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あだち康史
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衆議院議員
Profile
衆議院議員4期、大阪9区支部長。日本維新の会憲法改正調査会長、国会議員団政務調査会長、幹事長代理、コロナ対策本部事務局長等を歴任。1965年大阪生まれ。茨木高校、京都大学、コロンビア大院。水球で国体インターハイ出場。20年余り経産省に勤務し欧州に駐在。東日本大震災を機に政治を志す。
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住民投票する前に押さえておくべき7つのポイント - 自民党に「大阪都構想」に反対する理由なし -

足立 康史

国会でご一緒させていただいている自民党の佐藤章衆議院議員が「私がいわゆる「大阪都構想」を反対する訳」と題する記事を公開されていますが、その内容がデマに溢れているというか、佐藤議員自身がデマに騙されているようですので、大阪市民の皆様に誤解が拡がらないよう、少々コメントしておきたいと存じます。

 

1. 自民党は都構想に反対なのか2015-05-04 11.19.13

佐藤議員は、冒頭から、「私たち自民党は、大阪市を廃止・五分割し特別区を設置するこの大阪都構想に、反対しております。」と書き起こされていますが、安倍総理は、都構想に反対とは言っていません。自民党大阪府連が自民党本部に「反対してくれ」「反対と明言してくれ」と陳情しているのは報道されている通りですが、それこそ、自民党本部が都構想に反対していないことの証左ではないでしょうか。

そもそも、自民党は、大阪都構想の基礎となっている法律(大都市法)の提出者であり(当たり前ですが)賛成者です。法律の提案理由や内容に国権の最高機関において賛成しているのです。当時は落選中だったとは言え、現職の衆議院議員が「俺は知らん」というのは、到底、認められるものではありません。

自民党も公明党も民主党も、大都市法の提案理由や内容に賛成したのですから、大阪の市会議員が(保身のために)反対運動を展開しているのを放置せず、適切に指導するべきなのです。ましてや市会議員と一緒になって反対の論陣を張るとは、もっての外と言わざるを得ないのです。

 

2.二重行政はあるのかないのか

佐藤議員は次に、「二重行政は平成26年の通常国会で改正された地方自治法で解消されます。」と宣言します。あれ?大阪自民党の市会議員たちは、二重行政はない、解消すべきムダはない、と主張していますが、どちらが自民党大阪府連の見解なのでしょうか。

百歩譲って、間違っているのは柳本市議はじめ自民党の市会議員であって、佐藤議員はじめ国会議員は解消すべき二重行政があることを認めているとして、では、それが改正地方自治法に規定する「調整会議」で解消できるのでしょうか。

大阪の自民党は、改正地方自治法に規定する「調整会議」だけでは大阪府市の二重行政を解消することなどできないことを経験から熟知しているため、大阪府議会や大阪市議会に提案した「大阪会議」(=大阪版調整会議)を設ける条例案では、大阪会議で決した内容に大阪府知事が従わなければならないという、前代未聞の条項が盛り込まれています。つまり、大阪の自民党は、改正地方自治法に規定する「調整会議」だけでは、大阪府市の二重行政を解消することなど出来ないことを、議会で正式に認めているわけです。

それだけではありません。私が国会で当該条例の違法性を指摘したのに対し、自民党の高市総務大臣が(条例の違法性を)否定しなかったため、大阪で当該条例の採決を求めることなく、うやむやにしてしまったのです。条例が成立してしまえば、総務省も正式に対応せざるを得なくなり、その違法性が天下に晒されるからです。
佐藤議員も認める大阪府市の二重行政を解消する方法は、法律に基づき高市総務大臣に報告され、「意見なし」とお墨付きを得た「大阪都構想」しかないのです。

 

3.住民投票する前に押さえておくべき7つのポイント

ここまで書いて、各論に反論するのがアホらしくなってきました。おそらく、読者の皆様も、そんなものを逐一読みたくはないでしょう。最低限指摘せざるを得ない内容だけ、簡潔に書いておきます。

 

デマ① 特別区では権限が格段に低下。
佐藤議員「大阪市は府を通さずに、直接国に予算等の要望ができています。それが特別区になると全て大阪府を介して行っていくことになります。」

これは、むしろ、二重行政の原因ですね。佐藤議員のような大阪市内にしか関心のない、町内会長のような(町内会長に失礼ですが、汗)発想の議員が国会議員としてのさばっているから、大阪の自民党はアカン、と言われるのです。
だからこそ、大阪の庶民の皆様に大阪維新の会を作っていただいたのであり、だからこそ、大阪都構想が必要なのです。特に大阪府と大阪市はその力が拮抗しているため、張り合うとたちが悪く、多くの場合、話し合いでは解決しないのです。

 

デマ② 財源の低下。税収が現在の16%のみに。
佐藤議員「政令指定都市である大阪市の税目は8項目ですが、特別区になると3項目」「大阪府に吸い上げられます。」

まるで大阪市会議員のようなコメントをされていますが、広域行政は大阪府に、住民サービスは特別区にと仕事を仕分けるわけですから、それに応じて税源を仕分けるのも当然です。逆に、そうしなければ、高市総務大臣から修正意見が付されることになったでしょう。大阪都構想における特別区の財政調整制度は、優秀な総務官僚のチェックを経た、極めて公正かつ合理的なものなのです。

 

デマ③ 行政サービスの悪化。
佐藤議員「今までの区がなくなり、区役所・出張所もなくなります。支所では窓口業務のみになり、大事な相談は特別区役所にて。そうすると、住んでいる場所によっては、特別区役所へは遠く行きづらくなる市民も多数でてくるでしょう。」

いまの行政区役所は、いまでも市役所の出先機関であり、いわゆる支所といってもいい存在なのです。自らで政策の優先順位を決めることはできません。特別区が設置されても、特別区の出先機関=支所として活動を継続するので、何も変わらないのです。

 

デマ④ 二重行政は昔の話。特別区設置により三重行政に。
佐藤議員「都と区の間に「一部事務組合」があります。」「「特別区」→「一部事務組合」→「大阪府」の三重行政となります。決められない行政、たらい回しの行政になっていってしまいます。」

大阪都構想の本質は、事務事業の仕分けです。大阪府と特別区、そして一部事務組合も含めて、権限と責任を明確に仕分けて、役割分担を明確にしています。「決められない行政、たらい回しの行政」を解消するための統治機構改革こそが大阪都構想なのです。今後は、あらゆる案件について、当該案件に主たる権限を有する役所は一つに決まります。三重ではなく、一重なのです。(仮にそうでないなら、その責任は、制度設計をしている国にあるのであり、佐藤議員にはブーメランとならざるを得ません。)

 

デマ⑤ 1億円の経費削減に600億円を投資。更なる赤字が。
佐藤議員「知事・市長・議員代表者による協議にて解消される問題に、ここまでの多額の税金を投資し負債をおう必要はありません。」

話し合いでは解消されません。そもそも初期コストは、「コスト」ではなく「投資」です。大阪都構想によってランニングが改善され、当該投資は何倍にもなって大阪の住民に還元されていくのです。

 

デマ⑥ 職員数の増加。
佐藤議員「(東京23区では)多数の議員・職員への多額の人件費など、非効率な点が問題視されています。」

大阪府議会の議員定数を2割削減したのは大阪維新の会です。国会議員の定数3割削減を法案として提出しているのも維新であり、たなざらしにして放置しているのが佐藤議員はじめ自民党の国会議員です。

 

デマ⑦ 住所変更による住民の手間と費用。
佐藤議員「企業・団体などで管理している名簿・商用封筒・名刺・ハンコなどの変更。その費用はもちろん自己負担です。」

 「大阪市はこれまでも住所変更されています。1989年大阪市東区と南区が合区され現在の中央区に住所さてましたが、この変更で生活できなくなったという話は聞いた事がありません。当時も過度な負担とならないように役所が対応しました。」(松井幹事長のツイートから)

 

4.「大阪都」の名称にについて

最後に、「大阪都」の名称について、取り上げておきたいと存じます。

佐藤議員は、記事の最後に、「住所が「大阪都△△区…」となると掲載がありますが、実際には「大阪府△△区…」です。大阪府は大阪都にはなれません。それには法改正が必要です。」と、共産党みたいなこと改めて書いておられます。

佐藤議員は、大都市法第十条の規定「都とみなす」をご存じないのでしょうか。住民投票で特別区が設置されれば、「大阪府」は「大阪都」とみなされるのです。更に、二年後の特別区の設置までに、維新は、名称そのものを(実態に即して)変更するための法律案も上程します。法改正が必要なら、法改正を行えばいいのです。それだけのことなのです。

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