岡田民進党「9条改正の争点化」に賛成 - 永田町ムラ”自分党”と闘う維新の独自性 -
民進党の岡田代表が「参議院選挙に向けて、9条の改正や平和主義を変えることの是非を国民に判断してもらいたい」と述べ、安倍政権のもとでの憲法改正の阻止を参院選の主要な争点に据える考えを重ねて示したという。素晴らしい考えです。来る国政選挙では、経済と憲法を二大争点にすべきだと思います。
折しも米国では、共和党のトランプ大統領候補が指名獲得を確実にし、米国のみならず世界を震撼させています。繰り返すまでもなくトランプ候補はTPPに反対するとともに日米安保条約は不公平と指摘、「(北朝鮮に)隣接している日本にも核を持ってもらった方が良くないか?」と挑発を繰り返しています。
こうした国際環境の激変を捉えて自民党は、当面9条は変えない、と宣言すればいいのです。9条以外のテーマを争点化する一方、昨年の安保法制の基礎となった解釈改憲を前提に「9条改正は当面不要」と宣言する。そして解釈改憲を否定する民進党にこそ別の意味で9条改正が必要と主張させればいいのです。
自公政権による昨年の解釈改憲を民進党は批判していますが、解釈改憲を否定しつつ自衛隊と日米安保を認めようとすれば自ずと9条改正を主張せざるを得なくなります。自民党が9条改正に反対し、民主党が9条改正を主張する、これが本来の保守/革新であり、本来の争点であり、本来の構図だと思うのです。
すると岡田民進党は、憲法改正を否定はしないが、安倍政権の下での改憲には反対だと、また訳の分からないことを言うかもしれません。というか、今でもそうしたレトリックを使って、国民を煙に巻いて、国民を騙そうとしています。しかし、それでは民主党政権下のTPP交渉参加に反対した自民党と同じ。
結局、自民党も民進党も、究極的には“自分党”であって、TPPも憲法改正も、自分たちが政権にあれば「賛成」だが、自分たちが野党のときは「反対」。たちが悪いのは、そうした国会の現状をみんな理解しているんだけど、永田町ムラの掟に従い、誰も本当のことを言おうとしないのです。出来の悪い“お芝居”なのです。
以上を踏まえていただければ、野党であっても対案を出す“政策提案型”政党を目指すとした「おおさか維新の会」の先駆性、野党であっても憲法改正に賛成であることを前面に押し出す「おおさか維新の会」の独自性をご理解いただけると思うのです。この独自性こそ、永田町ムラでイジメられる理由なのです。