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あだち康史
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衆議院議員
Profile
衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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厚生労働委員会

足立 康史

○西川(京)委員長代理 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。  連日質問をさせていただけることを感謝申し上げます。  きょう、私は、いただいた時間、基本的には医療の問題、これまでの委員会でも何度も取り上げてきておりますが、やはり厚生労働分野の最大の問題の一つが、医療制度改革、医療保険の問題、提供体制の問題だと思っていますので、きょうはその話をいたしますが、冒頭、若干、二、三分いただいて。  今、ずっとまた拝見をしていると、雇用の問題がずっと議論、これは質問じゃないですけれども、いわゆる解雇の議論がいろいろな場で今なされていることについて、民主党さんあるいは共産党さんからいろいろ話が出ていますが、私は伺っていて、何かやはり、こういう議論を余り続けていても、またいつものことですけれども、余り生産的じゃないよなと。  厚生労働省の方も、田村大臣は判例法理のことも全てお含みおきをというか、おわかりをいただいて御答弁されているのはよくわかるんですが、少なくとも、今までの雇用の制度は、配転に優しく、解雇に厳しい。  メンバーシップ型という言葉が最近はやっていますけれども、もし、今の、これまでの、かつての日本の雇用の仕組み、システムがジョブ型というよりはメンバーシップ型であったということで整理すれば、それは、解雇は比較的難しいけれども配転は容易である。確かにそうですね、我々役所でもそうです。どこかに行けと言われたら、すぐ転居を余儀なくされる。それは従わないといけないんですね。そういう判例法理だったわけです。  ところが、これからの経済の構造あるいは産業あるいは社会の変化、そういうのを踏まえると、その配転と解雇のバランスをもう少し変えていくような議論が必要だし、実際、先ほども共産党の高橋委員から御紹介があったように、判例法理は既に、経済実態、社会の実態を踏まえて変化をしてきているわけですから、その判例法理の後をお役所がついていくのか、あるいは判例法理を踏まえながら必要な環境整備を行っていくのかということであると私は思っています。  そういった意味で、余りああいう攻撃に対してひるまず、ひるんでいらっしゃいませんけれども、田村大臣は正面から受けとめていらっしゃると思いますが、予算委員会でも安倍総理に向けてそういう議論もなされるわけですから、やはりもっとわかりやすく、一体政府が何を考えていて、何をやりたいのかというのをもうちょっとうまく説明できるんじゃないかなと、私なんかは、野党でございますが、はたで見ていて、いつも思っているところでございます。  例えば、解雇の金銭解決、これは予算委員会でも安倍総理が相当議論を吹っかけられましたけれども、金銭解決は私はやるべきだと思います。  金銭解決は、何か、共産党さんあるいは民主党さんの一部の御議論を聞いていると、あれは解雇をしやすくするんだと言うけれども、違いますよね。金銭解決というのは、解雇紛争に巻き込まれた労働者の方が解雇無効判決をかち取った、その先の選択肢をふやすんですよね。  そうやってはっきりと言えば、それは決して、金銭解決というものの本当のやりたいことを正面から言えば、実は反対するのは労働者側じゃなくて、経営者側が反対することだってあり得るわけです。むしろ、今、厚生労働省において議論されてきた金銭解決の議論というのは、私は、経営者側にとってきっと負担が大きいだろうな、反対すべきは経団連だ、まあ、経団連かどうかわかりません、経営者側だ、こう思っているんです。  ところが、日本の、日本のというか、今、この厚生労働委員会でなされている解雇規制の議論は、何か、本来議論すべきことからみんなが目を背けて、また演説をしているといって事務所に帰ると怒られるんですけれども、大事なことですから、目を背けているように私には見えます。  むしろ、厚生労働省こそ、そういう難しいテーマを扱っていらっしゃるわけだから、そういう解雇の問題に正面から向き合って、あくまでもやはり金銭解決は必要なんだ、あるいは、限定正社員の問題も、これは労働者のために必要な環境整備なんだ、こういうことを言っていくべきで、先ほどもそうおっしゃったわけですけれども、幾らそういう点で攻撃を田村大臣が受けられても、維新の会と足立康史はお守りをしますので、ぜひ、ひるむことなく、この解雇の問題についてはやり切っていただきたいと思います。  職務限定正社員等の働き方の問題というのは、実はすごく本質的なテーマだと思っていて、正社員と非正規がありますね。ところが、その極端な二つの形しかないんだ、その間があいているんだ、ここの環境整備をして、なだらかなというか、さまざまな選択肢を経営側と労働側に御用意をすることによって最も労働者の厚生は上がる、これが厚生労働省の考え方なんだから、これはひるまずに、法律も含めて……(発言する者あり)いや、環境整備という意味では法的な措置も必要な局面はあるかもしれない。まあ、そこはいいです。  いずれにせよ、私は、法的措置も含めて、働き方の規定の整備というものが必要であれば、判例法理に係るややこしい規定を労働契約法みたいに入れるとかえってややこしくなりますから、それはよくないという田村大臣のお考えはよくわかりますが、解雇の問題であれ、限定正社員の問題であれ、必ず、高度成長期を終えた、私は、こういう制度改正というのはもう二十年前から必要だったと思っているんですよ。それを自民党政権がほったらかしにしてきたから、政権交代が起こったんですよ。必ず、この安倍政権においてこれをやらないと、また政権交代が起こりますよ。これは時代の必然であると私は思っているんです。  それで、今申し上げた話をなぜここで紹介をしたかというと、働き方のテーマが正社員と非正規にどんと分かれていて、極端なものに分かれていて、間がないというのは、実は、あらゆる厚生労働分野の制度で起こっていることなんですね。  例えば、きのうでしたか、この委員会で申し上げた生活保護と年金も、年金はみんなが入るはずなんだけれども、実際に低年金の方と無年金の方がいらっしゃる。その方々への手当てが少ないから、ほとんどないから、多くの生活保護に入らなくてもいい方々までが生活保護に入って、身ぐるみ剥がれるような苦しい局面に置かれるケースがあるわけです。  だから、今の制度というのは、やはり高度成長期の時代に合った正社員のシステムとか、あるいは年金のシステムというものが壊れてきている中で、極端なソリューションしかないんです。生活保護というソリューションや非正規雇用というソリューションしかない。その間に中間的な、もうちょっとモデレートな働き方や、あるいは救済の仕組み、あるいは収入を底上げする仕組みが今欠けているから問題なんだということで、ちょっと時間がたってしまいましたからやめますが、ぜひ、大臣、その辺、果敢に挑戦をしていかれるよう、希望を申し上げます。  本題に入りますが、健保組合の問題は、私、四月十九日のこの委員会でも取り上げました。きょうお配り申し上げている資料の一枚目、この資料は四月十九日にお配りをしたものでございます。これは、四月の十五日に日本維新の会が二十五年度予算の修正案としてお出しをした予算修正案の中身の一部なんですね。そして、その翌日、四月十六日には、実際に二十五年度予算案が、修正案は否決をされ、そして予算案が通過をしたという経緯をたどっております。  私がこの資料を出したことに対応しているかどうかわかりませんが、その前に、ちょっと各論に行く前に、これを取り上げた際に、私は、実はここで、健保組合が保険料率が低いと申し上げた。ここに書いてあるように、健保組合は保険料率が平均八・三パー、それに対して協会けんぽは、大企業は八・三パー、中小企業は一〇パー、公務員は九・一パーということで、一番保険料率が低いのが大企業の従業員、次に低いのが公務員、一番たくさん保険料を払わなくてはいけなくて苦しんでいるのが中小企業の従業員だと申し上げたわけです。  こういう議論をすると、一番保険料率が低い健保組合連合会の方々は、いや、それは我々が頑張ったからでしょう、我々が保健事業をいろいろ頑張って、健診をやったから、病気にならなくて保険料率が低いんだ、こういう御主張をされるわけですが、私は、いや、それは違う、採用する時点でスクリーニングをしているじゃないか、それはある種の一部のいいとこ取りなんだという話をいたしました。  そのときも議論したんですが、もう一つ、私が申し上げたのが若干抽象的だったのでもう一度やっておきたいんですけれども、いわゆる経済学の言葉でクリームスキミングという言葉があります。これは日本語ではいいとこ取りと訳されていますけれども、いわゆるミルクの、置いておくと上の方にクリームができます。この一番上のおいしいところだけをすくい取ることをクリームスキミングというんです。  私は、いわゆる利用者、皆保険ですから国民全体の中で、いわゆる大企業を中心とする健保組合はクリームスキミングが起こっている、その加入者においてはクリームスキミングが起こっていると考えているんですが、田村大臣はどうお考えでしょうか。

○田村国務大臣 まず、前提のお話でいろいろと委員のお考えというものをお聞かせいただいて、賛同するところも多くありました。  年金と生活保護、それから生活保護と雇用保険、いろいろなはざまがあります。雇用保険と生活保護の間には求職者支援制度なるもの、これはスタートは麻生内閣であったと思いますけれども、その後、民主党政権で制度化をしていただいたということでありまして、こういうものがあります。  一方で、生活保護と困窮者という意味からすると、今度は生活困窮者法等々で、例えば家賃補助なんかがあるわけなんですが、年金という話になりますと、もうこれは高齢者になりますから、基本的に働くことが前提にならないということになりますと、そこと生活保護、つまり、低年金と生活保護、これはこれからちょっと考えていかなきゃいけない大きな課題であるという認識は持っております。そこは、委員と、今すぐどういう方策があるのかというのはなかなか、まだ私自身も解決策を持っているわけじゃないんですけれども、大変な課題だというふうに認識をいたしておりますので、そういう意味では、同じ考え。  それから、雇用も、非正規雇用の方々と正規の方々、その間がないじゃないかと。そのとおりでございまして、だから、多様な働き方ということで、今回、限定的な働き方正社員、こういうものを提案いただいておるということでございますから、そこは共通認識を持っておるということで理解させていただいたかなというふうに思います。  さて、今のクリームスキミングなんですが、ここは、保険制度の成り立ちはよくわかっておられるので申しませんが、そこがスタートだったということは御理解いただけると思います。もとから被用者保険というのがあって、分かれていったのじゃなくて、ばらばらの中で今ずっと歴史的に来ているということであります。  一つは、どこが違うかというと、やはり所得が圧倒的に違う理由です。それは、健保組合の皆様方、これは大企業が多いですから所得が高い。共済もそうです、公務員ですから所得が高い。年齢の部分を見ますと、年齢による医療費というのはやはりあるので、例えば、健保組合の方々、一人当たり年間十三・八万円ですかね、でも、協会けんぽの方々は十五・六万円。若干差があるんです、二万円ぐらい。  ただ、これは、前期高齢者に対しての調整があります。これでやっちゃうので、ほとんど関係ないということを考えると、やはり所得というのが一番大きな違いなのかな、これがございます。それをどう考えるのかというのは確かにあるので、そこで、今、総報酬割というものを三分の一で、その後、全て総報酬割にするかどうかという議論を今いただいておるわけであります。  何でこんな話をするかというと、前も申し上げたと思いますが、保険者の機能というのがあったりでありますとか、歴然と出ているのは、特定健診の率は倍近く違います。それは、やはり自分のところが保険者ですから、企業イコール保険者ですからそのままやれるわけですけれども、協会けんぽはそうなっていないということがございます。  それだとか、いろいろなものがありまして、それはそれで保険者としての機能というものも、やはりそれは我々認めていかなきゃならぬだろうということで、一元化というものがいいのかどうかは別にして、クリームスキミングという意味からすれば、やはりそれぞれの保険者にとっていいところがあるというのは確かでございますので、それ自体を否定するわけじゃありませんが、それが悪いことかどうかということも含めて、調整する方法というものは今徐々に進みつつあるというふうな理解をいたしております。     〔西川(京)委員長代理退席、委員長着席〕

○足立委員 大臣、ありがとうございます。  まさに、今おっしゃったように、制度ができてきた歴史的経緯もあるし、それから、おっしゃったように、そもそも給与の実額が違うので、負担と給付という関係でいうと一定の差が出てくるんだ、これはよくわかります。  この問題、もう次に行きますが、一言だけ。しかし、そういうこともあるが、クリームスキミングも一部ある、これは、いいですね、それで。     〔委員長退席、西川(京)委員長代理着席〕

○田村国務大臣 クリームスキミングというかどうかは別にして、得なところはあります。それは、所得が高いんですから、所得が高ければ、同じ保険料を取ろうと思っても料率下げられますから、それで総体一緒になります。ただ、それを調整するということで、今、総報酬割というものを入れてきているというふうに御理解をいただければありがたいということであります。

○足立委員 ごめんなさい、せっかく質問させていただいているので確認しておかないと、逆に、それはないということになってしまいかねないので。  要すれば、クリームスキミングというのは、今大臣がおっしゃったように、いずれも私はそのとおりだと思います。加えて、加入者の集合が、いわゆる世代、年齢の問題とか、あるいは、そもそも比較的健康な方が多く採用されているとかいうことをクリームスキミングと言っているんです。それはありますよね。

○田村国務大臣 さっきも言いましたとおり、一番初めに言ったんです、加入者の方々の一人当たりの医療費、これは年齢だとか健康ということと絡んでくる話ですよね、これが、健保組合の方は十三・八万円、そして協会けんぽは十五・六万円。だから、協会けんぽの方が一万八千円余分に一人当たりの医療費はかかっています。ここは委員がおっしゃられているところだと思います。  ただ、これは前期高齢者への調整制度がございますので、ここで大体調整されちゃうというふうにお答えをさせていただきました。

○足立委員 きょう、これは政府参考人は。

○西川(京)委員長代理 保険局長です。

○足立委員 今の点、クリームスキミングはあるんだと、ちょっとぜひお願いします。

○木倉政府参考人 言葉の定義の問題はあるかもしれませんけれども、先生御指摘のように、健保組合の方々は、協会けんぽと比べた場合に、より若くて健康な方が勤められている、それから賃金も高いというその条件の差、保険集団を構成する条件の差はあるということは事実だろうというふうに思っております。

○足立委員 今の局長の御答弁、大臣も同じですね。

○田村国務大臣 実態としてはそうなんですが、ただ、財政的にどうかといったときに、今言いましたように、一人当たりの医療費というものがたしか一万八千円違うというような例はあるんですが、それが財政的にどうかというと、実は、前期高齢者の調整金でほぼ消えちゃっている。  それよりかは、所得における、それをクリームスキミングといえば、そうだと思いますけれども、そもそも所得が違いますから。健保組合というのは大企業の社員ですから、給料が高いんですよ。それで保険料の差。つまり、なぜ保険料の差がこれだけつくんだということを今私は説明しているので、その理由の主なものは、収入の違い。協会けんぽの平均収入とそれから健保組合の平均収入、その違いが一番大きな理由ですということを申し上げているんです。

○足立委員 要すれば、今大臣おっしゃったように、収入が違う。収入が違うんだけれども、その収入が違う集合、大企業の加入者の集合と中小企業の加入者の集合、収入が違いますよね。それは違うんです。だから、健康についても、そもそも背負っているリスクが違う人たちが集まっているんだと。  これは、局長、もう一回。木倉局長、大臣にちょっと言ってください、大臣に。

○田村国務大臣 認識は一緒だと思うんですよ。  言われるとおり、協会けんぽの方が一人当たりの医療費が高いわけです。だから、協会けんぽの人たちの方が一人当たりの健康リスクが高いんですよ、年齢だとかいろいろなことがあって、組合健保の人たちよりも。だから、それはそのとおりなんです。  ただ、それを保険財政という全体で見ると、一方で、前期高齢者に対する調整金があって、そこで調整しているところがあるので、それほど、若干ぐらいの影響はありますけれども、保険料の違いという意味からすると、そこが主な理由ではない、それよりかは、給料が違うというのが主な理由だということを御説明させていただいたということです。

○足立委員 もうやめますが、木倉局長がおっしゃったように、これはクリームスキミングはあるということなので、それはいいんです。これはもう、確認をしたかった。  実は、入り口でもうあと七分しかないんですけれども、このお配りをした紙の三枚目をちょっとごらんいただけますか。  これは、私が質問した後の健保ニュース、健康保険組合連合会のいわゆるニュース冊子ですね。これの冒頭の、いわゆる社説みたいなところです。  ここに、上段の真ん中辺から「これまでの議論のなかで、」三行目、「協会けんぽと健保組合の保険料率の格差が俎上に上っている」。そうですね、私は俎上にのせています。十パーと八・三パーで格差が大きいという議論である、しかし、この考え方には注意すべきことが二つあるということで、連合会から御指摘をいただいています。  一つは、協会けんぽは過去の赤字を補填するために保険料率が上がっているのに対して、健保組合はこれまでに積み立てた積立金を取り崩しているから、だから差があるんだ、こういう指摘があります。  ある程度事実だと思うんですが、私が次に伺いたいのは、これはどれぐらいの影響ですかね。局長、お願いします。

○木倉政府参考人 お答え申し上げます。  今、二十五年度の、この前発表されました健保組合の平均保険料率八・六%というのが出ておるんですけれども、積立金を充てているからここまで抑えられているんだという御指摘がありますので、積立金の繰り入れというものを除いて計算しますと、八・六から九・六%という保険料率の数字になります。  一方で、協会けんぽの保険料率、各支部をならしまして、二十五年度も一〇・〇%まで来ておりますけれども、これは、この三年間、累積赤字を解消するために保険料率を上げてきた、それで若干黒字を得て、二十五年度は四千億のうち五百億を使わせていただこうということで法律を通していただいているわけでございますが、この繰り入れなしすると、一〇・〇でなくて、二十五年度も一〇・一%に上げなきゃいけないということですので、その差が、九・六と一〇・一の差で見ますと、〇・五%の差がある。  それから、協会けんぽの全体の支出に対しましての国庫補助一・二兆円が入っておりますので、これを仮に除いてみますと、保険料は一一・七%ないと成り立たないということになりますので、全く同じ条件と言えるかどうか。  健保組合の積立金繰り入れを除いた九・六%に対して、積立金も国庫補助も除いて協会けんぽを計算すると一一・七%、差が二・一%あるというふうな試算状況にございます。

○足立委員 局長、ありがとうございます。  もう完璧な、予想プラス二十、百二十点と言ったら、私が点数をつけたら怒られますけれども、局長、ありがとうございます。  まさに、今おっしゃられたような感じだと思います。そういう意味では、連合会の指摘は正しい。正しいけれども、もう一つ言えば、今おっしゃっていただいたように、公費が入っているわけですから、そういうことも含めて、ちゃんとこれは議論をしていく必要がある。そういう意味では、連合会の指摘は半分正しいが半分間違っている、これが私は客観的なあれだと思います。  それからもう一つ、下の段の二パラ目、「さらにもう一つの大切な視点は、」ということで、協会けんぽは一財政、一保険者であるけれども、健保組合は千四百余りの健保組合の平均値なんだ、分布があるんだという指摘があります。  これは、私は、まず、これについて一言申し上げると、もう一枚めくっていただくと、協会けんぽも、これは釈迦に説法ですけれども、都道府県ごとに保険料率は違います。それも大きな格差があるけれども、かつて同じ保険料率であったのを、激変すると申しわけないので、激変緩和ということで、この濃いラインまで緩和をしている。次のページにも細かい図がついていますが、そういうことをやってきているんですね。  したがって、分布があるのは健保組合であって、協会けんぽは一つだというのは、非常に、先ほどの話が、連合会の指摘二つのうち一つ目が半分正しければ、これはほとんど間違っていると私は思うんです。もちろん一財政であるけれども、だからこそ、我々は、被保険者を一財政にしたらいい、被保険者を一財政にして、さまざまな、地域別とかあるいは会社別で、あるいはグループ別で保険料率の格差はつくってもいいんだと。まさにこの協会けんぽの仕組みにあるような形で、一財政でやったらいいというのが、私が予算の修正案で提示をした被保険者統合論なんですね。  この今の分布について、今の連合会が言うところの健保組合の分布、これは今、健保組合の中で交付金で調整していますね、中は。今、交付金制度でどれだけその分布が変化をしているか、教えてください。

○木倉政府参考人 お答え申し上げます。  健保組合も、保険料率の分布、平均八・六といいましても、協会けんぽの一〇・〇を超えるものから七・〇を下回るものまで、幅広くあるわけでございます。  今御指摘の交付金交付事業、これは健保連が独自にやっておるものでございますけれども、健保組合連合会の方で交付金をそういう厳しいところに出すということで、二十三年決算ベースで見まして、保険料率一〇%以上の組合が、交付金がない年で百九十六あるところが、交付金交付をする、高い料率のところに交付をすることによりまして百四十七組合に減少するというふうに、料率や医療費に着目して、中で調整をされているという状況にございます。     〔西川(京)委員長代理退席、委員長着席〕

○足立委員 ありがとうございます。  こういう交付金制度を使ってさまざまな調整をしているわけですが、私は、被保険者全体で、もっと大胆に保険料率の調整をすべきだということを指摘しているわけでございます。  なぜそういう議論をしているかなんですけれども、実は、被保険者は労使折半で今こういうことになっていますが、国保は市町村が保険者ですね。その保険者である市町村について、これを都道府県単位化しようという議論がある。これはやはり規模が小さいところが多いとかいうことで、非常に国保については課題が山積をしているからなんですが、国民会議で議論しているこの都道府県化によって、何が解決して、何は解決しないか、端的に、政務官、お願いします。

○とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。  国民会議において、今、国保の広域化ということで議論が進められております。  これによりまして、財政運営の安定化が図られるということと、そして、医療費の水準に違いがあるということで標準化が図られる、こういったこともあります。  逆に、市町村の方で進められております保険料の徴収とか健康づくり、こういった保険機能のあり方、これは市区町村がきめ細やかに今まで対応させていただいておりましたので、これが都道府県で果たして継続できるかどうか、こういった課題もございまして、十分な検討が今後も必要だと思っております。  財政基盤のさらなる強化が必要と考えておりますので、これからも検討を重ねていきたいと思っております。

○足立委員 ありがとうございます。  今おっしゃっていただいた点は、最後の紙に、国保が抱える構造的な問題ということで、七つ挙がっていますが、この都道府県化によって解決するのは六番ぐらいなもので、ほとんど解決しないんです。本当に大切な改革は、都道府県化だけでは解決しないんです。  ただ、都道府県化によって何が大きな意味があるかというと、今、医療計画は都道府県がつくっているから、保険の仕組みと医療提供体制の仕組みの平仄が合うから、より保険者機能あるいは提供体制の改革が進むということなんだと思います。  もう時間が来ましたので終わりますが、私、実は、いつも手元に置いて、確認をしながらいつも見ている新聞記事があります。  これは、二月二十一日の日経の「経済教室」で、薬害エイズであれされた郡司さんが、東京財団の冨田さんという方と一緒に書かれた論文のサマリーでございます。「医療費抑制、地域単位で」ということで、今私が申し上げたような、保険と提供体制を地域でしっかりと平仄を合わせながら解決をしていくことが、唯一というか、大変有効なことだということを指摘しています。  一方で、現状の仕組みは、医療計画は県、介護計画は市町村、あるいは高齢者住宅計画は都道府県、地域保健福祉計画は市町村と、ばらばらになっています。  私は、単に医療の国保を都道府県にするという、まさに私に言わせればびほう策を議論するのじゃなくて、もっと大きく、医療、介護、福祉全体において、保険側と提供側を平仄を合わせながら、もう一回システム改革を議論すべきとお訴えをして、終わりたいと思います。  最後に、一言、お願いします。

○田村国務大臣 いろいろなお考え方がありますし、いろいろな問題点もあります。整理をしなきゃいけないところがたくさんありますが、委員の大胆なお話はきょうもしっかりとお聞かせをいただきました。ありがとうございました。

○足立委員 ありがとうございました。

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