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あだち康史
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衆議院議員
Profile
衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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議事録 Transcripts

平成29年5月10日 衆議院 外務委員会 条約審議 日印原子力協定とインドの未臨界核実験への対応

足立 康史

○三ッ矢委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 大臣、お疲れさまでございます。本当に長い時間でありますし。ただ、今、最後の議論は、私は大臣を支持いたします。野党で支持しても仕方ありませんが。先ほど笠井委員が、いや、TPPのときはとおっしゃったけれども、TPPのときも今回も同じような言いがかりでありまして、それは交渉経緯は無理でしょう。そんなものを言い出したら交渉できません。だから、むしろ仕上がっている今の形をしっかり審議していく、そういうスタンスは私はそれで結構だ、こう思います。
 その上で、幾つか日印原子力協定について議論していきたいと思うんですが。
 大臣、入る前に、通告していませんが、ちょっと北朝鮮の話。細かいことは言いません、細かいことは言いませんが、まあどうかな、マスコミとかを見ていると、何か一息ついた感というのがあると言う人もいます。私は、違う、この高まった水位というのは、下がっているんじゃなくて、それは、非常に際どい、東アジアの、北朝鮮の弾道ミサイルあるいは核兵器の問題というのは極めて深刻なレベルのまま推移している、こう理解していますが、いかがですか。

○岸田国務大臣 北朝鮮情勢については、おっしゃるように、引き続き緊張感を持って対応していかなければならない、こういった状況が続いていると思います。
 連休中を振り返りましても、四月二十九日にあの弾道ミサイルの発射が行われたわけですが、その後、五月一日にも、北朝鮮は、核武力の強化措置は最高首脳部が決心する任意の時刻、任意の場所で多発的かつ連発的に引き続き実施されるであろう、こうした挑発的な声明を発出しています。
 こういった状況ですので、引き続き北朝鮮がさらなる挑発行動を行う可能性は十分に考えられると認識をしております。引き続き高度な警戒監視体制を続けなければならないと思っていますし、国際社会とも連携しながら、北朝鮮に対してしっかりとしたメッセージを送り続けなければならない、このように思います。

○足立委員 ありがとうございます。
 その上で、もう一つちょっと、これもふわっとした話ですから気楽にというか、気楽じゃ困るんですが、お答えをいただけたらありがたいんですが、きのう、きょうもどなたかの委員の質疑の中で、Jアラートの運用の見直しかな、いろいろ報道もあります。
 今大臣から御紹介をいただいたように、極めて深刻な事態が継続していると私は思っているし、きのうもそういう、これはほかの役所だと思いますが、Jアラートの話は大事な話だ、こう思います。
 ただ、これは、幾らここで議論していても、幾らここで大臣と私がそうだなと言っても、国民の皆さんはわかりません。テレビもまた森友学園に戻りつつありますので、大変危惧をしているんですね。
 そうした中で、国民の皆様と本当にこの深刻な事態というものを共有していただいて、ちょっと時間のスパンは違いますが、これから憲法の議論もあればいろいろな議論があるわけですから、国民の皆様と、北朝鮮あるいは中国、こういう東アジアの安全保障環境の厳しさについてはやはり一緒になって議論してもらう。
 特に憲法の問題は、安倍首相が五月三日にいろいろ総裁としておっしゃったということもありますが、あれは結局国民投票で決めていくわけでありますから、リアルな現実というものを国民の皆様にもしっかり認識をしていただくということが、私は本当に重要だと思っています。
 そういう意味でやるとまたよこしまですが、避難訓練をやらないですよね、日本は。ちょっと実験的にやりましたというのが一つ、二つあるようでありますが、Jアラート自体を知らない方が多いです。
 避難訓練みたいな形で、何か本当の意味で脅威に備える動きをした方がいいんじゃないかなと私は思っていますが、これはもう個人的な、国務大臣の一人として、もし私のそういう意見についてコメントをいただければと思います。

○岸田国務大臣 避難訓練と言われるもの、内容についてはさまざまですが、地方自治体レベルではさまざまな取り組みが行われていると承知をしております。
 こうした取り組みは、意識を喚起するという意味においても、実際、北朝鮮情勢は緊迫した情勢にあると感じておりますし、具体的な対応を考えましても、これは大変重要な取り組みではないか、このようには考えます。

○足立委員 ありがとうございます。また担当部局とこれは議論をしていきたいと思います。
 それから、この日印原子力協定については、もっともっと質疑の時間が要るとか要らぬとかそういう議論があるようですが、私は、できるだけ早く採決したらいいと思います。
 大体、きょうここに、私が外務省にお出しをした問い票、ちょっとメモがしてありますが、日付が四月二十六日なんですよ。多分、間違っていないですね。四月二十六日にこの議論をやろうと言っていたんですよ。ちゃんと役所に準備してもらっていたんです。きのう、私、秘書に電話して、あのままでいいよと、そのまま持ってきたんですけれども、もう忘れました、下の方。自分がどういう問いを用意していたか。いや、私も忙しいんですよ。日印原子力協定だけやっているんじゃないんですよ。森友もやらなあかんし、余りやりたくないんですけれども。豊洲もやらなあかんし。
 だから、ちょっと日程闘争はもうやめませんか、いいかげん。寺田筆頭いないけれども。大体、寺田筆頭は、何か理事会に、しようもないツイッターの写しを何かのせて、謝らないと審議しないぞとか、そういうことを言う方ですから、私は大変これは危惧をしております。あ、委員長、大丈夫です、もうやめますから。
 いずれにせよ、そういう議事の妨害、きのうの階さんもそうでしたけれども、議事妨害というのはもうやめた方がいい、こういうふうに申し上げておきたいと思います。
 加えて、あす、実は憲法審査会が予定されていますが、それも飛ばすという議論があります。まだわかりませんよ、わかりませんが、報道ではそう報道されています。国民の皆様に早くこの憲法議論をしていただく準備をしてきていますが、もしあした飛べば、これは三回目、三回飛ぶんですね。だから、もう本当に、あ、先生、発言ですね。私も発言をしますが、あした、どういう予定か聞いていらっしゃいますか。あ、ここで言っちゃいかぬな。
 とにかくだ、日程闘争は百害あって一利なしということを強く申し上げて、野党四党、特に野党筆頭の民進党に苦言を呈しておきたいと思います。
 さて、日印原子力協定であります。
 冒頭、原子力輸出の話をちょっとしようと思っていたんですけれども、これもちょっと通告から外れるかもしれませんが、四月二十六日から日がたっているので、ちょっと思いがまたシフトしています。だから、通告とちょっとずれるのは民進党のせいだということで御理解をいただきたいと思いますが。
 きょうもいろいろ議論していると、核不拡散の問題に当然光が当たるわけですが、僕、よくわからないのは、日本政府は、インドの核不拡散の取り組み、核実験の問題、モラトリアムの問題、そうしたものにたがをはめたくて協定を結んでいるんじゃないでしょう。原発輸出をしたくて結んでいるんじゃないんですか。
 ただ、結ぶときに、裸ではいといって結ぶと、いろいろな世論もあるし、国際的な核レジームの中での日本のこれまでの取り組みのポジショニングもあるし、いろいろあるので調整をした。要調整事項であって、この日印原子力協定の目的は原子力輸出だという理解でいいでしょうか。

○岸田国務大臣 日印原子力協定については、原子力の平和利用においてインドが責任ある行動を行うことを確保する、このための協定であります。その後にさまざまなビジネス、プロジェクトがあるのかもしれませんが、今ここで協議をお願いしているのは、今申し上げた、インドが責任ある行動を行う、こういったことを確保するための協定であると認識をしています。

○足立委員 平井審議官、お世話になっております。経産省は経産省の立場がありますから、ちょっとまた。
 私は、やはりこれは原発輸出のためにやっているんだと思っているんですね。経産省はそうですよね。一応、経産省はそうだと。何か発言を強要しているようですけれども、ちょっと。

○平井政府参考人 政府の一員としては、外務大臣の御答弁のとおりだと思います。

○足立委員 さすがでありますが。
 大臣、僕は、この内容を見ると、明らかに原子力輸出をしたいんだと。特に、後でちょっと時間があればやりますが、原発メーカーの体制もどんどん年々変わっています。日本だけで存立している原子力輸出ではありません。アメリカ・メーカー、日本メーカー、これはもう一緒にやっているわけです。だから、日米が、あるいはフランスも連携しながら、世界に原発を売っていく、これが目的で、したがって、あとはまさに交渉事として調整をしてきた、こう理解をしています。
 逆に言うと、では大臣、同じ問題を別の角度から伺うと、インドは、この日本から原発を輸入するために、彼らは彼らの核政策を変更しているんですか。わかりますか。もともとインドは核政策をやっているわけですね、民であれ軍であれ。そのインドの核政策というのは、日本と原子力協定を結ぶために彼らは原子力政策を変更したと言えますか。

○岸田国務大臣 まず、インド自身は、今現在も必要最小限の抑止力を維持するという方針、これを維持していると承知をしております。その中にあって、二〇〇八年九月五日声明というものを明らかにし、核実験のモラトリアム、IAEAの保障措置の受け入れなど、こういったものを明らかにしたわけです。
 そして、同じ二〇〇八年に、それを前提として、NSG、原子力供給国グループが、例外としてインドへの原子力の平和利用における協力を認めるということになったわけであります。
 インドの政策については、先ほど申し上げました必要最小限の抑止力の維持、これは引き続き変わっていませんが、核実験のモラトリアムという政策を明らかにし、そのことがNSG決定にもつながり、そしてその後の、米国を初めとする各国の原子力協定の交渉につながったと承知をしています。

○足立委員 すると、今般の日印原子力協定を通じては変更されていないですね。

○岸田国務大臣 インドは、今申し上げた核実験モラトリアムなどの政策を明らかにすると同時に、各国と原子力の平和利用について協議する中にあって、例えば二〇〇九年にはIAEAとの協定をより強固なものに改定するなど、さまざまな努力を続けてきています。
 そうした努力の中にあって、我が国とも交渉を行って、協定について合意をしたということであります。

○足立委員 私は、今御答弁いただいた内容も含めて、大国インドがその原子力政策を、日本のメーカーから原発を輸入するために変更したとは思っていないし、今後、するとも余り思っていないです。私個人はですよ。
 だから、一連の、きょう、ずっと議論になっている、核実験をしたら日本は手を引くということについても、核実験する必要があればすると思います。日本に手を引かれたら困るから、本当は核実験をしなければインドの核保有の体制というか、インドのそういう核の状況、体制を維持更新していけなくなったら、日本のメーカーからの原発を維持するためにそれを諦める、核政策の方を諦めるということは、私はないと思っている。要は、きょうの議論がインドの核政策に影響を与えていないと、実は私は思っているんです。
 大臣は影響を与えていると思っているんですね。

○岸田国務大臣 我が国の協定も含めて、各国のインドに対する原子力の平和利用における協力は、全てNSG決定を基礎としています。要は、核実験モラトリアム、これを全ての前提にしているわけです。核実験を行ったならば、我が国のみならず、全てのNSG関係国の協力の前提が失われるということになります。これは、インドに対して大きな影響を及ぼすことになると考えます。

○足立委員 ありがとうございます。
 さて、では、今、大臣がおっしゃった核実験モラトリアム、通告でいうと七番にちょっと飛ばしていただきます。
 私、実は核の問題は、一応私、理系なんですけれども、素人です。よくわからないんですね。核兵器を保有していますね、インドは。核兵器を保有していると、やはり実験というのはたまにせないかぬのじゃないですか。それがよくわからなくて。
 要すれば、核兵器の保有と核実験との関係というのは、私は、核実験をせずに核兵器を保有し維持し更新し続けるということはできないと理解しているんですが、どうですか。

○相川政府参考人 一般論ということでございますけれども、二十一世紀に入りまして、核実験をやっているのは北朝鮮だけということなんです。それ以外のNPT上の核兵器国は、九〇年代後半以降は核実験をやっていないということでございます。

○足立委員 まさに答えになっていなくて。
 では、アメリカは。アメリカは、一九九三年を最後に、いわゆる核爆発を伴う核実験はやっていません。そのかわりに何かやっているんじゃないですか。新型核実験はやっていないんですか。アメリカについては。

○相川政府参考人 お答え申し上げます。
 かわりということかどうかわかりませんけれども、未臨界実験ということはアメリカはやったことがあると承知しております。

○足立委員 まさに臨界前の核実験はやっているわけですよ。逆に言うと、アメリカはそれで核の体制を維持更新できるような体制を組んでいる。だから、別に、核兵器はもうどうでもいいから九三年で終わっているんじゃないんですよ。核爆発を伴うような核実験はしなくても、核兵器の維持更新ができるようになっているんでしょう、アメリカは。
 それで伺いますが、今回の、今回というか、いわゆるインドの核実験モラトリアムですね、これは何をやらないということなんですか。
 何をやらない、すなわち、今申し上げたので御理解いただけると思いますが、核爆発を伴う核実験は当然しないですね。では、アメリカがやっているような臨界前の核実験もしないということでいいですね。

○相川政府参考人 核実験に関しまして国際的な定義というのはこれは存在してはいない、何をもって核実験とするかということでございますけれども、ただ、CTBT、これは発効しておりませんけれども、そこにおいては、核爆発を伴う実験、その他の核爆発、装置ということで定義がなされております。

○足立委員 いやいや、だから、私が申し上げているのは、もう細かいのも忘れちゃったから、四月二十六日から日がたつ、当時は覚えていたんですよ、もう時間がたっちゃったから細かいことは忘れてしまいましたが、日印原子力協定で日本がインドに期待している、やらないことという範囲はどこなんですか。臨界前核実験も含めて、いかなるタイプの核実験もやらないということでいいんですね。

○梨田政府参考人 今委員御指摘の、爆発を伴わない実験というものについては定義が定まっていないという部分もございます。
 また、現に、インドが今直ちに未臨界なる爆発を伴わない実験をやろうといった動きもあるわけではございませんので、現時点において今委員の御質問に答えることはなかなか難しいと考えます。

○足立委員 いや、だから多分、私もちょっと驚いているわけですが。核爆発を伴う核実験はわかりやすいですよ。検証もしやすいしね。
 今お答えいただいたのが梨田部長。梨田部長は、臨界前核実験の準備がインドにはないんだとお答えになりましたけれども、そんなことを御存じなんですか。

○梨田政府参考人 そうした情報を持っているわけではないという趣旨で申し上げた次第です。

○足立委員 ちょっと何か雰囲気が暗くなってきて申しわけないんですけれども。雰囲気悪いですね。大丈夫ですか。もうやめようかな。(発言する者あり)大丈夫。
 私の問題意識は、大臣、繰り返しになりますが、インドが核政策をこの協定のために変えたとも思っていないし、変えるとも思っていない立場から質問しているわけです。そういう立場からすれば、この協定を結んでいるからといって、インドが本当はやらねばならないことをやめるということはないと思っているわけです。
 すると、普通に考えれば、インドは核保有国でありますから、インドの核保有の維持更新をしていくために必要なことはやりますよ。もう絶対やると思うんですよ。
 そう考えると、では、何をやらないと彼らは言っているんだというと、それは詳しくはちょっとわかりませんが、核爆発を伴う核実験はやらないと多分言っているんでしょう。しかし、先ほど答弁にあったように、ほかの最新の核実験、コンピューターを使ってやる、別の形で核爆発と同じような環境をつくって、そこで実験をするわけですよ。
 そういう、アメリカが既に何回もやっているような臨界前核実験のような核実験を、もし明確に定義し否定できていないとすれば、もうほとんど、余り意味がないんじゃないか、やはり私の仮説のとおりじゃないかと。こんなことで一々、核保有国たちは、核保有のあれを変更したり影響を受けたりすることはないと私は思います。
 どうしましょうか。まあ、ほかにもいろいろ質問があるんですけれども、いいところに来たので、このままどう展開しようか、ちょっと悩んでいるんですが。
 あえて言えば、例えば、日本がさまざまな原子力協定を結んでいます。通告の六番にちょっと戻りますが。今まで日本が締結した原子力協定には全て、全てかどうかわかりませんが、終了手続が規定されています。終了したケースはありますか。

○相川政府参考人 現在、日本が結んでいる原子力協定において、終了したケースはございません。

○足立委員 すると、例えば、相当協力が進んだ後に、いざ、では、何か協定に抵触する核実験が行われて手を引くとなったときの終了のさせ方、これは何か細則というか、いろいろな議論、こうやってこうやってこうやるんだよなというようなものは整備をされていると考えたらいいのか、やったことがないので、これはまたいざそういう事態になれば考えるということか、大体ざくっと言うとどっちなんですか。終了のさまざまなオペレーション、手続、段取りですね。

○三ッ矢委員長 誰が答弁しますか。
 相川部長。

○相川政府参考人 一般的に、日本が結んでいる原子力協定に関しましては、それぞれに定められている手続に従って、仮に終了するということであれば終了するということでございまして、これはインドも同様ということでございます。

○足立委員 終了するは終了するだ、こういう御答弁であります。
 それから、さらに、終了するきっかけとなる、いわゆる外相声明とか公文とか、そういったものでの協定で固めている内容が、もし違反したら手を引くということですが、それは検証できるんですか。検証できるんですか。

○相川政府参考人 これも一般論でございますけれども、核実験が行われた場合、核爆発を伴う核実験でございますけれども、CTBTOという機関のもとに国際モニタリングシステムというものがございまして、これは全世界的に展開されているものでございまして、核爆発が発生したときには検証ができる体制にはなっております。

○足立委員 済みませんね、何か雰囲気が暗くて申しわけないんですが。
 今まさに、改めて、核爆発を伴うとおっしゃいました。だから、もう一回話が戻るけれども、インドが既に、アメリカのように、核爆発を伴う核実験でない形でインドの核体制の維持更新ができるようになっている可能性はないんですか。

○梨田政府参考人 インドがそのような体制になっているかどうかということについては把握しておりません。

○足立委員 この話はこれぐらいでやめますが。きょう伺ったら、どこから切ってもすかすかでありまして、僕は当たり前だと思う。全然僕は不思議じゃないんです、きっとそうだろうなと思っていますから。
 だから、これは、きょう平井審議官においでいただいていますが、いわゆる原発メーカーが、アメリカとかと連携しつつ、原発をやはり売らぬとあかんわけです。それが一番のモチベーションであって、いわゆるNPT体制、あるいはきょうずっとあるNSGの枠組み、そうしたものの中で、何といいますか、何かそこに関心がある、関心があるというか、そこが主たる争点ではなくて、それは、原発を輸出するに当たっては最低限必要なことは段取りをしておかないと、国民に説明がつかない、あるいは世界に説明がつかないというところで整理をされてきているので、さまざまな交渉事における最終的なさまざまな文書があって、加えて、インドの核兵器維持更新体制に変更を与えることは当然できないので、公文のような曖昧な形で、ある種の同床異夢のような形で取り繕っている、壮大なるフィクションだ、こう指摘をしておきたいと思います。
 きょう実は、質問をさせていただいて、持ち帰って、また党内で賛否を議論する予定にしていましたが、実は、党内で私、浮いていまして、私は賛成派なんですよ。我が党は結構、原子力については、橋下徹前代表以来、ちょっと厳し目のポジションがありまして。
 党の主流派、僕は傍流ですのであれですけれども、まあどうでもいいですね、主流派が言っているのは、やはり国内の、きょうはもう時間がないのでやりませんが、例えば損害賠償の問題、きょうも幾つか出ました、笠井委員だったかな、その前の吉良先生がおっしゃっていましたが、国を挙げてやっているんじゃないか、国を挙げてというか、官民の関係について質問されていましたが、大体、日本国内においても官民の関係というのは、大臣は余りお詳しくないかもしれませんね、平井審議官、適当ですよね。
 だって、平井審議官、いまだに無限責任でやっているんでしょう。無限責任で原発事業を民間がこれからも担っていけると思いますか。

○平井政府参考人 原子力賠償制度についてのお尋ねかと思いますけれども、原子力賠償制度、現在、見直しの議論も進んでいるところでございますけれども、それ以前から、現行の制度のもとでも、我が国原子力メーカーがこれまでの開発を進めてきているのと、電力会社が原発の導入を進めていく意思があること、そこについての大きな変化があるとは私は思っておりません。

○足立委員 ちょっと通告外ですが、御答弁をありがとうございます。
 結局、国内の原賠法の問題、あるいは我が党もこだわってきている最終処分の問題、あるいは福島第一原発の検証の問題、いろいろな問題をゆっくり処理しながら進めている中で、国内でさえ完了していない、完了というか、原子力産業を支えていく体制が十分できていない中で、こうして日印原子力協定を議論していく中において、やはり非常に不十分なところがあります。
 話を戻しますが、党内では、そういう中で売るのかという議論が根強くありまして、実は、きょう御答弁いただいて、それを持って帰って、私、何とか、傍流が主流派に向け説得して、この日印原子力協定については賛成に持ち込みたい、こう努力をしているわけですが、きょうの御答弁ではちょっと厳しいなと。あげくの果てに反対討論までやらされそうで、ちょっと僕はもう困っているんですけれども。
 きょう、結局、核心の部分は、核爆発を伴わない核実験についてはよくわからないということですね。もう一回、そこだけ確認。

○梨田政府参考人 ちょっと長くなりますが、御了承ください。(足立委員「どうぞ」と呼ぶ)
 インドは、核実験モラトリアムを宣言するに当たって、CTBTの基本的な義務を受け入れると述べておりますけれども、CTBTが禁じているのは核兵器の実験的爆発または他の核爆発ということであって、いわゆる未臨界実験のような、爆発を伴わない実験まで禁止しているものではございません。これは別にインドに限ったことでなく、CTBTがそのように定義しているということでございます。
 したがって、未臨界実験というものが確立した定義があるということではなく、ただ、日本としては、仮に、核兵器の生産、開発を目的としたような行為を行ったことが明らかとなる場合には、NPTの普遍化を目指す日本として、我が国のこの基本的な立場に基づいて適切な行動をとるということになると考えます。
 ですので、一概に、ではインドが未臨界実験をやったかやっていないか、そもそもそれは検証できるのかという問題もございますので、この場で直ちにお答えできないと先ほど答弁した次第でございます。

○足立委員 丁寧にありがとうございます。
 それと、もう一言いただきたいのは、仮にインドが未臨界核実験をやった場合は手を引くと。検証できた場合は。それでいいですか。

○梨田政府参考人 今の御質問に対して、我が国がこの協定に基づいていかなる行動をとることになるかというのは、もう少し細かく詳しく見きわめた上で判断をするということなので、今の御質問だけで黒か白かとお答えするのはなかなか厳しいところです。(発言する者あり)

○足立委員 いやいや、野党の皆さん、そんなに喜ばないで。
 僕は、これは別に政府をいじめるために言っているわけじゃなくて、だから、そんなものだと思います、繰り返しになりますけれども。そんなものですよ。だから、僕はそれでいいと思っていて、個人的にはこれを推進したらいいと思っているんです。
 ただ、だから、もともと核不拡散とか言っているのがうそなんですよ。大体、共産党が言っている核不拡散とかいうのもうそだからね。(発言する者あり)ああ、済みません、済みません。
 だって、政府もそうですよ、朝鮮半島の非核化なんてできるわけないじゃない、このままいったら。北朝鮮の非核化をやるんだったら、アメリカに先制攻撃してもらわなあかんわけでしょう。それで、してもらったら、ソウルも日本も火の海になるわけでしょう。できないですよね、なかなか。それ、共産党はやった方がいいということですか。ああ、やめておきましょう。
 そういうことで、もう時間が余りありませんが、実は、きょう用意していた質問は、あと、原発メーカーの現状がどうなっているかとか、あるいは世界の原発市場がどうなっているか。原発を含むインフラ輸出の動向がどうなっているか。これは日本の経済成長のために大変重要なので、そういう質問を用意しています。
 もう時間がないので、これは平井審議官の御担当かなと思うんですが、よくメーカーが、国内の原発がとまっているので、たくさんの陣容が仕事がないと。それでは日本が核技術を維持できないということでこういう動きになっていると私は勝手に思っているわけですが。やはり、日本の原発メーカーの人材ということを考えると、今、原発輸出はやはり必要だと、こういうことでよろしいですか。

○平井政府参考人 お答え申し上げます。
 まずもって、世界の原発の市場の状況でございますけれども、世界各地における新設というところにつきましては、IAEAの予測を見てみましても、それなりの大きさでこれが拡大していくということが予想されているところの中で、現状でも、我が国の原子力技術に対する期待の声というのは各国から寄せられているところでございます。
 そうした現状で、我が国といたしましては、相手国の御意向、そうした地理的な状況も踏まえながら、さらには福島の知見という得がたい知見、教訓というのを生かしながら、安全最優先でこうした期待に応えていくことが我が国の責務であろうというふうな考えを持っているところでございます。まずこれが一つでございます。
 こうしたところについて、我が国の原発輸出が、我が国の技術者の人材の涵養というか、その能力のメンテナンスという意味につながっていくのではないかという先生の御質問については、まさに、一般論ではございますけれども、技術、人材の維持の観点からも、そうした原発輸出が寄与するであろうということについては、私どももそこは期待しているところでございます。

○足立委員 最後の御答弁を含めて、党内調整に努力することを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございます。

 

https://www.youtube.com/watch?v=Z4tKSnU9Fr0

 

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