もし御所見があられる方がいらっしゃったら、手を挙げにくいですか、よろしくお願いします。

○高山参考人 また私の個人的な見解ですけれども、先ほども申し上げましたが、もちろん、東洋ゴムさんの会社的というか組織的な問題だとは、それが第一義的な問題だと思いますけれども、大臣認定制度、そういったものについてもやはり問題があるんじゃないかというふうに思っております。
 ここら辺は第三者委員会の方で見直しが図られるということですが、それも、私個人としましては、やはり全面的な見直しが必要ではないかなというふうに考えております。
 以上です。

○足立委員 ほかはよろしいですね。ありがとうございます。
 今、高山先生からお言葉を頂戴しましたが、私は、まさにこれを奇貨として、契機として抜本的な対策を国交省としてもとっていくべきだと思います。
 大臣、これは通告はありませんが、先ほどもおっしゃった、第三者委員会ですか、検討はされているということですが、これは私が構造と申し上げました。この世界、いわゆる産官学、三者で回っているところもありますので、これは構造問題ではないかという私の問いに対して、もし御所見がありましたら御教示ください。

○太田国務大臣 構造的という言葉の内容が一体どうあるかということだと思います。
 今回の事案は、東洋ゴム工業の問題、そして東洋ゴム工業の社内の構造的問題にかかわる問題であるということが第一義的に私が感じていることです。
 日本の社会、あるいは日本の企業全体の構造的問題かというと、逆に、日本は、品質管理ということにおいては物すごい努力をし、そして人員をそこに投入し、そして企業のお金も投入して、技術開発をし、そして品質管理をするということからいきますと、東洋ゴム工業の今回の事案というものは日本の企業全体にかかわる構造的問題ではない、私はこのように思います。
 そして、国交省として今回の問題にかかわることは、そのチェックの体制というようなことの、それに付随するチェック体制の問題というものをどう考えるかということについては、ここはしっかり考えて、見直すべきものは見直していかなくてはならない。大臣認定を初めとするそうしたことについては、これを全体にかかわる、構造というかどうかわかりませんが、問題としては対処をしていかなくてはならない、このように判断しています。

○足立委員 ありがとうございます。
 おっしゃるとおりで、私も同感でありまして、日本企業のある種優秀さ、この点に関する卓越した取り組み、これは、歴史を振り返る、過去を振り返るまでもなく、皆が認めているところだと思います。
 ただ、今ここに来てこういうことが余り出てくると、大分年をとってというか、年がたって、そうした企業の体質も劣化をしてきている部分が一部あるのかなということで心配になりますし、特に、今大臣がおっしゃった国交省の所管分野、あるいは今回の件でいえば建築基準法周りの話についても、総合的に大臣の方でリーダーシップをとっていただいてしっかり対策をとっていただきたいと思います。
 先ほど私が若干御紹介をした防耐火認定に関するサンプル調査ということをやってこられているわけでありますが、これはきのういただいたので、十分にきのうの時点ではやりとりできませんでしたが、十九年に全数調査というか、要すれば実態調査をされています、自己申告だそうでありますが。その後、一年置いて、平成二十一年からサンプル調査をされています。
 これは、局長、解釈をちょっと教えてほしいんですが、二十一年は、サンプルが七十三なんですね。そのうち、不正件数は三十三なんです。これはどういうサンプリングなんですか。その後、不合格または認定不適合の会社が、二十一年から二十五年にかけて減っていきます。これは、ちゃんとこの数字に沿って実態が改善されているのか、サンプリングのミスか、あるいはサンプリングが偏っているのか、どうですか。

○橋本政府参考人 御指摘の資料について御説明申し上げます。
 まず、平成十九年は、一万三千九百六十五の認定件数全てについて、各社に自主的に申告をしていただいた結果、四十五件二十一社から不正がありますという申告があったというものでございます。
 これを踏まえまして、国土交通省では、社会資本整備審議会の下に委員会を設けまして、防耐火の試験の不正受験に関する対策を策定いたしました。
 それは、一つは試験体の不正をいかになくするかということで、もう一つがサンプル調査でございまして、サンプル調査は、防耐火に関する会社、製品、全く無作為抽出で、年間七十件ぐらい抜いて、第三者機関で実際に燃やしてみるということをしました。
 その結果、平成二十一年度は、七十三件抜いたところ、三十三件で何らかの不適合が見つかったということでございますが、その後、二十二年以降だんだん減ってきまして、平成二十五年は不正件数ゼロになりました。
 これは、関連する業界の中で、ある意味緊張感が出て不正が減っていったということで、サンプル調査の効果があらわれたものだというふうに認識をしております。

○足立委員 このデータだけで、今局長がおっしゃったことは私もここで検証できませんが、ただ、全数調査をしたときの不正件数四十五件、一万四千弱の中で四十五件、それに対して、二十一年、二年後に七十三を抽出したら、そのうち半分近くがアウトだった。非常に不思議な数字。
 全数調査したときは、これは全数とはいえ自主申告でありますから、そういうところが反映しているのかもしれませんが、相当広がりのあるテーマであり、問題であり、今いみじくも局長がおっしゃったように、毎年調査されるものだから、もう関係者はびっくりしちゃって、緊張感が出て減っていったということかもしれませんが、それが行われるのと並行して、実はこの耐震の分野では全く同じ会社で全く同じ不正が行われていたということで、私は、これは先ほど申し上げた構造的側面が非常に大きい、こう思うわけであります。
 私、若干、二、三分いただいて、ちょっと地元の話をしたいんですけれども、これは、一週間前に国交省から、五十五件以外のもので物件の名前が公表されたものを配付いただいていまして、大変びっくりしたんですが、大阪市の中央公会堂、これも性能を有していない、こういうことでありまして、注意書きのところに、中央公会堂は重要文化財に指定されているため建築基準法の適用対象外である、こう書いてある。その辺はよくわかりませんが、これは安全なんでしょうか、中央公会堂。

○橋本政府参考人 文化財につきましては、建築基準法でそもそも最初に対象外にしておりますので、そういう注釈をつけたものでございます。
 ただ、安全であるかどうかにつきましては、調査をする必要があるというふうに考えております。

○足立委員 まだ安全性確認中だということだと思いますが、大変重要な建物でもありますし、我々もそうですけれども、大変不特定多数というか、市民の方々、府民の方々、あるいは、大きな会場ですから、関西じゅうから人が集まってくる建物ですから、ぜひ速やかに状況確認をいただきたいと思います。
 もう一つ、ちょっと地元の話で、これは参考人の皆様、あるいは東洋ゴムの皆さん、申しわけありませんが、きょうお越しの北村先生、高山先生は、先ほどから御意見を賜っていて、さすが学識経験者でいらっしゃると感服をしているわけであります。
 地元大阪出身の河田恵昭先生という防災の、きょうは松本政務官においでいただいていますが、これは防災一般ということで、防災担当の政務官ということで、東京で活動されていると思いますが、東京都内選出の松本政務官にお出ましをいただいています。
 この河田恵昭先生というのは、内閣府なんかでは大変有名な方で、私ら、太田大臣も、御同期ではない、ちょっとずれていますかね、ほぼ同じ世代だと思うんですが、同窓の先生で、私も大変尊敬をしているんです。
 大阪の防災、実は、大阪は今、行政の仕組みが変わるか変わらないかという大変なときにあるわけですが、この河田先生が、政令市をやめて東京と同じ都制度、特別区制度、都区制度に変えると防災上問題があるんだというような発言をされています。藤井先生と一緒に。みんな同窓なんですけれども。
 橋下代表はそれに対して、いや違う、大阪の防災を強化するためにも大阪都構想が必要なんだ、こういうふうに反論をし、そして、今まで大阪市内は二十四の行政区がありましたから、行政区ごとの住民向けの防災対策は貧弱というか、なかった、ないに等しかった、それに対して、これから特別区になれば、しっかりと湾岸区という形で防災対策をしっかりやっていくんだ、こういうことを表明されています。
 要は、大規模な防災対策は大阪都庁がやるんだ、名前が変わればね。(発言する者あり)こういうのに反応するなと秘書から言われていますのでやめておきますが、都制度にちょっといろいろ不規則発言があるので、一応誤解のないように言っておきますが、大阪府の名前は、大都市法、自民党さんが提出をされた、公明党さんも提出をされたその大都市法で、五月十七日の住民投票でこれを決すれば都とみなすと書いてあるんです。要は、行政の機能上は都政をしくんです。(発言する者あり)
 委員長、ちょっと静かにさせてもらえませんか。

○今村委員長 続けてください。

○足立委員 それに対して、安倍総理初め今の政権の方々、政権に入っていらっしゃらない方はわかりませんが、政権に入っていらっしゃる方々は、これは住民が決めれば、それに必要な関連する法整備は粛々と、しっかりとやっていく、こう答弁していただいているので、何ら問題ないわけですが、ちょっと寄り道をしました。
 政務官、橋下市長は、大規模な防災対策は大阪都庁で行うと。それから湾岸区は五区つくります。特別区です。東京にいらっしゃる松本政務官はよくおわかりだと思います。松本政務官は東京の区部じゃないと思いますが、湾岸区は基礎自治体としての防災対策に専念するのであると。これは橋下さんですよ。
 その発言を取り上げて、産経新聞が、湾岸区の防災対策について、大阪都構想でも行えると報道したんです。それに対して橋下さんは、いや違う、今の政令市の体制よりも強化されるんだと……

○今村委員長 足立君、本題に入ってください。質問してください。

○足立委員 基本方針、大規模対策は大阪都庁が行う、湾岸区は基礎自治体としてより丁寧な対策を講じることができる、こう言っているわけです。
 政務官、都区制度が政令市制度よりも防災上何か問題がある、そういう事実があるのであれば、ちゃんと国民に言っておいた方がいいし、もし河田先生が今おっしゃっていることが間違いであれば、やはり間違いだとはっきり言っておいてもらった方がいいと思うんですね。ちょっとお願いします。

○松本大臣政務官 河田教授の発言の真意につきまして私たちは承知をしておりませんので、それについてのコメントはなかなか……(足立委員「通告しているじゃない、通告を」と呼ぶ)発言の真意は私たちはわかりませんので、ぜひ、それは直接、河田教授に聞いていただきたいと思いますが、一般論といたしまして、切迫性が指摘されております南海トラフ地震を初めとした大規模地震対策は喫緊の課題でありますから、国、地方自治体、地域住民の方々など、関係者全てが連携して災害に備えることが重要であります。
 府市制度や都区制度といった制度にかかわることなく、防災対策は地方自治体においてしっかりと取り組んでいただかなければならない問題であると考えております。

○足立委員 松本政務官、今、東京都の防災は何か問題ありますか。

○松本大臣政務官 東京都の方で対応していただいていることでありますけれども、しっかりと取り組んでいただいていると考えております。

○足立委員 委員長、若干の時間はいただきましたが、不規則発言もありましたので若干長くなりましたが、以上、都区制度、東京都の制度あるいは特別区の制度に防災上何ら問題ないということが確認できました。
 なぜ、今こういう話をするかというと、結局、先ほども申し上げたように、きょうお越しの有識者の先生方は、先ほどから伺っているように、高山先生、北村先生、御見識はよくわかってきました。一方で、この分野は、東洋ゴムのような会社、それから役所、何かいかがわしい話をするつもりはありませんが、実態として、会社、産業界と役所とそして学界が連携をしながらやっている分野ですので、私は、あえて、学者を装って政治的活動をする部分について紹介をした、言及をさせていただいたということであります。
 さて、東洋ゴムの問題でありますが、経緯をきょうずっと拝見していて、去年の建築基準法改正で、建築材料について立ち入り権限とか罰則の強化、こういうのがなされていますが、あたかも、東洋ゴムの問題が先にあって去年の法改正があったなら非常によくわかるわけですが、ちょうど現場で起こっている事実と立法が対応しているわけですね。
 私、去年は国土交通委員会におりませんでしたので恐縮ですが、去年の建築基準法の当該部分、該当する当該部分についての改正の提案理由、立法事実は何ですか。

○橋本政府参考人 お答え申し上げます。
 当該部分、建築材料の製造者等に対する報告徴収、立入検査の規定の部分でございますが、これは、平成十八年六月に発生をいたしました港区竹芝のエレベーター事故に関しまして、エレベーターの製造メーカーに対し関連資料の提出を求めましたが、拒否され、報告を得ることができず、原因究明に支障を来したということを背景として、違反事実を確認し、同様の不正な製品が用いられている建築物を把握して迅速な違反是正を行うために、製造者等の工場への立入検査、製造者等に出荷先を報告させることを定めたものでございます。

○足立委員 ありがとうございます。
 局長、もう一つ確認させてください。
 一連の御報告で、国交省が東洋ゴムの今回の事案を最初に知ったのはことしの二月九日ですか。それ以前は一切、いわゆる国土交通省という役所は知らなかったということを確認させてください。

○橋本政府参考人 事案が発覚後、当時いた職員にいろいろヒアリング等もいたしましたが、一切誰も知っておりませんでした。

○足立委員 ヒアリングをされたのは、国交省の中の職員だけですか。
 建築基準法というのは国交省で閉じているわけではありませんね。さまざまな行政庁が実際にやっていらっしゃるわけであります。そういうところには、例えば、この東洋ゴムの関係の物件を監督している行政庁、そういうところは知っていたが、国交省までは上がってきていなかったというような可能性、これはありますか。ないと言えますか。

○橋本政府参考人 全ての特定行政庁に照会をしたわけではございませんけれども、今回の場合は、構造計算等に用いるデータは全て整合性がとれていて、そのもとになるデータが改ざんされていたということでございますので、恐らく特定行政庁等も今回の件は見抜けなかったというふうに推測をいたします。

○足立委員 はい、よくわかりました。
 次に、こういう偽装の話ですと、よく出てくるのは姉歯の話であります。
 姉歯のときは、何か公的な支援、特に税金の投入はなかったという理解でよろしいでしょうか。

○橋本政府参考人 御指摘の構造計算書偽装問題、いわゆる姉歯事件でございますけれども、このときには、震度五強で倒壊するおそれのある危険な状態の分譲マンションが生じましたことから、居住者等の安全の確保と居住の安定の確保を最重要の課題として、危険状態の解消は極めて緊急性、公益性が高いという判断をいたしました。
 しかしながら、当時、分譲マンションの売り主である建築主に瑕疵担保責任があるにもかかわらず、その責任が果たせる見通しがなかったということで、国としてこの状況を看過することができないという判断で、売り主である建築主への徹底的な責任追及を行うということを前提に、相談窓口の設置、あるいは仮住居の費用、それから物件の建てかえ費用に対する補助金を国庫からも支出しております。

○足立委員 報道でも知られているところでありますが、国庫から補助を出したという御紹介がありました。
 大臣、今回は技術的支援はする、こういうのは既に表明されていると思いますが、これは当然だと思います。そういう公的な、税から支援を投入するお考えが、用意があるかどうか。

○太田国務大臣 今回の事案につきましては、不正な免震材料を出荷した東洋ゴム工業が、交換等に要する費用の負担や関連する損失の補償について責任を持って対応することを表明しています。同社は、近々、交換等の費用負担、関連する損失の補償の範囲や支払い方法を全ての建築主等に明示するとの方針だと聞いているところです。
 これを踏まえて、国交省としては、公的な財政的支援を行うことは現時点では考えておりません。

○足立委員 現時点では考えておらないという御答弁でありますが、きょうも委員の方々からあったように、これは関係者にとっては大変重たい事態が起こっているわけでありまして、先ほど局長の方からも、瑕疵担保責任の履行というか、そういうことも言及がありました。
 今は東洋ゴムさんが頑張るよとおっしゃっているわけでありますが、将来、仮にこれがどう展開するか、局長、これはまだわかりませんね。将来ずっと展開していったときに、今さっきおっしゃった先ほどの姉歯の件は個別論です。
 一般化して言うと、国交省という、今の政権は、政府は、どういう要件を満たすと税金を投入するお考えなんですか。大臣でも局長でも。

○橋本政府参考人 類似の案件は、恐らく構造計算書偽装問題以外にないと思います。
 先ほども申し上げましたとおり、まず、危険状態の解消が極めて緊急の課題である。当時は、震度五強でも倒壊するおそれがある危険なマンションというのが複数あったわけでございます。こういう危険な状態があること。
 それから、本来責任を果たすべき、姉歯事件のときは建築主でございますけれども、その建築主が瑕疵担保責任を果たせる見通しがないということで、早急に対応する必要があるという前提で、かつ、建築主、本来負担すべき者にでき得る限りの責任追及をするということを前提に支援を行うというのが前回の事例でございます。

○足立委員 ありがとうございます。よくわかりました。
 これは、今回の件がこれからどういうふうに推移していくか見守る必要がありますが、少なくとも、まだ安全かどうかわからない。例えば、先ほどありました、御紹介をしました、公共施設ですから名前が公表されているわけですが、大阪の公会堂はまだ安全かどうかわからないと。
 繰り返しになりますが、もし、今局長がおっしゃったような状況というものが、姉歯以外でも、今回の件でも、あるいは第三の事件でも仮にあれば、これは税の投入の検討の余地は一応あるということでしょうか、大臣。

○橋本政府参考人 申しわけございません。具体的な事案に即して非常に高度な判断を必要とする事項だと思いますが、現段階で具体的なことはちょっと申し上げられません。

○足立委員 これは予算のことなので、財務省と相談せなあかんのでしょうが、しかし、これは私、建築基準法の分野について、やはり規範、ルール、これは先ほど申し上げた産官学が、しっかりとこれからこの分野の信頼を取り戻していっていただくためには、やはり恣意的な行政ではいかぬわけでありまして、しっかりその辺の、どういうときに税が入るのか。
 それからもう一つは、今回の件でも、名前が今公表されているものとされていないものがあります。例えば五十五件について最初名前を公表したときも、私のところはお願いだから名前を公表しないでといった病院はしていないとか、そういうのがあるそうであります。
 これは、物件名の公表というのは、私は大変大きな問題だと思います。特に、建築基準法の分野は異なる法益がいろいろかかわってきますね。例えば財産権を保護するということからいえば、要すれば、そういう問題があるということを言われるとマンションの価値が下がる、物件の価値が下がるわけですね。一方で、それを隠しておくと、倒壊すると隣の人も被害をこうむるわけでありまして、安全の問題。建築基準法の目的規定を見ると、そういうさまざまな法益を含んでいる大変高度な法律だと思います。
 そういう意味で、安全の問題と財産権の保護、その他いろいろなそういう問題について考えたときに、一体、物件名の公表というのはどういうルールで、規範で今行われているのか。私、この一連の話を伺ってよくわかりませんでした。これは大臣にお答えいただけますでしょうか。

○太田国務大臣 情報開示の方針についてでありますが、一つは、不特定多数の者が利用する庁舎、公立病院等については、その公共性に鑑みて公表することとしている。二つ目に、民間の病院、ホテルにつきましては、所有者の同意が得られ次第、速やかに公表するということ。そして一方、利用者が特定の者に限られるマンション、倉庫、工場、オフィス等については、構造安全性の検証の結果、危険であることが判明した場合は速やかに公表することとしている、こういうことでございます。
 危険性が明らかでない段階で情報開示をしますと、資産価値が損なわれるおそれがあるため配慮が必要だ、このような考え方で今公表しているということでございます。

○足立委員 ありがとうございます。
 これは、大臣が今整理をしておっしゃった、ある種のルール、規範だと思っていまして、よくまた議事録をそしゃくしながら深めていきたいと思います。
 もう一つ、先ほども、同僚の今井委員初め、賠償の話がちょっと出ましたが、これは国が訴えられるケースも幾つかあるようですね。二十三年から二十五年にかけて三件、居住者あるいは建築主から国賠法訴訟が提起をされ、指定検査機関に対する監督権限の不行使の可能性が問われているわけですが、結果的には、役所の、行政の監督権限の不行使の違法性についてはないということで結審をしているようでありますが、一方で、行政庁が違反是正命令をした建築物件数は数百件から最近は数十件ということが毎年、これは是正命令ですから、要はもう行政指導では言うことを聞いてくれないというケースが毎年何十件とあるんですね。
 したがって、そういう物件名の公表についての先ほど大臣が御紹介くださったルールもそうですが、あるいはさっきの公的な支援もそうですが、要すれば、今回もたくさんの方が苦しんでいらっしゃる、被害者がいらっしゃいます。これは、是正命令をした件数が何十件と毎年あるんですよ。すると、是正命令までいっているということは、まだ被害者は救済されていないんですね。
 では、困り果てた方々が、これはどういう方かわかりませんが、国を訴えると、司法府が、裁判所が、法律上これは国交省を責めるのはもう無理だ、こうなっているわけでありまして、行くところがないわけですね。私は、これは場合によっては法律の不備じゃないかなと。要は、これは消費者特ではありませんが、消費者保護という観点からいえば、救済し切れていないことがどうも見てとれるわけであります。
 いずれにせよ、公表とか税の投入とか、いろいろきょうは取り上げましたが、何か建築基準法周りで、先ほど大臣は一定の検討はしていくんだということでおっしゃっていますが、私は、今申し上げたように、今つぶさに是正命令の状況それから裁判の状況を見ると、どうも法律上まだできることが、しなければいけないことが、特に消費者保護の観点からあるのではないかと思いますが、大臣、どうでしょう。ちょっと通告していませんね。局長でもいいですけれども。

○橋本政府参考人 まず、賠償の話をちょっと先にさせていただきたいと思います。(足立委員「短目でいいです」と呼ぶ)はい。
 建築確認でも、建築主事が本来払うべき注意をもって書類を確認せずに漫然として不適合の建築物ができた場合には、これは当然国家賠償法の適用があるとする判例もございます。決して、基準法だから全て抜けているということはないと思います。
 なお、今回の不正案件に関しましては、国としても、大臣認定制度ほか、見直すべきところはあろうと思いますので、今後、我々としても、第三者委員会に意見を聞きながら、しっかり見直してまいります。

○足立委員 今ずっと私が申し上げてきた点について、参考人の皆さん、特に北村先生、高山先生、今私は、もちろん大臣認定制度ということもありますが、大臣認定制度を中心とするこの建築基準の世界、これは法律の整備も含めてやるべきことがあるんじゃないか、こう申し上げているわけですが、もしその点御見識がおありでしたら御紹介をいただければと思います。簡潔で結構ですけれども。なければいいですよ。
 控え目な先生方で、河田先生もぜひ控え目にやっていただきたいと思うんですが。
 あと一分か二分か、あと一点だけ、耐用年数なんですね。
 先ほどもあったように、免震ゴムというのは、これは法定耐用年数が六十年か何かかもしれませんが、一方で、耐久性、この免震ゴムというのは何年ぐらいもつものなんですか、一般的には。

○橋本政府参考人 免震ゴムにつきましては、加熱を行うことで経年劣化のいわゆる促進試験というのをやっておりまして、六十年以上の耐久性、耐用年数が確認されております。
 ちなみに、オーストラリアでは、百年前の橋に設置された免震ゴムが現在も全く問題なく使用されているという事例もございます。

○足立委員 わかりました。ありがとうございました。
 私も国土交通委員会でこうして質問させていただくのは今国会が初めてでありますが、きょうるる申し上げた問題、きょうは参考人の皆様にもおいでをいただいて、大変貴重な機会をいただきまして、御礼を申し上げたいと思います。また引き続き国交委で取り上げて、深めてまいりたいと思います。
 ありがとうございました。

 

 

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