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あだち康史
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衆議院議員
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衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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議事録 Transcripts

2014年5月21日 衆議院 厚生労働委員会 法案審議 医療介護の修正事項の扱い、社会保障と収入資産の捕捉

足立 康史

186-衆-厚生労働委員会-21号 平成26年05月21日

○後藤委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。  私ども日本維新の会はまだ政権をとったことがありませんので、一方的に追及できる立場でありますが、GPIFについては追及しません。  長妻委員御指摘の点、わからないではありません。私も経験があるのでありますが、やはりこれは、もちろんGPIFなり厚生当局が適切にマネジメントをしていくわけでありますけれども、外野がいろいろおっしゃるわけですね。外野もやはり、影響が大きいので、関心はあるわけですね。大臣がおっしゃったポートフォリオについて、外野は若干、その思いが前つんのめりというか、あれして、やはりポートフォリオを外野から見たときに、そろそろというか、状況、環境に応じて見直しを期待していくわけでありまして、その期待値形成は当然マーケットであるわけであります。  それについて、外野が、まあわざわざ発言するのはいかがなものかという議論はあると思いますが、外野からすると、早くしてくれよ、早く適正にしてくれよという議論はあるわけで、余り大した話じゃないなという感じがいたします。  ただ、GPIFのガバナンスをちゃんとやるべきだという指摘は、長妻委員の御指摘ごもっともであり、ただ、大臣の御答弁に従うと多分大丈夫だろうなというふうに、私は信頼をしているところであります。  ずっと医療法人の話をしてきましたので、気を取り直して年金の話に入りたいと思いますが、一言だけ。  修正案は委員会で否決をされましたので、大臣、私ども日本維新の会として申し上げていた四点、医療法人の情報開示、病院の再編円滑化、持ち分あり医療法人の事業承継税制、それから補足給付の資産捕捉、この四点について、もうこれは検討課題ではないということか、検討課題であるということか、四点について、マル・バツで結構ですので、厚生省としてのお立場を御答弁いただければと思います。

○田村国務大臣 医療法人の情報開示であります。  以前申し上げましたが、今も一般の方は見られるわけでありますが、さらなる情報開示ということで、インターネット等々で開示することということが委員からの申し出でございました。これは、医療法人の事業展開に関する検討会、ここでさらに検討をしてまいりたいというふうに思います。  それから二番目が、医療法人の分割の話ですね。これに関しましても、今の検討会で議論をしてまいりたいというふうに考えております。  あわせて、事業承継税制の話、これは持ち分ありの話でございました。ここは、基本的に持ち分なしの方に移行するということが前提で今動いております。しかし、そういう方向はありますけれども、検討という意味では検討してまいりたいというふうに思います。  それから補足給付、これに関しましては、特養の補足給付でありますけれども、我々も問題意識としてはあります。資産といえども、これは預金だけではなくて不動産も入るのではないか。何とか我々も実現しようと思ったんですが、まだ現状では現実的にできないということで、我々もさらに検討を進めさせていただきたいということでございます。  大きく言うと、四つとも検討ということで御理解いただければありがたいと思います。

○足立委員 ありがとうございます。  私ども、本則にこだわったために、法令という形では獲得できたものはないわけでありますが、今大臣の御答弁では、四つとも検討はするということをこの委員会で明言いただいたわけですから、検討している、あるいはするということでおっしゃっていただいたので、四つマルということで、ありがたく頂戴しておきたいと思います。  それから、きょうは年金ですので、大きく二つ、討論をさせていただきたいと思っています。  一つは、大きく年金財政全体の話ですね。年金財政全体の話で、マクロ経済スライド云々という民主党さんのお好きなテーマでありますが、これが一点。それからもう一つは、いわゆる短時間労働者の問題、これを国民年金で相当受け入れているわけでありますから、これを被用者年金と国民年金でどうしていくのか。この大きく二つのテーマを議論していきたいと思っています。  まず、これは復習でありますが、今政府は、インフレ目標ということで、デフレからの脱却ということを最優先課題の一つとして取り上げられています。インフレ下におけるマクロ経済スライドというこの制度は、当たり前のことでありますが、年金財政には一定の財政を安定させるという効果はありますが、必然的に低年金者を拡大するという副次的なマイナス、まあマイナスでしょうね、マイナスの影響がある、こう言ってよろしいかと思いますが、確認だけさせてください。そういう副次的なマイナスの効果がある、これでいいですか。

○田村国務大臣 マクロ経済スライドは、長くかかればかかるほど、やはり給付が下がっていくわけであります。ただ一方で、所得代替率という考え方のもとに、一定のモデルの所得層に関して五〇%代替率を確保するということになっておりますから、変な話、その一点ではしっかり保障をしておるわけであります。  ちなみに、今度の見直しがどうなるかはわかりませんが、現状では世帯所得が三十五万八千円ということでありまして、それよりも低い世帯収入のところは所得代替率が五〇よりも上がっていく、それより高いところは下がっていく、これが年金制度であります。  でありますから、そこをもし割り込むことがあれば何らかの改正はせざるを得ない、これが今の法律の構成になっておりますが、ただ、低所得者の方々もやはりマクロ経済はかかりますので、仮に低い方々は今よりかは低くなっていく、マクロ経済がかかればということであります。

○足立委員 影響はあるという御答弁だと受けとめさせていただいていいかと思います。  私は、先般来、この委員会でも何度か取り上げさせていただいたように、やはり無年金、低年金問題、これは年金制度に残る最大の課題の一つである、こう思っています。これは大臣も、何度かこの場で議論をさせていただいて、それは課題ではあるなということでおっしゃっていただいています。  これは、通告で言うと一番最後にジャンプをするかもしれませんが、この低年金、無年金の問題は、例えば以前のこの委員会では、いわゆる福祉的給付の扱い等も含めて非常に複雑な、政府と国会、与党との関係でもいろいろな修正を経ながら福祉的給付というものが今でもあるわけでございますが、非常に制度設計が難しくて、やはり低年金、無年金の抜本的な解消のためには、私は、ある種マイナンバーの活用というか、いわゆる収入だけじゃなくて資産についても、先ほどの補足給付の話も同様でございますが、これは分野は違いますが、介護であり年金であり、分野は違いますが、福祉的な観点、低所得の方々に対する福祉的な観点が入れば必ず出てくるのがそういう収入及び資産の捕捉ということがあって、大臣も先ほどおっしゃったように、介護分野においては、引き続きそこはチャレンジをしていくということであります。  そのときにやはり大事になるのはマイナンバーだと、私はもうずっと個人的には思っているわけでありますが、ちょうど今、マイナンバーについても政府内で動きがございます。きょうは内閣官房の向井内閣審議官にもお越しいただいていますので、IT本部等におけるマイナンバーに関する検討状況を簡単に御紹介いただければと思います。

○向井政府参考人 お答え申し上げます。  マイナンバー制度の利活用につきましては、本年二月に、IT総合戦略本部の新戦略推進専門調査会に、新たにマイナンバー等分科会を設置いたしまして、検討を進めてまいりました。  先般、五月十六日に中間取りまとめが行われておりまして、その中では、例えば、健康保険証等、公的サービスや各種資格証明に係るカード類の個人番号カードへの一体化、一元化、それから、暮らしに係る利便性の高い官民オンラインサービスを提供するマイガバメントの実現、そして、番号そのものの利用の拡大に関しましては、公共性が高く、さらなるメリットが期待される預貯金付番、それから医療、介護、健康情報の管理、連携、戸籍事務等に拡大することを検討するというふうな内容となってございます。  先生御指摘の資産につきましては、現在、現行法では、証券とか保険につきましては、税務の調書がございますので付番対象となっておりますが、預金が、なっておりません。これにつきましては今後検討していくということで、前向きに検討してまいりたいと思っております。  なお、資産の中の不動産につきましては、登記情報もマイナンバーはついておりませんが、登記につきましては、不動産の実態を必ずしも反映していない、例えば地方におきましては、まだ相続が済んでいない、亡くなってもう何年もたたれる方の登記というのが結構残っております。これらをどうするかも含めて、さらに検討する必要があるのではないかというふうに考えております。

○足立委員 ありがとうございます。  まさに今、非常に大事なところを内閣官房の方で御議論をいただいている、こういうふうに理解をしています。  今いろいろ御説明いただいた中で、預貯金、預金の扱い、これは前向きに検討ということですが、今の取りまとめでは言及をされているかいないか、それから、前向きに検討するとすれば、それはどういうことでこれから検討していくのか、簡単で結構です、お願いします。

○向井政府参考人 お答え申し上げます。  この中間取りまとめにおきましては、預金、貯金に番号をつける、マイナンバーをつけるということを言及しておりまして、これを政府が検討すべきであるというふうに言及してございます。  預金につきましては、三つの観点から付番ということが考えられるかなと。一つは、税務の観点から、調書という形でございます。もう一つは、マネーロンダリングの観点から、預金に番号をつける。これは諸外国、全部やっておりまして、例えばアメリカなんかでは、預金口座を開くときにソーシャル・セキュリティー・ナンバーが必要となる。それからもう一つは、破綻法制でございまして、破綻した場合に名寄せをして、一人一千万とか限度がございますが、現時点では名寄せし切れていないということでございますので、マイナンバーを活用すればすぐに名寄せができる。  この三つの面から検討してまいりたいというふうに考えております。

○足立委員 まさに今御指摘をいただいたとおりの検討状況だと私も承知をしておりますが、預貯金については、今おっしゃった、預貯金と言っていいのかな、預金と言った方がいいのかな、まあ預金について、税、マネーロンダリング、破綻法制、そういうことで御議論いただいていると。  一方で、私どもの清水鴻一郎委員が再三主張されておられる、不動産を含めたいろいろな議論があります。これは地域医療介護法案の審議プロセスで相当議論が出ましたが、大臣、いわゆる厚生労働省が抱えているさまざまな、今私が冒頭申し上げたような課題、これはこういうところにしっかりと位置づけていくべき課題だと思います。例えば、介護の補足給付でもそこが課題になってきているわけだし、銀行の協力というかね。  それから今、私がきょう年金のことで、年金についても、低所得高齢者へのいろいろな給付とか、あるいは低年金の問題、無年金の問題に対処していくためには、その方々が一体どれだけの収入があり、どれだけの資産をお持ちであるかということを捕捉しないことには、厚生行政は始まらないと私は思います。  大臣、これはぜひ厚生省としてももっともっと前向きにマイナンバーの議論に絡んでいっていただかないといけないと私は思いますが、いかがでしょうか。

○田村国務大臣 まず、前段の補足給付、特別養護老人ホーム等々に給付しています補足給付、これは、マイナンバーがない世界でも預貯金というものを自己申告していただいて、銀行等々に照会してもらってもいいという承諾を得て、うそをつくなり悪意があった場合には三倍返しでしたっけね、というような形でお返しいただくという話だったと思います。  なぜ年金生活者支援給付金にはこれがないんだというようなお話がございました。  法律が前回であったということもあるわけでありまして、今回初めて介護保険にこれを導入するということもあるんですが、どこが違うかというと、一つは、これは事務的ないろいろな手間を考えると、やはり圧倒的に人数が多いわけでありまして、しかも現場が自治体ではないので、これは多分、日本年金機構になろうと思いますので、そこが対応できるかという問題なんだと思います。特養に入られる方々は数十万人でありましょう。こちらは多分数百万人という規模になってくると思います。それが一つ。  それからもう一つは、現物給付と現金給付。  この給付金の方は現金ですから、やはり現物給付である補足給付と比べるとかなりセンシティブな話になりますので、公平性という意味。向こうは、公平性というものもあるじゃないかと言われましたけれども、そこはとりあえず御本人と約束して、要するに、銀行なんかに照会することも了承を得てみたいなところで何とかそれを担保をとるわけでありますが、それでも厳密かどうかというとなかなか難しいところもあるんです。ただ、現金の場合はもうちょっとやはりセンシティブであろうなという部分で、なかなか難しいのであろうな。  そこで、今言われたように、マイナンバーを入れてくると、かなりそこはクリアになってくるんじゃないか。少なくとも現金、預金の方は、もちろんそれを引き出して息子に渡しちゃったらどうなるんだという話はあるんですけれども、現預金の場合は、ある程度確認できる。  これを導入したらどうだというお話でございましたが、残念ながらまだ、今もお話がありましたとおり、我々がそれを要求する前段階で、政府の方から、こういうものも含めて検討しろというふうに御指示を受けておられるんだと思います。  その上で、そういうものが入ってくれば、我々としては、ほかにもいろいろなものを利用できるかもわかりません。そういうものを利用できるかどうか、また、国民的に御理解もいただけるかどうかということも含めて、検討をしてまいるというような手順になってこようと思います。

○足立委員 大臣の今の御答弁、よくわかります、整理も。  ただ、あえて一つ、大臣の御答弁につけ加えると、つけ加えるというのは僣越ですけれども、生活保護なんかもありますね。生活保護は、まあ議論がありますが、一応現金給付と言っていいのかな。一応現金給付ですね。現金給付の世界であります。ところが、いろいろ資産についても調査をするわけでありまして、厚生省のこの世界というのは、本当によく整理を、大臣は頭の中では整理されているかと思いますが、一見、非常に不整合かなと思えるところが多々あります。  それは、主に経緯の中でそうなってきているわけでありますが、例えば一年審議がずれるだけで、こうやって議論が違ってくるわけでありますので、ぜひこれをきっちりと、長いタームで政策思想を整理できるのは田村大臣しか、多分自民党には、ほかにもたくさんいらっしゃいますけれども、佐藤副大臣もできるかと思いますが、済みません、切りがないのでこのぐらいにしておきますけれども、皆さんも大丈夫ですけれども、委員の皆さんもできると思いますが、これはぜひやっておくべきだと思います。  特にサービス給付については、大臣の御指摘があったとおり、マイナンバーを前提としなくても、サービスを給付するわけですから、いろいろな局面で確認をする手段というものが多分あるんだろうと思います。  ただ一方で、やはり現金給付の世界については、現金給付の制度間のそもそもの整理も要るし、それぞれの制度におけるインフラの活用、これは私はマイナンバーだと思っています。  向井審議官、可能であれば、せっかくきょう田村大臣から比較的前向きな御答弁をいただいたので、私は、ざっと今、中間取りまとめの案というものを拝見すると、医療等のことは言及があります。年金という言葉は、ちょっと今見つけられなかったんですけれども。  大臣は、内閣官房から御指示があればという話もありました。ぜひ、この中間取りまとめの案、厚生労働委員会で指摘があったという背景でも何でも結構です。ぜひ、厚生行政全般について、医療、介護等のサービス給付だけじゃありません、現金給付にあっても、低年金、無年金等の福祉的な配慮が必要なものについては、やはりマイナンバーの活用を含めて、マイナンバーの御検討をされているわけですから、マイナンバーを使って、より適切な、適正なハンドリングをすべきだ、こういう提言を盛り込んでいただきたいんですけれども、審議官、どうでしょうか。審議官のお立場では答えにくいかもしれませんが、ぜひちょっとお願いします。

○向井政府参考人 お答え申し上げます。  マイナンバー法そのものでは、税、社会保障の共通番号でございますので、社会保障の分野では基本的に全ての給付、それから保険料の徴収等にマイナンバーが利用できるということに現行法はなってございますが、ただ、医療情報、いわゆるカルテ情報と病院間の連携については対象外となっております。  したがいまして、基本的にはつくわけでございますが、先生御指摘のとおり、資産に関してマイナンバーがついていない部分というのはかなりございますので、もし仮に資産についてマイナンバーをつけることができますと、税のみならず社会保障の面でも、例えば先生がおっしゃるような生活保護とか、そういう面でもさらに利便性が高まるものではないか、そういうふうに考えてございます。

○足立委員 ありがとうございます。  そういうことで、先ほど向井内閣審議官の方から、預金については議論されているのは三つある、税とマネーロンダリングと破綻法制ですか、その三つだとおっしゃった。三つだと限定的に今内閣官房でハンドリングをされると、足立君はちょっと悲しいわけでありまして、ぜひそこを膨らませて、大臣もここで、もし内閣官房から要請があれば検討しようかななんという感じになっていますので、これはどうしたらいいですかね。どうしたら、その中間取りまとめの案にそういう議論がもうちょっと膨らみを持ってまとめていただけるか。野党の議員がここで幾ら叫んでも無理かもしれませんが、向井審議官ならできると思いますので、ぜひちょっと御検討いただきたいと思います。

○向井政府参考人 お答え申し上げます。  中間取りまとめでは預金の付番を検討するというふうになっておりまして、その観点まで書いているものでは決してございませんが、こういう資産の捕捉というのは社会保障にも当然役立つというふうに考えられますので、これらにつきましては、厚生労働省とともに活用方法を検討してまいりたいというふうに思っております。

○足立委員 今でも排除していないという御答弁であると思いますが、ぜひ、大臣でも、あるいは樽見審議官でも香取局長でも結構なんですけれども、ぜひ、これはまだ案がついたままです。厚生省として、きょう私が申し上げたような観点から、むしろしっかりそこを書いておけ、ちゃんと受けとめるから書いておけ、そういう役所間調整をちょっと、どなたになりますか、樽見さんですかね。あるいは香取局長、お願いします。

○香取政府参考人 一体改革の議論のときは私も事務方で参加しておりましたので、マイナンバーの活用についてはさまざまな局面で私どもの方でも活用できますので、今、向井審議官からありましたように、よく相談をしながらやっていきたいというふうに思っています。  ただ一点、例えば資産の問題なんですが、捕捉をするというところまでは仮にできたとして、捕捉をした後、それを例えば福祉給付金の制度に織り込むときに、資産が一定ある者については給付はしないという整理を仮にしたとしますと、先ほどの、現物で資産を持っているということとフローの給付の調整との間で、結局どこかで資産をどういうふうにエンキャッシュするかとか、その次の問題を今度は私どもは考えなければいけなくなりますので、一応そういうことも含めて、どういう形で今後考えるかということも考えながら、よく相談をしてやっていきたいというふうに思っております。

○足立委員 ありがとうございます。  今、年金局長がおっしゃられたとおりと私も思います。そういうことだと思います。  逆に言うと、厚生省主導でやはりそういう議論をしておかないと、何か周りから差し込まれてばかりだと大変ですから、むしろ、内閣官房あるいは競争力会議、いろいろな会議に入れていくぐらいの勢いで、田村チームでお願いをしたいと思います。  もう三、四分しかありません、金曜日もまたお時間を頂戴するので、ちょっと予告をしておきたいと思います。  やはり、先ほど井坂委員もおっしゃっていました、ちょっと政策思想がわかりにくくなっているんじゃないかという議論、私も同じように感じるんですね。要は、継ぎはぎがふえていって、制度が若干複雑になっていっていると思うんですね。  例えば、今回の法案でも、もうこれは一応通告しているので時間があればお答えいただいたらいいと思うんですが、年金の徴収権の時効の問題、それから受給資格期間の問題、それから事後納付、後納制度とその保険料額の問題、申請免除制度をどう修正していくか、延滞金利率をどう軽減するか、納付猶予制度をどうするか、強制徴収体制をどう強化するかなどなどなど、たくさんの論点が入っていて、これは、最終的には国民一人一人がこれを理解しないと意味ないですね。制度は基本的には自主納付、申請主義なんですから。  ここで今私が読み上げたさまざまな制度、一人一人の国民がそらでも理解できるぐらいじゃないといけませんが、これは私は理解していません。大臣に、ここでぜひそらで何かこれを解説してくださいというのが通告の六番なんですけれども、そういうつまらぬことはやめておきます。  例えば、今、年金局長がおっしゃった、仮に捕捉できるようになったとして、それを年金制度にどうリンクづけしていくのかということ自体が大課題であると。これは例えば受給権の問題等にもかかわることだと思います。  しかし一方で、政治的に、福祉的給付、先ほど大臣も言及いただいた給付制度が入ってきたり、さまざまな制度的な修正が加わっているわけでありまして、私は、自主納付原則、申請主義についても若干の修正が加わった法案だと今回は思っているんですね。それは勝手に思っています。  だから、ぜひ、そういう年金制度、それから医療、介護についての社会保険制度の政策思想というものをもう一回きっちりして、シンプルな制度にしなければ、私は、納付率の本格的な回復ということは困難である、こう思っているわけであります。  一応、六つ目は大臣に通告をさせていただいていますね。こういうのを繰り返してきて、びほう策ではないかと、私、通告をさせていただいていますので、ちょっと最後に、金曜日に向けてお願いできればと思います。

○田村国務大臣 やはり、自主納付でありますけれども、納付義務がかかっているわけであります。いろいろなものはやはり申請主義でありますから、年金記録問題が生じたときも、申請主義という中においてなかなか難しい。これは申請することが前提でありますから、自動的に年金が裁定されて給付されるわけでもない。そこは、やはりそれぞれ国民の皆様方が御自身の権利として意識を持っていただきたいという意味があります。  今般、びほう策だとおっしゃられます。それは、制度を長年やってまいりますと、いろいろな問題点を直していかなきゃならぬわけでありまして、そういう意味では、適宜、穴があけばそこを縫っていくわけでありますけれども、今般のいろいろなものは、無年金の方はやはり年金をいただくようになっていただこう、それから低年金の方は、少なくともその低年金を少しでもふやしていただくようにしていこう、こういう思いの中において、自主納付、申請主義といいながら、強制徴収の強化というのも入っておるわけでございます。  そこはもう、やむを得ない場合、どう見てもこれは払っていただく能力があられるという方に関しては、そこまで含めて対応していくということでございまして、それをやること自体、また、納付率等々に対しての意識というものにもなっていただけるのではないか、こういう思いもあります。  委員が大好きな小泉政務官には、コンビニ納付ということでいろいろと対応いただいておりまして、そのような納付しやすい利便性というものもしっかりと担保してまいりたい、このように考えております。

○足立委員 ありがとうございます。  時間が来ましたので、幾つか、短時間労働者の問題、被用者保険と国民年金の問題、それから、きょう御協力いただいたマイナンバーの問題、金曜日にも引き続き質疑をさせていただきますので、御協力のほど、よろしくお願いします。  ありがとうございました。

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衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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