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あだち康史
あだち康史
衆議院議員
Profile
衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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死に体の「55年体制の亡霊」たち - 東京と大阪の改革競争が創る新しい政治 -

足立 康史

東京都議選が終わり、野党のレッテル貼りやマスコミの偏向報道には言いたいことが山積み、小池都知事の選挙ファーストぶりには辟易するばかり。しかし政治は結果がすべて。「勝ったモン勝ちや」という歌がありますが、負けは負けと認めた上で、内憂外患に対処し、日本を前に進めていかねばなりません。

内憂外患とは言うまでもなく、北朝鮮の核ミサイルであり中国の海洋戦略であり、また国内にあっては経済再生であり少子化対策です。そして、信なくば立たず。相次ぐ閣僚の失言、若手議員の質の低下など与党も問題ですが、それを追及する野党はもっと壊れている。まずは政治の再生を急がねばなりません。

私はかねてから、万年与党自民党と万年野党民進党とが猿芝居に終始する国会を「55年体制の亡霊」と揶揄してきましたが、事ここに至って民進党は底なしの弱体化。砦だった自民党も、公明党なしでは生きていけない身体だということが判明。大阪の日本維新の会と東京の都民ファーストの責任は重大です。

別に郡部を軽視するわけではないですが、やっぱり大都市の責任は重大です。そもそも自民党の地方組織は政権の庇護の下、好き放題やってきました。自民党の沖縄県連は辺野古反対、大阪府連は都構想反対、福島県連は原発反対、北海道連はTPP反対。そんな自民党の二枚舌に国を任せることはできません。

そうした中で誕生した都市型政党、大阪の日本維新の会と東京の小池ファースト。都民ファーストの東京大改革は依然として中身が分かりませんが、市場問題と東京オリパラだけは成功させなければなりません。大阪も、堺市長選に続いて大阪都構想に再チャレンジ、IRも日本万博もやり遂げねばなりません。

東京と大阪が頑張らなければならないのは、ひとり東京のため、ひとり大阪のため、ではありません。日本のためです。大都市が頑張るのは郡部のためでもあるのです。私たちが大阪都構想を提唱した真意は、大阪市域は大阪市民だけのものではないからです。大都市も、都民や府民だけのものではないのです。

都民ファーストが都民のことしか考えないなら、私たち維新は、大阪から日本を変えます。大阪のためではありません。関西のため、そして日本が繫栄するためです。今の地方自治は、統治機構は、権利ばかりを主張します。だから、今のこの時代に至っても、国への陳情に終始し、中央政府は増長するばかり。

権利のあるところ、責任も発生します。当然です。首都東京には三つの顔があります。国の首都、関東経済圏の中心、そして都民サービスの提供です。都民ファーストが是認されるのは第三の都民サービスだけで、これは市区町村が担うのが基本。小池都知事には首都、関東圏のリーダーであっていただきたい。

私たち日本維新の会は、橋下松井改革を通じて自民党の地方組織が食い散らかしてきた地方の役所の改革を成し遂げつつあります。富裕自治体・東京都のモデルにはなり得なくても、全国にある中核都市の改革のモデルにはなり得ると自負しています。増税ではなく改革で生み出した財源で教育支援を拡大する。

自民党が地方組織も含めて自己改革できるのか、共産党と手を結んだ野党4党に未来はあるのか、既存政党の仲間入りをした維新は改革政党としての本領を発揮できるのか、ファーストは東京大改革の中身を具体化し実現できるのか。55年体制に代わり得る新しい政治体制を巡る競争は、これからが本番です。

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衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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