193-衆-本会議-6号 平成29年02月16日

○副議長(川端達夫君) 足立康史君。
    〔足立康史君登壇〕

○足立康史君 日本維新の会の足立康史です。
 私は、党を代表して、ただいま議題となりました二法案について質問します。(拍手)
 私たち日本維新の会は、東京一極集中の是正を党の綱領に掲げる地方分権政党であります。地方の衰退という国民の不安を解消し、国を発展させていくためには、首都機能を担うことのできる大阪都をつくり、大阪を副首都とすることで東京一極集中を打破する、さらには二極から多極へと地方の自立した発展を促す、そうした分権型の国づくりを目指してまいります。
 ところが、安倍政権の地方創生は、残念ながらかけ声倒れ。福島の復興と沖縄の基地問題を混乱させた前政権の失政よりはましではありますが、二〇二〇年に地方と東京圏との転出入の均衡を図るという安倍政権の目標は、残念ながら絵に描いた餅。東京圏への転入超過は、依然として年間十二万人近くに及んでいます。
 安倍政権は、本当に、東京一極集中を是正する意思をお持ちなのでしょうか。お持ちであれば、それをどのような方策で実現しようとしているのでしょうか。山本担当大臣に伺います。
 初代の地方創生相、石破大臣の肝いりで成立したまち・ひと・しごと創生法に基づく五カ年計画は、本年中にも折り返し点を迎えます。高市大臣も、地方財政計画において、まち・ひと・しごと創生事業費を引き続き一兆円確保すると胸を張っておられますが、しょせんは一般財源であります。仮に、まち・ひと・しごと創生事業費の確保が自治体の予算配分に影響を与えたという事実があるのであれば、具体的にお示しください。
 私たちは、地方の自立した発展を実現するためには税源と権限の大胆な再配分が不可欠であると考えていますが、東京一極集中を是正するための安倍政権の取り組みは、地域再生法に基づく地方拠点強化税制など、余りに小粒であります。ちなみに、当該税制が本社機能の地方移転に影響を与えたという事実はあるのでしょうか。
 そもそも、私たちは、近畿圏や中部圏の中心部が支援対象から外れていることに異論を唱えてまいりましたが、まずは、地方拠点強化税制の成果について御答弁ください。
 総務省は、規制についても自治体の手足を縛り過ぎです。
 吉村洋文市長率いる大阪市は、市営地下鉄の民営化に取り組んでいますが、昨年の予算委員会でも指摘したように、いわゆる公の施設の民営化に係る地方自治法の不合理な規定が障害となって、膠着を余儀なくされています。
 東京メトロは国会の過半数で民営化されたにもかかわらず、市営地下鉄を大阪市議会の過半数で民営化できないのは、余りに理不尽ではないでしょうか。総務大臣の見解を伺います。
 大阪市議会においては、そうした不合理な法令を盾に、地下鉄民営化の基本方針に賛成しておきながら、条例案の採決には時期尚早と批判をし、大阪都構想の取り扱い次第では条例案に反対する可能性があると示唆をしている会派もあります。
 地域活性化に資する民営化への取り組みを妨害するすべを少数会派に与えている地方自治法の不合理な規定は、早晩見直すべきであると改めて訴えておきたいと存じます。
 これまで、橋下・松井改革の意義を認めようとせず、あろうことか、大阪府が起債許可団体に転落したのは橋下・松井府政のためであるとのデマさえ吹聴されてきました。
 そこで、最後に、大阪府の財政について確認的に伺います。
 第一に、太田房江府政では増加を続けていた大阪府の借金が橋下・松井府政で減少に転じたこと、第二に、太田府政では、資金不足を補うために減債基金の流用が拡大し五千二百億円に上ったこと、さらには橋下・松井府政がそれを再建しつつあること、第三に、大阪府が起債許可団体に転落したのは、橋下・松井府政の結果ではなく、それ以前の放漫財政の結果であること、以上三点について総務大臣の明快な答弁を求め、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣高市早苗君登壇〕

○国務大臣(高市早苗君) 足立議員から私には、まず、まち・ひと・しごと創生事業費についてお尋ねがありました。
 地方創生については、地方団体が地域の実情に応じて、自主性、主体性を最大限発揮して取り組めるようにすることが重要でございます。このため、地方財政計画にまち・ひと・しごと創生事業費を一兆円計上し、地方団体の財源を確保しています。
 地方交付税は使途の制限のない一般財源であることから、具体的にどのように活用するかは各地方団体が自主的に判断するものでございますが、この財源を活用して、今後とも、地方創生の取り組みが進められていくことを期待しております。
 次に、地方自治法の公の施設の廃止の規定についてお尋ねがありました。
 公の施設のうち条例で定める特に重要な公の施設を廃止する場合は、住民に広く平等に与えられるべき施設の利用に対する重大な制限となることから、住民の代表である地方議会において、出席議員の三分の二以上の特別多数議決を必要としています。
 そして、どの施設を特に重要な公の施設とするかは、地域の実情に応じて各地方団体の判断に委ねられています。
 地方自治法の規定は、住民の利用権を尊重する観点から、特別多数議決という議会の幅広い同意を求める選択肢を提供しているものであり、理不尽であるとの指摘は当たらないと考えております。
 最後に、大阪府の財政状況についてお尋ねがございました。
 まず、地方債については、新規発行額は、普通会計ベース、臨時財政対策債除きで見ると、平成十二年度から十九年度までの間の一年度当たりの平均額が二千百七十四億円だったのに対し、平成二十年度から二十七年度までの間は千二百三十六億円と減少しています。
 また、残高を平成十二年度以降について、同じく普通会計ベース、臨時財政対策債除きで見ると、平成十四年度まで増加し、その後、平成二十年度まで減少して、平成二十一年度に一旦増加した後、平成二十二年度以降は再び減少しています。
 また、財源不足を補うための減債基金の取り崩しは、平成十三年度から十九年度までの間に合計で五千二百二億円が行われていましたが、平成二十年度以降は取り崩しは行われず、平成二十一年度以降は積み立てが進められているという状況にあります。
 そして、起債許可団体となるか否かは、実質公債費比率に基づき判断されます。実質公債費比率は、当該年度に支払う元利償還金を初め、普通交付税の基準財政需要額に算入される元利償還金や標準財政規模などのさまざまな数値を用いて算定するものですが、大阪府においては、過去に発行された地方債によって後年度の元利償還金が増加したことが比率の上昇の要因の一つとなっているものと認識をしています。(拍手)
    〔国務大臣山本幸三君登壇〕

○国務大臣(山本幸三君) 東京一極集中を是正する意思とその方策についてお尋ねがありました。
 東京一極集中については、二〇一二年以降四年連続で転入超過数が増加し、二〇一五年に約十二万人の転入超過となっていました。二〇一六年には五年ぶりに若干減少しましたが、一極集中の傾向は続いていると承知しております。
 このように厳しい状況が続いていますが、国としては、東京圏と地方との転出、転入の均衡という目標の実現を目指して取り組みを進めてまいります。
 地方から東京圏への人口流出に歯どめをかけ、東京一極集中を是正するためには、地方の仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立し、地方の平均所得の向上を実現することが重要であります。
 このため、国としては、企業の本社機能移転税制の拡充、政府関係機関の地方移転、プロフェッショナル人材の地方での活用促進、若者の地元就職時の奨学金の返還免除、生涯活躍のまちの実現、地方創生インターンシップ事業等、多岐にわたる施策を推進するとともに、新たに創設した地方創生推進交付金や各府省庁の地方創生関連予算等を通じて、意欲と熱意のある地方公共団体の取り組みを積極的に支援してまいりました。
 さらに、今後は、空き店舗など遊休資産の活用や地域経済を牽引する事業への支援のほか、地方大学の振興、地方における若者雇用、東京における大学の新増設の抑制等についての総合的な対策の検討等を推進することにより、東京一極集中是正に向けた取り組みをより一層強化してまいります。
 次に、地方拠点強化税制の成果についてお尋ねがありました。
 地方創生のためには、地方において急速に進みつつある人口減少に歯どめをかけ、全国津々浦々に安定した良質な雇用を確保することが重要と認識しております。
 このため、平成二十七年の通常国会で成立した改正地域再生法において、地方において本社機能を新増設する事業者に対し、設備投資や雇用促進のための減税措置を講じる地方拠点強化税制を創設しました。さらに、今年度からは、地方において雇用者を増加させるインセンティブを強化したところであります。
 地方拠点強化税制については、平成二十七年八月の施行後、これまでに四十四道府県の企業の地方拠点強化に関する地域再生計画を認定しました。これらの地域再生計画においては、合計千四百三件の事業により、一万一千五百六十人の雇用創出が目標値として掲げられています。この地域再生計画に基づき、ことしの一月末までに百三十三件の事業者の計画が道府県において認定されており、この中で六千八百二十三人の雇用創出が計画されています。
 このように、各地域において、企業の地方移転や地方拠点の拡充に向けた具体的な取り組みが動き始めていると承知しています。
 さらに、東京一極集中の是正に向けた取り組みをさらに強化するために、昨年十二月に閣議決定された平成二十九年度税制改正大綱において、地方拠点強化税制に関する拡充措置が盛り込まれました。引き続き、地方創生の実現に向けて、企業の地方拠点強化に係る施策に取り組んでまいります。(拍手)