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あだち康史
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衆議院議員
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衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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議事録 Transcripts

2015年7月1日 衆議院 厚生労働委員会 一般質疑 労働基準法、年金情報とマイナンバー、医療等ID

足立 康史

189-衆-厚生労働委員会-27号 平成27年07月01日

○渡辺委員長 次に、足立康史君。

○足立委員 維新の党の足立康史でございます。
 ちょっと風邪ぎみで、ごめんなさい、聞きづらいかもしれませんが、一般質疑ということで質問させていただきたいと思います。
 きのう、骨太方針も決まり、さまざまな大事な議論が政府において進められています。財政の問題、社会保障全般の問題もいろいろありますが、きょうは、医療等分野の番号を中心に、ちょっと年金情報の話もありますので、この番号制度全般について質問させていただきたいと思います。
 その内容に入る前に一言申し上げておきたいんですが、先般来、私、この委員会で、最高裁まで争う等々いろいろ申し上げて、大変皆様にお騒がせいたしましたことをおわび申し上げたいと思います。
 ちょっとプライベートなことも半分ありますが、政治家としてのあれですので一言だけ申し上げておきますと、六月二十六日に一応和解をさせていただいています。したがって、元秘書の方とはそういうことで終わっていますが、ただ、この委員会をおかりしてさまざま申し上げたところがありますので、一言、委員の皆様にも、また国民の皆様にも、お騒がせをしたことをおわび申し上げておきたいと思います。
 ただ、私があの場で申し上げたのは、事務所のことはさておき、やはり労働法制全般についての問題意識を申し上げたかったというところもございまして、それについては切り離して、この国会でももしまた労働法制が出てくるようなことがありましたら、私は期待をしておりますが、しっかり議論をさせていただきたいと思います。
 今質問に立っておりました井坂委員が、先般、予算委員会で、労働基準法が出てきたときには、これは問題が多いので徹底的にやるというようなことを、ごめんなさい、言葉は忘れましたが、申し上げましたが、私は、労働基準法の、審議会等で議論されてきた内容については賛成である、こう申し上げておきたいと思います。
 ただ、申し上げたいことは、派遣法のときもそうでしたが、我が党は、党内で議論して党の立場を決めるまでは、俺は賛成だ、俺は反対だ、いろいろなことを言います。予算委員会で総理の前で言うのがいいかどうかわかりませんが、しっかり徹底的に議論して態度を決めていく。そして、決まったら、全員で一致団結して行動するという党であることを申し上げておきたいと思います。
 例えば、そういう観点で、最近の我が党の関係でいうと、この委員会とは関係ありませんが、安保法制というのがありまして、我が党の某議員が、何か、採決に応じること自体に反対だ、こういうことを共産党の志位さんと一緒に申し上げた。浦野理事、済みません、しようもないことを言っていまして。しかし、申し上げたいことは、あれはもう党として方針を決めた、きょうも安全保障調査会で決めるわけですが、党として決めている、あるいは決めようとしている問題について違う行動をとることは、まさに今私が申し上げたような意味で、それは間違っているわけであります。
 そのあおりを私もたくさん今受けていまして、先ほども、昼におりていきました、雨が降っていまして、横にいた高橋千鶴子委員に御一緒にどうですかと傘を差し上げたら、維新の議員と一緒に傘に入ると除名になるかもしれないということで、そういうことで、場合によってはこれは議事録からはちょっと削除していただきますが、いずれにせよ、大事なことは、しっかりと審議の中で賛否を含めて議論をし、そして決めていくということであることを、改めて我が党のモットーとして申し上げておきたいと思います。
 それから、先ほどの労働基準法の話だけもう一言申し上げると、大臣にも何度か大変失礼な質問をさせていただきましたが、やはり国会議員もいろいろきっちりせないかぬなということを私も思っています。
 私のケースは、余りケースを言っちゃいかぬのかな、一言だけ申し上げると、結局、いわゆるスタッフを秘書として扱ったときに、事務的にある意味で形式的な契約書が更新されてあったりすると、私が仮に知らなくても、判こが押してあるので、それが大変大きな意味を持つわけでありまして、しっかりこれからの政治家の事務所も、必要があれば三六協定を結ぶし、また、必要があれば夜の十時以降朝五時までは割り増し賃金を払う。当然のことでありますが、大事なことですので申し上げておきたいと思いますし、私の事務所は、私は大阪の北部でありますので、夜十時以降できるだけスタッフに仕事がふえないように、今、新大阪に駐車場を借りまして、最終で帰ったときは自分で運転して帰るというようなことも実践しておりますことを一言申し上げておきたい。
 済みません、ちょっと長くなりました。
 本題の年金記録の問題でありますが、年金記録の問題も、しっかり議論すべきことは議論せないかぬけれども、余り大きな声で、何といいますか、やはり山井委員の声は大き過ぎるということが言われております。実際、私もきょう委員会で審議に参加をさせていただいていまして、民主党政権のときにもし厚生労働省の中で山井さんが政務官だったら事務方は大変だっただろうな、こう思うわけでありまして、やはりしっかり中身を一歩、二歩、一歩でも前進させる討議を心がけていきたいと感じたところであります。
 さて、山井委員も取り上げられておりました年金情報流出、これはまだまだこの委員会でも議論を続けていく必要がある、確認を続けていく必要があるというふうに思っておりますが、しばらく間があいていることもあり、細かいことはまた紙でいただいていることもあり、国民の皆様に対してもあるので、まず、年金情報流出問題の最新の状況、これを、簡単で結構です、御紹介ください。

○樽見政府参考人 まさに、今回の事態、不正アクセスということで、また警察の捜査も進められているということではございますけれども、国民の年金を守るべき立場にある日本年金機構でこうした事態が起きたということで、国民の年金に対する信頼にかかわるものでございますので、改めて、監督官庁、私どもとしてもおわび申し上げる次第でございます。
 数字ということだろうと思いますので、六月二十二日に、該当するお客様におわび状をお送りするということで、その時点で、個人情報が流出した件数百二十五万件について、約百一万人であるということを公表したところでございます。二情報、三情報、四情報と分かれておりますが、三情報の方が人数的には多いわけでございますが、そういうことでございます。
 厚生労働省としては、二次被害を最小のものにするべく、こうした深刻な事態を二度と起こすことがないように、年金機構の業務全般に対する監督指導体制の一層の強化を図っていく。それから、広報をしっかりやりまして、二次被害を防ぐということに向けて努力をしているというところでございます。

○足立委員 これはしっかり、各委員がおっしゃっているように、何としてもこの年金機構の問題は、もう私は理事長はお呼びしていませんが、厚生労働省としてしっかり責任を持って対処して、やり遂げていただく必要がある。これは対総理の質問でも申し上げたとおりであります。
 加えて、一番私が気になっているのは、マイナンバーへの影響であります。これについても、甘利大臣を含めてさまざまな発言がありました。
 きょうは内閣官房は呼んでおりませんが、年金等の分野、厚生労働省が所管している分野についてで結構ですが、マイナンバー制度の施行に向けた何か影響が今あるのかないのか。これは、十月に番号が通知をされ、来年一月からは運用が開始されるわけでありまして、私はそういう理解でおりますが、これはどうなるのか、御紹介ください。大臣、お願いします。

○塩崎国務大臣 マイナンバーについては、これはもう基本線は変わらないということで、国民の皆様の生活にとって重要な制度だという認識は変わらず、そして引き続いて、関係省庁と連携をして、個人情報の保護に万全を尽くして、マイナンバーに対する御理解を深めて前に進めようというのが基本線であります。
 現時点において、ことし十月の番号の通知、そして平成二十八年一月からの番号の利用開始というマイナンバーの全体スケジュールについては影響がないというふうに承知をしておりまして、一方で、厚労省にとっては、年金分野でのマイナンバーの利用開始時期については、本件の原因究明と再発防止策の状況を確認した上で最終的に判断をする必要があるというふうに考えておるところでございます。

○足立委員 先ほど山井委員との間で、任期中というか、今の任期の間でどうだというような議論もありましたが、これは、十月に番号が通知される、番号が通知されるときにまだ一月からの運用が、今の大臣の御答弁だと、要は、そのままやるのか、やらないのか、検証次第なのか、基本はやるということで検証結果によっては考えるということか、ちょっとよくわかりません。
 十月の番号通知までには、一月から一体何が動くんだということはやはり国民は知りたいというか、懸念について払拭していくべきだと私は思いますが、それはどうでしょうか。しかし、検証がいつになるかわからないのであれば、わからないかもしれません。大臣、その辺、やはりそこは検証がいつになるかわからないから十月の番号通知の際にどうなるかもわからない、こういうことですか。

○塩崎国務大臣 先ほど来御答弁申し上げているように、かなり大きな事案で、対処をしなければいけないことがたくさんあることは間違いない案件でありますけれども、事年金でもありますし、また、国民生活に深くかかわる問題でもありますので、できるだけ早く、こういうふうに言っているわけであります。
 常識的に考えて、検証委員会も、そして、検証しているのは検証委員会だけではなくて、私ども自身、厚生労働省もやっていますし、それから年金機構もやっていますし、恐らく政府もいろいろな形でセキュリティーの問題については考えることがあるんだろうと思うので、こういうことをやはり総括した上で、どうするかということを年金については特に考える、こういうことだと思いますので、御理解を賜れればと思います。

○足立委員 こういう問題が出ると必ず国会でも、与野党の中で、あるいは政府と野党との間で、特に民主党との間で、マイナンバー制度自体を、やるんだ、いやいや、やめろ、こういう議論になりますが、我々維新の党は、あるいは私はいつも思うのは、もう十月の番号通知、そして一月の運用が決まっているわけでありますから、このマイナンバーの問題は余り先延ばしをしていられるほど日本の社会は私は余裕がないと思っていまして、マイナンバー制度については予定どおり施行すべきだし、逆に政府は、体を張ってでも、このマイナンバー制度が予定どおり、国民の皆様に安心をしていただける形で施行できるように、何としても解決をして不安を払拭していただく必要があると思います。
 マイナンバー制度については何度もここでやりましたが、制度自体あるいはシステム自体は大変高度なものであり、また世界の中でも最先端だと承知をしていますので、私は、マイナンバー自体はしっかりとやっていく。
 ただ、一方で、では年金機構の問題が十月までに解決するかというと、しないと思います。私は、マイナンバーとは切り離して、年金機構のあり方についてはとにかく徹底的に、私は安倍総理に、安倍総理の御在職中と申し上げましたが、とにかくそれはやり遂げていただきたいと思います。
 最後に、この年金情報流出問題について、例えば地方自治体とかほかの社会保険とか、いろいろ質問を申し上げたことについて、検討するとか通知をするとか、いろいろ御答弁をいただいています。
 これも時間の関係で簡潔で結構ですので、一体、きょうの時点というか、これまでのところで、この年金情報流出に絡んで何が決まり、まだ何を検討しているのか、この辺、項目で結構ですので、ざっと総括をしていただければと思います。

○樽見政府参考人 先ほど申し上げましたとおり、現在、今回の事案に関しましては、まず年金受給者の方々のことを第一に考えて、万が一にも大切な年金の支払いに影響が出ないように、実態把握それから二次被害の防止を徹底的に行うということで、対応に万全を期しているところでございます。
 具体的にやっていることを申し上げますと、まず、日本年金機構におきまして、六月中におわび状、情報流出の対象となった方に対し、個別におわびの文書というものを送付したところでございます。今後、基礎年金番号の変更を行うということにしてございます。
 それから、電話相談窓口を設けまして、不安をお持ちの方々からのお問い合わせに丁寧に対応するということで、不安を払拭するということに努力しているところでございます。
 それから、この間、住所等の変更手続を行った方がいらっしゃいますので、万が一にも成り済ましのようなことがあってはならないということで、窓口での本人確認を徹底するとともに、念のため、御本人確認のための戸別訪問ということも行っておりまして、詐欺あるいは成り済まし被害に遭わないようにするということで、二次被害の防止に全力を挙げているところでございます。
 それから、年金機構をかたった詐欺のおそれなどもございますので、政府広報を初めとしまして、政府を挙げて、関係各所、大変御協力をいただきまして、国民の皆様への周知、広報に取り組んでいるところでございます。特に、日本年金機構から直接電話やメールで連絡をすることはないということを国民の皆様にもお伝えしているというところでございます。

○足立委員 引き続きこれは委員会でもまた取り上げてまいりたいと思います。
 年金情報の話は一旦ここまでといたしまして、関連で、きのう決定をされました骨太等において、まだ全体を精読はできておりませんが、特に医療等IDについては、医療等分野の番号云々ということで記述がございます。
 これは、きのう決まった内容の関連部分について、どういう状況か。私は、医療番号については、いろいろ反対する団体もありましたから、何がきのう決まったのか、御紹介をいただきたいと思います。

○安藤(英)政府参考人 お答え申し上げます。
 医療連携や医学研究など医療等分野で用います個人番号につきましては、インフラの二重投資にならないようマイナンバー制度のインフラを活用しつつ、医療情報の機微性に配慮し、セキュリティーを確保して、安全性と効率性、利便性の両面が確保された仕組みとなるよう検討を進めていくこととしてございます。
 具体的な制度設計につきましては、昨日閣議決定されました日本再興戦略におきまして、本年末までに一定の結論を得て、二〇一八年度から段階的に運用を開始し、二〇二〇年までに本格運用を目指すということになってございます。
 引き続き、医療関係者や保険者等と十分に協議しつつ、検討を進めていきたいと考えてございます。

○足立委員 例えば、報道も含めて出ていますが、健康保険証の機能をマイナンバーカードに持たせるという議論があります。これは決まったということでしょうか。御紹介ください。

○唐澤政府参考人 御指摘のマイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせることにつきましては、医療保険事務の効率的な遂行、それから今後の医療分野の情報連携や研究等に役立ってくるというふうに考えられるところでございます。
 医療関係者の皆様とはこれまでさまざまな場で意見交換を重ねてきており、こうした今後の医療分野のICT化の大きな方向性については、おおむね共有できているというふうに考えております。
 昨日閣議決定されました日本再興戦略二〇一五におきましても、二〇一七年七月以降早期に医療保険のオンライン資格確認システムを整備し、個人番号カードを健康保険証として利用することを可能とするというふうに記述されているところでございますので、今後、具体的な制度、システムの詳細につきまして、省内の検討会を通じまして、医療関係者などとさらに意見交換を行いながら詰めていきたいというふうに考えております。

○足立委員 今御答弁いただきましたように、関係団体というか、日医を初めとして、大変丁寧に調整を進めていただいていることは承知をしていますし、それを乗り越えてというか、ちゃんと御理解をいただきながら、きのうの閣議決定を含めて、こうして進捗していることについては心から敬意を表したいと思いますし、ぜひこれは、私は、スピード感、それぐらいが精いっぱいかなとは思いますが、できるだけ精力的にこの分野は進めていく必要がある、こう思っております。
 特に、この番号を有効活用していくに当たっては、レセプトの電子化とかあるいはカルテの電子化ということがあわせて進めば、まさにそういうビッグデータを活用して、それを医療の効率化とかあるいは医療の質の向上に生かしていくことが言うまでもなくできるわけでありまして、ただ、私が承知している限りでは、例えばカルテの電子化なんかを見ると、なかなか思いどおりにいっていないのかな、こう思います。
 この辺、現状と、それから、これからそれは入っていくのか入っていかないのか、その辺の見通しについて御紹介ください。

○二川政府参考人 まず、電子カルテの普及状況でございますけれども、普及状況につきましては、三年に一遍の医療施設調査でございますけれども、これが、平成二十三年のものが最新でございます。
 これによりますと、一般病院におきましては二一・九%、診療所で二一・二%というふうになってございます。まだそんなに高くないわけでございますけれども、徐々にふえてきている、こんな状況にございます。
 この電子カルテの普及に関しましては、昨日閣議決定されました「日本再興戦略」改訂二〇一五におきましてもこの点が盛り込まれておりまして、地域医療ネットワークの普及促進を図るといったことで地域の医療情報を連携していくといったことが書かれております。
 その関連で、二〇二〇年までに地域医療において中核的な役割を担うことが特に期待される四百床以上の一般病院の普及率を九〇%以上に引き上げ、中小病院や診療所における電子カルテ導入を促進するための環境整備を図る、こういうふうにされておるところでございます。
 私どもとしては、この方針に沿って進めてまいるということでございます。

○足立委員 ありがとうございます。
 そういうことが書かれているわけでありますが、私個人的には、野党ですから荒っぽいことも多少申し上げることがあるわけですが、この電子化、情報化の分野については、今おっしゃった数字、環境整備、すなわち中核的な四百床以上を九割まで持っていくということで、その他中小が電子化を進めていくその環境として、中核的なそういう主体がやっていく。だから、まだまだ入り口というか、本当に、情報化されて、地域ケアが効率的に、また質も高くやっていけるような状況では全然まだないわけであります。
 私は、例えば診療報酬に絡めて、今でも補助金とかが出ているのかもしれませんが、診療報酬自体の中で、結局、実際に保険医療をされる方については当然にそういう電子化が図られる、あるいは法律で義務づけてしまう、そういう強い措置がなければ到底今のままでは進捗が足りないんじゃないかな、こう思っているわけでありますが、これは可能であればぜひ大臣にお願いしたいんですが、そういうちょっと踏み込んだ措置について御検討をいただけないか、御答弁いただきたいと思います。

○唐澤政府参考人 診療報酬の部分だけ、ちょっと事実関係をお話しさせていただきます。
 今、医政局長から先ほど御答弁いただきましたように、日本再興戦略におきまして、医療情報連携ネットワークを二〇一八年度までに全国に普及、そして、二〇二〇年度までに四百床以上の一般病院の電子カルテ普及率を九〇%、こういう二つの目標が掲げられておりまして、この目標実現のための方策の一つとして、基金などもございますけれども、「次期診療報酬改定時に、診療報酬におけるICTを活用した医療情報連携の評価の在り方を検討する。」というふうに記述されているところでございます。
 したがって、私どもも、診療報酬におけるICTの医療情報連携の推進につきましては、重要な課題だというふうに受けとめているところでございます。
 なお、従来、十八年度から二十二年度まで、レセプトオンラインの推進で電子化加算というものを設けたこともございますので、こういうものを踏まえながら、中医協で検討させていただきたいと考えております。

○塩崎国務大臣 先ほどもちょっと触れました「保健医療二〇三五」、この間まとめたばかりの報告書を見てみても、まさにこれからは、ビッグデータを分析しながら予防、健康づくり、そして重症化予防などをやっていくということで、保険者が大事であったり、それから、日本の場合には既にナショナルデータベースというのが構築をされていて、ずっとレセプト情報を集積しているわけですね。こういうようなものもございますし、それから、外科の全国の手術を分析した上で、個人個人の医師のパフォーマンスや病院のパフォーマンスも全部データベース化されていて、これを各科に全部広げることも可能だということも、この「二〇三五」で提案をされています。
 そういうことになると、個人個人の診療の選択ということにも役立つし、それから、医療の分析そのものにも役立つということもあります。
 これも最近聞いた話ですけれども、アメリカの医学部の中では、教員の三割ぐらいがコンピューターサイエンスの先生だ、こういうことを聞きました。つまり、医療も、コンピューターによる分析なくして、よい治療や、よい医療を提供することはできなくなるということにもなりますので、義務化は難しいにせよ、先ほど答弁があったように、診療報酬などでインセンティブを提供しながらそちらに引っ張っていくということは十分あり得るわけでありますし、最終的にはコスト的にもパフォーマンスがどうなのかということも、ともに考えていくことも大事だろうというふうに思います。
 国民皆保険という我が国のよき制度を守りながら、何が、データ分析を通じて、よい医療、国民の健康づくりのために役立つか、そしてコストにも寄与するかということを考えていくべきかな、こう思います。

○足立委員 ありがとうございます。
 まさに今、塩崎大臣おっしゃったように、日本は皆保険制度であります。
 我々、混合診療について発言したりすることも多くありますが、日本の皆保険制度の意味、意義というものを決して軽視しているわけではなくて、むしろ、日本の皆保険制度というのは日本の本当に大変大きな財産だと思います。日本の社会がこれから少子高齢化が進展する中で、どうやって国民の皆様に質の高い医療サービス、介護サービスを提供していくかというときには、本当に皆保険制度ということが実は大変大きな基礎になる、基盤になる、こう思っていますので、ぜひ大臣のリーダーシップで推進をしていただきますようお願いをいたしたいと思います。
 もう時間が来ましたので終わりますが、冒頭、私、労働法制について申し上げました。自分のことはそういうことで収束したわけですが、一方で、今回の騒ぎで新聞にもいろいろ書いていただきました。その中でたくさんのメールをいただきました。お叱りのメールももちろんございますし、反省するところもあるわけでありますが、一方で、やはり労働時間規制については、ぜひこれは何とかせなあかん、やってくれという激励のメールもたくさんいただいています。
 特に、高度プロフェッショナル、政府が検討されてきているいわゆるホワイトカラーエグゼンプションの話、それからさらには裁量労働制の使いにくさ、ここが本当に今これから政府が出してこられる政府案でしっかりと対処できているのか、しっかりと野党として追及、確認をさせていただくことをお誓い申し上げて、この労働法制については懲りずに取り組んでいくことを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございます。

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